ベルン市到着#43
観光とは呼べないのでは?と思ったので題名を変更しました。
結局、その三十分後に着いた。
馬車がベルン市の門の前に着くとかなり並んでいた。ほかの人の様子を見るに門に入る前に入念にチェックされるから、時間がかかるのでかなり並ぶらしい。ちなみに、入念なチェックというのはどういうものか、というと。まず、御者の人を指名手配されている犯人でなはいかを確認した後に馬車の中に入り数十分なにかをした後に出る。というチェックだ。
たまに、チェックする人に紙を渡す人がいて何の違いかわからないが渡すとチェックをされない人とされる人がいる。圧倒的にされる人の方が少ないので、されている人は書類の偽造の疑惑でも出た人だろうか。
そんなことを思っていると、俺達が乗っている馬車のチェックの番になった。チェックされるのか。と思っていると、なぜかチェックはされずお金などを特に渡さなくても去ってしまった。
大丈夫だろうか?そんな風に俺は思ったので、マギナに聞いてみた。
「マギナ、特にチェックもされないし、入るためのお金を渡していないが大丈夫か?」
「問題ない。ちなみに、なぜ問題ないかというと、クリスティーネがこの馬車の御者台に座ってた。だからオウター家の物と解ったから、入市税は免除されて、当然チェックもされなかった」
「そんなんで大丈夫か?」
「大丈夫。問題ない」
あれ?このやり取りはどっかで聞いたことがあるような?まあいいか。ただ厳しいチェックとは言えないな。そんなこんなで数分後に俺はベルン市へと入った。
なぜ、ベルン市と呼ぶかというとそういう風に表示されたからだ。確か、規模によって市か町か村か決まっていた気がするので、このベルンがそれだけ大きいということだろう。ベルン市の中に入って見るとこれまでに見たことの無い構造だった。
今までは大通りが十字にあってそれからいろいろな道が伸びている感じだったが、ベルンは道がここから見て横の楕円の形をしていて、大きな道がありそこから枝のように伸びている。細い道でも馬車二台分の太さで、太い道だと乗り合い馬車のスペースを除くと七台分のスペースだ。そして道は石で綺麗に舗装されており、段差が無い。
家なのだが、ここにあるのはほとんどが石の家だった。ちなみにちらほら、木の家も見かけた。なぜグレードが下がっているのだろう。まあそんなことより圧巻なのが町を仕切っている石の壁である。
この石の壁はこちらから見て横長の長方形だ。その横長の長方形の角の隅に監視するためなのか出ぱった建物がかろうじて見える。この世界にはあんな遠くからここを解るほどの高性能な望遠鏡でもあるのだろうか。
そしてここからでも解り、石の壁を越える高さを超える建物があるが、あれはオウター家本屋敷らしい。いくらなんでもでかすぎないだろうか。というか壁を越えてはあの屋敷が攻撃し放題だろう。水の英雄は賢者だと聞いていたのだが、お調子者だったのだろうか。また、こんなことをするとおいてかれそうなので、マギナに聞いてみた
「マギナ、壁を越えてはあの屋敷が攻撃し放題じゃないか?」
「問題ない。むしろこっちが敵に攻撃し放題」
「そういう見方もありますが、あの屋敷が崩れたら元も子もありませんよ」
「あの屋敷には中からは攻撃を通すけど外からの攻撃を通さない魔法を組み込んだ魔方陣とその規模を一時間発動させるための魔石十個があるから問題ない」
「魔方陣ってON・OFF出来ないだろ。魔石が勝手に尽きて金がかかりすぎるんじゃないのか?」
「問題ない。龍の魔法袋でそれぞれ包んであってそれにレバーを引くとわたしと弟が練成に成功した魔力銀を魔法袋に挿すようになってるから」
すごいな。これだと、趣味でやっていた、電気工作が応用できるかもしれない。そして魔力銀っていってるけど、名前の響きや使い方を聞くところによるとファンタジーに出てくるミスリル銀だろうな。以前苦情が来ていたので話そうと思ってもネタが無いのでここは逆手にとって何を話せば良いのか聞いてみることにした。
「何を話せば良い?」
「わたしは何でも良いですよ」
「ウンデイーネも!!」
「同じく」
そんな風に一番困る返答をされてから歩くこと十分経つと、目的の場所に着いたらしい。マギナが紹介し始めた。
「ここはわたしがよく行っていたお店。ベルン食専門店ライス。ベルン食がとてもおいしい」
なんだ?ベルン食って?まあ食ってみれば解るだろう。
次回は昼食後に物件探し。次回も見てね




