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底辺のおっさんは忘れた

 念の為に一言。

 今回はグロテスクな描写があります。

 ご注意してください。


 ダメそうな人は後書きに内容をまとめて置きますのでそちらを御覧ください。


「『カオスデーモン』ランク8ユニークです。

『カオスデーモン』はよこしまなる神々により、互いに半身を奪われた堕天使と悪魔が融合した存在です。

『カオスデーモン』は奪われた自らの半身を探しさまよう悪魔であり、あらゆるモノから見放された存在です」

へーってか、コイツ等は半身を探す気無いよな、真横に在るのに気付いて無いし。

「ああ、レフィ」

左から黒白の『カオスデーモン』が右手で自分の左頬を撫でる。

「ああ、ライト」

左から白黒の『カオスデーモン』が左手で自分の右頬を撫でる。

「「ああ、もう一度君の声を聞かせおくれ」」

殴ってイイか? この自己陶酔バカ。

「おーい2人共、殴る前に一寸ちょっとイイか?」

俺は声を掛けたが無視されたので。

「シブさん、シン君、死なない程度にケツをブッ叩いてあげて」

「承知!」

「ウッス!! 無視してんじゃねーっスよ!!」

『カオスデーモン』達の背後に陣取るシブとシンに俺が呆れながら頼むと2人はとても良い返事を返してくれた。

 シブが手にする棒で白黒の『カオスデーモン』のケツを太鼓の様に叩き。

 シンはアッパースイングで薙刀を振り、薙刀の石突きで黒白の『カオスデーモン』のケツを打った。

「「アィん!!」」

『カオスデーモン』達は奇妙な悲鳴を上げ、ケツを押さえて犯人を確認するべく振り返った。

「さっさっと主に挨拶をするっスよ、それとも!」

薙刀を回転させてから『カオスデーモン』達に突き付けシンは笑う。

るっスか?」

「矮小な変種ごときが!!」

シンの言葉に激昂した『カオスデーモン』達が浮かび上がるが、背に黒い矢を生やして落ちる。

「矮小な変種ごときに討たれる覚悟は出来てますか? 怖いのがまだまだ控えていますよ。

 下等レッサーデーモン」

隠れているイットゥーが何処からか『カオスデーモン』達を煽り、再び矢を放つ。

「神!! ぶぁーーーーーつっ!!!」

俺の背後に控えていたはずのカドゥが何時の間にか接敵して、青いメイスを掬い上げる様に振り、黒白の『カオスデーモン』の顔を叩き上げて、そのままの勢いで白黒の『カオスデーモン』の頭に振り下ろした。

「薄汚く不忠不遜無知蒙昧なる傲慢下劣な珍種風情が我らの目を潰し、我が神たる主を無視するなどとは決して!! 決して許さん!!」

顕現リアライズの閃光で目がくらんだのは、欠伸してた下井とお前だけだ、カドゥ。

「フルチャージ完了です、ゼロ距離で無事に済むと思わないで下さい」

顔を打ち上げられて仰向けに成った黒白の『カオスデーモン』の腹にバスターランチャーの射出口を押し当てたシロリが静かに告げた。

 白黒の方は気が着いたら、光を纏う二ノ宮さんに翼を踏みつけられて動けない所をシゴに剣を突き付けられている。

「離せ! 離さんかぁー!! 竹井ー!!」

「やり過ぎだ!! 殺す気なのかカドゥ!!」

何時の間にかカドゥを組伏せた竹井君にカドゥが喚いているが多分気にしたら負けだ。

魔女の一撃(ストライク·ウィッチ)!!」

ヨウが無慈悲にホルダーを振り下ろすと、苦悶の声が3つ上がる。

「グっがっ、何故だ、ンギギ、何故この神徒たる我もなのだ、グヌヌ、何故なのだ魔女めー、あだだだ」

俺は溜め息とともに魔女の一撃を受けて呻くカドゥに「はぁ、暴れんなよイカれ坊主」と告げた。

 相変わらず戦闘に成ると『俺だけ出る作品を間違えちまった』てヤツだな。


 俺達は顕現リアライズした『カオスデーモン』達を捕らえた訳だが。

 大丈夫か? コイツ等······ 暴れるのは良くは無いがまぁ良しとしても隣の存在に気付かないのはダメだろ、探し求める半身とやらなんだし。

 結局はシブと竹井君の2人が『カオスデーモン』達にヘッドロックを掛けて無理矢理に見会わせるまで「わたくしは再び愛するライトに会うまで諦めませんわ、あだだ、こ、腰が」とか「愛しきレフィに再び会うまでは、痛っ、し、縛られはしない、腰がぁ」などとほざいていたが、半身とやらとの再会で再び暴れ出したので、ぎっくり腰の腰に蹴りを入れてやって初めて俺を認識しやがった。

「おお、主よ、わたくし達を受け入れそして神々の呪いを祓いしこの大恩、わたくしライトは妻のレフィ共に決して忘れはしませぬ、ここに忠誠を」

黒白『カオスデーモン』の方はライトと言うらしい。

「ああ、主さま、わたくしレフィは夫ライトと共に、神々の呪いを祓い、わたくし達を受け入れてくださった大恩、決して忘れわ致しませんわ、ここに変わらぬ忠誠を」

白黒の『カオスデーモン』がレフィと言う名前でライトの妻らしいが、コイツ等は名前があるのか。

 でも、ぎっくり腰で2人共にうつ伏せだから締まらんなぁ。

「あー、うん、なんだ、堅苦しいのは無しで頼むよ。

 それとな、フィギュア状態では分離合体出来る様にしてあるけど出来そうかい?」

「主、なんと··· なんと申されましたか? わたくしには分離合体と言われました様に聞こえましたが主」

「あ、ああ、言ったよ」

わたくしも聞きましたわ。

 ですが主さま、分離と言うのは2つに別れ、合体とは1つになる事でしょうか主さま?」

「そうだけど、何、迫力が凄いんだけど···」

俺の言葉に『カオスデーモン』の夫婦が立ち上がり互いに手をとり見つめ合う。

 自分達がぎっくり腰だと言う事とその痛みすら忘れ、夫婦は名前を呼び合う。

「「分離、そして合体!!」

夫婦の宣言に対の身体がミチミチと音を立て別れ始める。

 おびただしい血液を撒き散らし、割れ目から零れ落ちる臓物を見た俺は恐れて顔を背けるが分離は続く。

 ちぎれた動脈血管が血液を撒き散らし続け、筋繊維が引きちぎられ、零れ落ちた腸が脈打ちながらちぎれ完全に分離したが、続けて行われる合体に俺は嘔吐した。

 ちぎれた腸が蠢き、地を這いながら戻ろうと対となる半身を目先て進む。

 俺の耳は既に音を聞く事を拒否している。

 視界の端で誰かが叫び上げて走り去る。

 視界の端で誰かが這いながら逃げようと進む。

 俺には何も聞こえない。

 視界の端で誰かが倒れるが、耳が痛い程に無音だ。

 ちぎれた腸が対となる半身のちぎれた腸と合流すると俺の耳に音が戻り、音を、まともな人間が決して聞いてはならない音を聞く。

 結合した腸が互いに身体を引き寄せ合う。

 ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ。

「ーーーーーー!!!!」

声にならない叫びを上げ俺は走った。

走って、走って、走って、走って、走って、意識を失ってトンだ。

















 痛みと冷たさに俺は上半身を起こした。

「なして泉の中?」

水位が浅く仰向けだったお陰で溺死は免れた様だが、経緯が分からん?

 俺は震える身体を起こして我が家たる『へのへのもへじ洞窟』に向かい歩き始めた。

 グロテスクと言ってもまぁこの程度ですが。

 


 以下、この程度でもダメな人の為の(適当な)まとめ。


『カオスデーモン』2体を捕縛した。

『カオスデーモン』が分離合体する。

 見た目グロい。

 山本さん、発狂して泉にダイブ。

 浅くて助かった。

 山本さん、忘れて帰る。

 以上です······話が進んでいない···まぁいつも通りですね。


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