底辺のおっさんは、忠誠を捧げられる。
卯実の意見を採用して一時的に場を納めた俺は、赤い収納カプセルを手に鶏頭に近く。
フィギュア化して鶏頭を再加工する為だ。
こいつの服を作る程の布が無いから仕方無いのだが。トイ、無表情で舌打ちしないの。
「主、兄弟、頼みます」
「所で主、兄弟の名はなんと?」
「おお、イットゥー殿!! 確かに兄弟の名をまだお聞きしておりませんでしたな主」
すいません、考えておりません、てか、ブラザーで良くね?
「『キモモニックシニサラ世』で十分よ! 気持ち悪い!!」
いくら何でもヨウは嫌い過ぎじゃね?
「『ポポポッポゥクルポン世』か『コココッコッケッ世』などでいかがでしょうか、我が神たる主?」
呼び難いわ、イカれ坊主め!! 嫌がらせかよ。
「『ニックダルマン・キモイ世』です、マスター」
微妙に長い、後、イジメ! それイジメだから、 トイさん。
「ふむ、マスター ヤマモト、私からは『ミニック・ダルマオ』か『トリアタマン』を候補に上げよう」
短いけど悪意しかないのを上げるな目玉。
「自分、兄弟、唯一」
シゴのは中二臭全開で微妙に呼び難いから無し。
「そうですねぇ『マキシマム・ザ・マッスルバード』と言うのはどうですか主」
なに? そのリングネームは? 後、長い、長いよイットゥー。
「ならば、我は『ニックマッスル』を提案しますぞ主」
何故だ、何故なんだ、シブの『ニックマッスル』も酷いが、シゴの中二臭い『唯一』以外は全部酷いのは何故だ。
「もうブラザーで良くない? 相棒」
俺もそう思うよ相棒······
「止めてよ卯実ちゃん! こんなのを兄弟なんて呼びたく無いわよ、アタシは!!」
「んじゃ、兄弟で」
なんかの漫画でそんなルビがあった気がするし。
俺がさらっと告げた言葉をシブ達筋肉兄弟が勘違いして、はしゃぐ。
「おお、主、兄弟を拳擊と名付けるのですな、確かに逞しく頼れる拳ですなぁ」
全然違うから、何度も頷くなシブ。
「兄弟、拳擊、良い名」
言っておいてなんだが、どこが良いのか分からんよシゴ。
「良いですね、剛腕拳擊の拳擊。流石は主です」
違うし、後、二重表現だぞイットゥー。
「もうそれでいいから、早く仕舞って下さい主殿」
ヨウは仕舞う言うなコラ。
「チッ」
トイは無表情で舌打ちしないの、美人さんが台無しだろ。
「我が神たる主に頂いたブロゥの名に感銘に咽び泣きながら受け入れよ、肉ダル魔王擬きの出来損ない悪魔よ!!」
何でお前が偉そうに毒吐くんんだよ、カドゥ。
鶏頭の悪魔『ブロゥ』が俺の前で腰の痛みに耐えながら片膝を着き頭を下げたまま告げる。
「兄弟達······ ノン、魂の兄弟達、ミーはこの筋肉に誓って主、ノン、主達家族に忠誠を誓う!! ミーは主たる大いなる父にこの筋肉の全てを捧げる。
大いなる父が死ねと言うなら死にましょう。
大いなる父が滅ぼせと言うなら滅ぼしましょう。
大いなる父が守れと言うなら守り抜きましょう。
大いなる父の喜びは我が至福。
大いなる父の怒りは我が憤怒。
この『終わりの始まりを定めし夜明けを告げるモノ』は今より大いなる父に賜り物し名『ブロゥ』を名乗り、家族の一員として、大いなる父の拳となり大いなる父の敵を討つ事を誓う。
大いなる父、ミーの筋肉と忠誠をお受け取り下さい」
ブロゥは痛みに耐え、俺の返答を待っている。
俺の答えは······




