表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
196/467

ハゲと目玉と召還の姫

 悪魔どもの大量の魔力はマスター ヤマモトの心身を一瞬で破壊してしまった。

 大量の魔力奔流により自我を消し飛ばされ、肉体は外見こそ無事に見えるが、内部は生きているのが不思議なほどにダメージを受けている。

 マスター ヤマモトが家族を救いたいと願い、トイ様がその願いを叶える手段を示した結果、我が友人である彼は死んだ。

 肉体は確かに生存しているがその身体には彼の自我は無く、生きながら死んでしまった。


 マスター ヤマモトと言う犠牲を払った甲斐もあり、能力の制限が解除されたトイ様の力は凄まじく、勇者と魔王複製体(コピー)達を容易く始末している。


 戦場はトイ様に任せ私は私に出来る事をするとしよう、マスター ヤマモトの自我を取り戻す為に。




 ホルダーで見た山本マスターの記憶にある兎に角強い武器を召還した私は、魔力の翼で空を飛び手にする二丁拳銃で複製体(コピー)どもを始末しているけど、何なのコレ?


 魔銃フェンリルとか言う子供の玩具みたいな銃は、引き金を引く度にビームが出たり、小さな弾が大量に出たりして訳が分かんないわよ、この銃。


 もう一丁の魔銃ケルベロスもリボルバーって言うタイプ弾数が少ない拳銃なのに弾切れしないし、弾が分裂したり敵を追い回したりするし、本当に何なのコレ?


 気持ち悪いからチェンジするとして、光る翼があるならアレよね、アレ。

 光の翼で敵を薙ぎ払うヤツ、コレはやって置かないとダメよねー。


 私はキモい拳銃を送還して、自分より大きな剣を召還し直して、ざっと500はいる複製体(コピー)どもを馬鹿みたいに伸ばした光の翼で左右から薙ぎ払い、両手で掲げ上げた剣から光の刃をこれまた馬鹿みたいに伸ばして振り降ろして複製体(コピー)どもを粗方始末し終えたわ。

 残ってる複製体(コピー)も光の翼にやられて消えかけてるから放っておいても大丈夫でしょ。


 雑魚は片付いたし、本命の裂け目を始末しましょうか!




 真っ暗だ、何も見えない、つーか、ここは誰? たわしは何処…… って寒! 自分で言っておいて寒すぎだろ、化石級の定番ネタだが死にそうなほどに寒い、死にそうつっても、まぁ俺はもう既に死んでるし、何一つ感覚が無いけどな。

 肉体が無いから見る事も聞く事も、触れる事すら出来ない。

 電車事故の時と同じ感覚だが、また転移か転生か?


 い…… な…… 負け…… 見つ……


 何だ、歌が聴こえる、誰かいんのか。

 俺は歌が聴こえる方に意識を向けた途端に全ての感覚が甦り、カラオケボックスの一室にいた。


 なして?


 「るーからー」

歌が終わり、薄暗い部屋がゆっくりと明るくなって行くと俺の前に銀髪碧眼の女がいた。


 俺は直ぐに女の正体を理解する。


 銀髪碧眼のトイが成長し大人になった様な姿の女、こいつは、俺達を転移させた神を名乗るヤツだ!


 まだヤツは俺を認識していないのか手にする俺の家族の1人、ホルダーをうっとりとした顔で見つめている。

 何故かヤツの手にホルダーがあるのかは分からないが、俺はある感情に支配され怒鳴る。


 怒りと殺意に支配された俺は「ぶっ殺す」と怒鳴り拳を振り上げてヤツに飛びかかって行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ