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底辺のおっさんは、解除された

 ライトに渡された黒い丸石は魔石を加工した簡易的な魔道具で、登録してある相手と念話が出来ると鑑定が出来る様になるサングラス『賢者の眼鏡』とジャンのおっちゃんの異能『分析』で分かった。

 とは言え、簡易的なモノなので使用回数や期間が在るらしく、無駄に使う訳には行かない。

 てか、山羊夫婦と会話する事も特には無いのだけど。


 翌日、俺達が『豪天號改』に乗り込もうとすると、ホルダーから待ったがかかった。

「マスター ヤマモト、この先の『邪竜平原』でシロリとシドがドラゴンに襲われている。

 もし空中でドラゴンに襲われれば一溜りも無い。

 陸路での移動を提案する」

最もな話だ、俺達と言う荷物を持って戦うなど論外だ。

 ホルダーの待ったに全員が従うのだが、問題は『豪天號改』をどうするかと言う話になる。

 牽いて行くにも道が悪過ぎて車軸や車輪が壊れるのは目に見えている。

 担ぐ事が不可能なサイズなのでどうする事も出来無い。

 資材の運搬もあるのでその時に回収するか?

「マスター ヤマモト、収納カプセルを使うのはどうだ?

 そろそろ権限(リアライズ)の凍結解除される頃だと思うのだが」

「解除のタイミングが読め無いから不味く無いか?

 下手に収納して、出せませんだと問題があるだろ」

「マスター、権限(リアライズ)の凍結は先程、解除されてます」

はい? 何ですか、トイさん。

 凍結解除されている? いつ? どこで?

 俺の混乱を他所に、トイが収納カプセルで『豪天號改』をフィギュア化してカプセルと頭を俺に差し出して来た。

 え、あ、撫でるの?

 混乱が治まらないままトイの頭を撫でて、凍結解除の理由を考えてみる。


 まずは、作者の都合。

 作者ってなんじゃい! アホか!


 実は凍結されていなかった。

 凍結の確認はしているので、それは無い。


 ホルダーに比べてヨンタの方がショボいから期間が短い。

 これだ! 理由はこれに違い無い!

 解除された理由に納得した俺は下井のヤツの一言で再び混乱してしまう。

「あ、モッさん、レベルが上がってる、おめめー」

なして!? 後、下井、MMORPGじゃねえんだから『おめめー』は無いだろ。

「魔力チャージを繰り返した事でレベルが上がり、凍結が解除されたと思われます」

なんでチャージでレベルがあがんの!?

「なんだか良く分かんないけど相棒、おめでと!」

卯実が俺の首に抱き着いて祝いの言葉を告げ、カドゥが「祝え!」などと、どこかのイケメンが演じた特撮ヒーロー番組のネタをかましていた。

 カドゥのヤツでも冗談を言う事あるんだな。

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