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底辺のおっさんは、引き倒された

 

 スライム野郎の追跡を再開した俺達はシドに空から警戒して貰いながら先導するイットゥーを無言で追って行く。

 道なき道を行く俺達にスライム野郎は散発的に分体をけしかけて来たがシブやイットゥーが全て撃退している。

 とは言ったもののスライム野郎と俺達ではサイズが違い過ぎて完全に逃げられているのでイットゥーのスキルでスライム野郎の痕跡を追いかけているだけなのだが。


 日も傾き俺達は流石にスライム野郎の追跡を中断し夜営の準備を始めるがなんとも間抜けな話だ。

 せっかく探索拠点を作ったのに活用する事も無くスライム野郎を追いかけているとか間抜け以外の何者でも無いし荷物も録に持って来ていないので食料も現地調達しないとならないとか馬鹿過ぎだろ俺達。


 スライム野郎のテリトリーで録な獲物が獲れる訳も無く、そこら辺に生えてる滋養強草(アレ)を食う羽目になり、俺達のスライム野郎に対する敵愾心(ヘイト)が限界を越える一夜を過ごした。

 翌朝、俺はシドとソウセキ、アル君に探索拠点にある荷物の回収とクレーターの様子を見に行ってもらい、残りのメンバーで先を進むと決めて朝食に滋養強草(アレ)を食い、兎に角スライム野郎をボコる事しか考えられなくなった。

 あの草、不味すぎだろ。




 兎型スライムに襲われたり、鳥型スライムに襲われたり、人型スライム(ただしオーガーサイズ)に襲われたりしながらも無事に森を進み、スライム野郎に食い尽くされて開けた場所に出ると、目の前には絶賛食事中のスライム野郎がいる。

 俺の肩幅と同じぐらいありそうな触手を無数に生やして手当たり次第に木々を薙ぎ倒しては体内に取り込み『捕食吸収』をしている。

『捕食吸収』しているのは木だけで無く自身の戦力である『ノーマルゴブリン』や『オーク』『オーガー』の3種族ですら触手で捕らえ体内に取り込んでいた。

 仲間ですら捕食対象にしているスライム野郎を目にし、改めて怒りを覚えた俺は感情のままに吠えた。

 ただ『ブッ殺せ』と。


 ヨウ、シロリ、シドが電磁加速砲(レールガン)、バスターランチャー、キャノンとガトリングでスライム野郎を砲撃してスライム野郎の身体の一部を吹き飛ばし、次にブロゥとソウセキが『南の島の大王波』と同じモーションでビームを打ち出す。

 俺達の攻撃を避けて伸びる触手をイットゥーが矢を放ち迎撃するが手が回らない。

 シブ、シゴ、シンの3人が触手を切り払い攻撃手段の無い俺やトイを守る。

「山本さん!」

単独で攻撃手段の無い竹井君が俺を呼ぶが俺はそれを無視すると竹井君は俺の後ろ首を掴んで力付くで引き倒した。

 引き倒された事で正気を取り戻した俺は一瞬だけ呆けた後に撤退を叫んだ。

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