6 むらさき
今回はまとも。
―むらさきさん視点―
先週から私の学校では新しいゲームの話題でいっぱいです。
色んな姿になってゲームが出来るらしいので、明日の夏休みからやっていない人達も始めるみたい。
長い夏休みだから暇だもんね。
昔はもっと勉強しなきゃいけなかったらしいけど、VR技術の発達で10倍の速さで体験・勉強ができる私達が羨ましいとおじいちゃんが言ってました。
私もNew Life Phantasy始めてみようかな。
▽▽▽
今日から夏休みです。
家のアンドロイドさんに手伝ってもらって早速ゲームを始めてみました。
キャラクターが色々選べます。動物の耳の人や長い耳、沢山あって迷ってしまいます。
ゆかちゃんのお姉さんみたいな大人の女性がいいなぁ。
………
出来ました!大人の女性です。
装備は魔法が使いたいので杖で。
ステータスポイントは大人は賢いので賢さに15、MPに5にしましょう。むふー、完璧です。
名前は紫にしましょう。
「むらさき」
これで決定。
目の前が白くなりました。
わー、すごい映像です。
▽▽▽
わぁ、視界が高いです。
近くに町が見えます、早速行ってみましょう。
膝に矢が刺さってる男の人がいます、痛そうです。
「やぁ、旅のお方かな?身分を証明するものはありますか?」
「無いです」
「それなら正面右側の大きな建物、冒険ギルドでギルドカードを作るといい」
「ありがとう」
ペコリとお辞儀して冒険者ギルドに向かいます。
色んなお店や人がいます。賑やかです。
お店の誘惑に負けずギルドの建物に入って周囲を見渡すと、受付のお姉さんがいたのでそちらへ向かいます。
「冒険者ギルドへようこそ。どのようなご用でしょうか?」
「ギルド登録したいです」
「ギルド登録は20Gですが、チュートリアルを受けると無料となります。チュートリアルを受けますか?」
お金は大事です
「受けます」
「それでは裏の演習広場へどうぞ」
受付のお姉さんと裏へ向かいます。
代わりにおじさんが受付に座りました。
▽▽▽
「まずは魔法について説明致します。最初に覚える魔法として、無属魔法のマジックシールドとマジックボールを使えます。属性魔法については魔法店で魔法の書をお買い求め下さい」
「魔法は練度が上がるとイメージ通りに使えるようになり、新たな魔法を使えるようになります。まずは魔法を使ってみて下さい」
「はい」
「マジックシールド」
目の前に半透明の盾が出ました。綺麗です。
「マジックシールドは一定時間若しくは一定ダメージを受けると消えます。また、消したいと思うと消えます」
「マジックボール」
杖の先から半透明のボールが的に向かって進みます。
すごい威力です。痛そうです。
ちょっと疲れました。
「MPが減ると疲労として感じられます。極度の枯渇となると空腹値が減っていき、動けなくなりますのでご注意下さい」
「これでFランク冒険者となりました。ランクを上げるにはクエストを受けて所定のポイントまで集めて下さい。チュートリアルクリア報酬として薬草採取用のナイフを進呈いたします。またのお越しをお待ちしております」
やりました、これで冒険者です。
次は魔法店に行ってみましょう。
ん?足元に誰かいます。
ふかふかのしっぽが左右に揺れています。
ふかふかです。ふかふかです。
ふかふかしっぽ欲しかったのですが断られました。
残念です。
たぬきさんとパフェを食べました。魔法使って疲れたからとっても美味しいです。
魔法店に行ったのですが魔法の書はとっても高かったのでお金を貯めて買うことにしました。頑張ります。
たぬきさんから帰る時にウサギのしっぽを貰いました。
嬉しかったです。
たぬきさんとお友達になりました。
また明日会えるといいなぁ。
ゲームやってよかったです。
主人公よりゲーム楽しんでる気がする。