底辺のおっさんと、洞窟の入り口······『うっそだけど』って言う知ってる人には懐古ネタ
洞窟に到着しました。
うそだけど、うそだけど
オーガー共の死体から俺の拳程もある魔石を取り出し、赤の収納カプセルに死体を収納して俺達はオーガー達が拓いた道モドキを進むと、そこは開けた場所で小さな泉と洞窟のある登り斜面に出た。
「此処が目的地なのか?」
「主、この場が件の洞窟にてございます。
内部の探索はさほど進んではおりませんが一本道故、入り口付近に危険は皆無かと」
俺がイットゥーに尋ねるとシンが騒ぎ出した。
「洞窟っス、洞窟!! 洞窟探検は男のロマンっス!! シロリ! 行くっスよ!! ついて来るっス!!」
「あ!! シンにいさん待って下さいよー」
シンが洞窟に突撃して行き、シロリはシンを追い、駆け出して行った。
まぁ確かにロマンだよな、洞窟って。
「これ、待たぬか。
まったく、シンのヤツめが。
目上の落ち着きと言う物を知らんのか? 主、2人には我が言い聞かせて置きます故、何卒、平に平にご容赦を」
シブは苦労人だなぁ、別に良いのに。
俺は洞窟の入り口付近の地面をざっと見回してから洞窟に足を向けた。
動物の糞は無しか、少し怪しいが行くしか無いか。
「イットゥーとカドゥの2人は先に行った2人と合流して、そのまま探索してくれないか? シブとヨウは待機で良いかな? でシゴには木を斬り倒して来て欲しいんだが、良いかい?」
「マスターヤマモト、何故ヨウを探索から外すのだ? 私の『視て知る』力を使って探索した方が効率的だが?」
もっともなのだが······
「その謎生物をな、うん、真っ当な人間が他人に見せてはいけない顔してる謎生物をなんだ、その、あー、うん、治してあげて欲しいかな?」
まばたきもせずに、充血した目は眼球運動を激しく繰り返して涙を流し、鼻水が垂れて半開きの口に入り口から涎を垂らしていて、時々ビクッと痙攣する姿は流石にねぇ、不憫だし、一体何したんだ?
「ああ、すっかり忘れていたよ、マスターヤマモト。
確かにこのままでは、ただの肉袋でしか無く、マスターヤマモトの性的欲求の処理にしか使用出来ない。
回復処置をしよう」
何か今、とんでもない事をサラっと言わなかったか?
「まず、精神を完全破壊して、肉体を完全修復した上で息の根を止めて、死体を私のお出かけ用ボディーにしよう。
うっそだけど」
くっそ懐かしいネタすんなよ!! 今でもやってんのか? あれ。
懐かしいラジオのネタをホルダーが宣い、一瞬ビビった俺は呆れて額に手を当て注意した。
「いや、真面目にね、うん、真面目に、可哀想だから」
「ふむ、マスターヤマモト。
精神性の疲労は解消され余裕を取り戻した様だな、うっそだけど」
嫌なヤツめが、てか気に入ってるのか? それ。
「なかなか便利だな、うっそだけど」
やめれ、訳分からんから!!
「ホルダー、主殿で遊んで無いで処置しましょ。
うっそだけど」
「了解した、担い手ヨウ。
うっそだけど」
え、今『で』って言ったか? 『で遊んで無いで』って言ったよな? 嘘なん? 何処まで、ねぇ何処から何処まで嘘なんだよ、答えてから行けよー。
そんな俺が周囲を見回すと。
「行きますよ、カドゥ!!」
「うむ!! 承知!!」
「自分、木、切る」
「わ、我は周辺の見回りでもしますかなぁ」
に、逃げやがったよ皆して。
「マスター頑張って下さい、うっそだけど」
トイさんは真似しないの!! 俺の肩に手を置かない!!
しばらくして、シン達4人が戻って来るのが見えたが、シンは項垂れながら歩いて来る。
「なんも無かったっス」
「うっそだけど?」
「オイラ嘘なんか吐いてねーっスよ!!」
あ、ヤベ、怒った?
「あ、あの、今いいですか?」
謎生物JKがヨウに肩を借りながら俺達に声を掛けて来た。
「はぁ、別に構いませんが? なにか?」
「オイラ嘘吐いてねーっスよ! 後にするっス!!」
「あー、悪い悪い、ホルダー達が言い出したのが移ったんだ、シンが嘘吐いてるって言う訳じゃないんだよ。
ゴメンなシン」
「またホルダーっスか! 調子に乗ってるっスよ、アイツ。
オイラがガツンと言ってやるっス」
「やめとけって、勝てないから絶対に、うん絶対」
俺は憤るシンの肩に手を乗せ遠くを眺めた。
アレに『視て知る』力がある限りは口で勝てる訳無いしねぇ。
「マスターヤマモト、シンにガツンと言われるのも吝かでは無いが、この少女は良いのか?」
あー、居たね、そう言えば謎生物JKが。
俺はホルダーに言われて謎生物JKを眺めて呆れた。
「後、顔を洗ってからだ。
見た目の意味で、だ、出て行けって意味じゃないからな間違えるなよ?」
凄ぇぐちゃぐちゃだし、顔が。
「へ、嘘! マジ酷い?」
「化けモンっスね。
涙と鼻水と涎の後が酷くてヤベーっスよ、さらに目ー真っ赤で化けモンっス」
なん、だと、シン、コイツ、まさか勇者か?
「シンにいさん、失礼だよ。
お姉さんゴメンなさい、悪気は無いんです」
シロリが頭を下げて謎生物JKに謝ったが、謎生物JKは泣き出しそうだった。
今日は此処まで、ほんとぴょ~ん
『うっそだけど』(又はうそだけど)『ほんとぴょ~ん』はベテラン人気声優の林原めぐみさんのラジオ番組で、昔あったコーナーに寄せられたハガキのオチに使われていました。
あの番組って今も続いてるんですね。
92年開始らしいので、後3年で30年になるようです。
特に思い入れは無いのですが、なんとなく思い出したので使って見ただけです。
うそだけど←しつこい




