迷子の英雄(事件編)#37
昨日に出し忘れていました。すみません。あと、迷子の英雄というタイトルですが、わずかに迷子になるだけです。
町が近づくといつもの様に白い文字で街の名前が表示された。『シラク町』と。え、ベルンじゃないの。いや、そうか、まあそうだよねそんな簡単に着くわけないよね普通はどっかの町を経由するよね。てっきり、ビギニー町の近くにあるもんだと思ったよ。待てよ。なんでこんなに時間を掛けたのに町が一つもなかったんだ?
こういう時は考えてみよう。覚えている景色は最初に通った草原。その後は森が続いて、ここら辺で畑。そして見えなかったけど、左側に森。そういえば、アニメとかラノベの回想をしていたり、柔らかいもののこととか考えてたから気づかなかったが森でだいぶ時間を食ったのか。どんだけ森、大きいんだよ。それにしてもそんなに長時間森の中に居たのによく魔物とか動物に襲われなったな。
実はマギナが感知しては迎撃を繰り返していたのだが、ヒョウガたちが見えないところで起きた出来事なので知る由も無い。ちなみに、マギナが寝ているのは魔力が尽きたときに来る倦怠感と眠気のせいだったりする。
そんなことを考えていると、揺れた。だが、リーフィアたちはもう例の作戦をしなくなった。なんか悲しい。いや、はっきりと言おう。柔らかい感触が来ないのが悲しい。そんなことを考えていると、マギナが起きて話し始めた。
「これからシラクに着く。そこで一旦宿屋でご飯を食べて、寝る。そのあと出発すればお昼時か、昼の後かぐらいには着く。ちなみにもうオウター領」
「・・・・・・あ、言い忘れてた。ようこそオウター領へ」
そう、マギナは大げさに手を広げながら、無表情で普段よ・り・は・すこし大きな声で言った。マギナは大丈夫か。そんな風に無表情でやられると、何となく誰かが無理にやらせているのではないかと思ってすこし心配になる。
そして、俺たちは門の前に着いた。すると、人の数によって税が取られるらしく門番?徴税する人?との会話が聞こえた。聞いたところによると銅貨十枚でOKらしい。元いた世界ではあいにくと税とかそういうのは親が支払っていたので高いのか安いのかは全然解らない。ただ、一人銅貨二枚ぐらいなのだろうと推測することは出来る。
そんなこんなでシラクに着くとビギニー町とは雲泥の差だった。まず道だ。道の構成は真ん中が十字路それにわき道があるのは同じなのだが、スケールが違う。それに真ん中にある十字路の右の道と左の道にビギニー町と同じくらいの太さの道が上と下に伸びていた。ちなみに十字路は乗り合い馬車用の着色された道を除けば馬車五台分の太さだ。しかも、道がビギニー町のように土ではなく整えられた石になっていた。
家屋も違った。ビギニー町は木の家だらけだったが、今度は石の家だらけになっていた。ビギニー町は田舎かなんかなのだろうか。それとも、オウター領が進んでいるだけなのだろうか?まあいいか。それよりも、隣でかなりはしゃいでいる人がいた。リーフィアだ。まあそうだろう森の中で育ってしかも、言ったことのある町と言えばあのビギニー町だけだ。これは見たらビックリしてはしゃぎたくもなるな。
閑話休題。
情景の観察に戻ろう。そして、今度はレンガ造りの建物がかなり増えている。まあこれだけ家屋が増えれば当然だろうが。そして視線を一定のスピードで動かすと、いっぱい出た。なにがいっぱい出たか?というと建物の名前だ。例えば、商業施設とか冒険者ギルドとかだ。いっぱい名前が出たので選別に苦労したが、かなり収穫はあった。
まず、冒険者ギルド以外のギルドの存在だ。冒険者ギルドと一緒でギルドという名前はついていなかったが。まずはエンペリオン共和国商業連盟、だ。いわいる商業ギルドという奴だろう。説明が無いため何をしているのか入る条件等がさっぱり解らないが。次はエンペリオン共和国生産連盟、だ。こちらはいわゆる生産ギルドという奴だろう。こちらも同じく説明が無いため何をしているのか入る条件等がさっぱり解らないが。と、結構情報収集できた。
そうやって俺が固まっていた間何をしていたのだろうと振り向くと誰も居なかった。俺は街中で叫ぶのもアレなので、心の中で叫んだ。
「俺の存在感ってそんなに薄いのかよー!!!!」
こうして俺は迷子になった。俺は思った。何でリーフィアたちは俺の存在を忘れることが出来るんだ(マギナは別として)。いや、ほぼの確立で俺が思い人でしょ、どうして忘れることが出来るのか。何か自分で俺が思い人でしょっていうとなんか俺が痛い見たいに聞こえる。でも本当のことだからしかないよね。
俺はリーフィアの居場所を考えた。もちろん、リーフィアが行く場所はほぼの確率で宿だ。しらみつぶしに宿を回るか?その時に宿に居なかったり気づいて捜していた。という場合のときには対処できないか。だとするとどうする?何がある?魔法だ!困ったときには俺にはオリジナル魔法がある。よし、魔法を作ろう。レーダーをイメージしたあとにリーフィアたちを思い浮かべながら小声で詠唱文を口にする。
「空から大地を見下す神よ!その目をもって我に目標の位置を教えておくれ。我は目標を捜すものなり」
そして出来た魔法を小声で口にする。
「空から大地を見下す神よ!その目をもって我に目標の位置を教えておくれ。我は目標を捜すものなり」
するとレーダー見たいなのが頭に浮かんできた。レーダーによると前に行って次の道の左に居るらしい。そしてリーフィアたちの居るところへ行こうと前を向くとリーフィアたちが僅かに左にずれた。俺は少し違和感を感じながら走ってそこへと向かった。
次回はついにベルンへ、次回もお楽しみに




