日銀さん利上げ1.0%に強行する「お漏らし」をしてしまう……
◇「お漏らし」と「フライング」は合法なのか?
筆者:
今回は26年6月15日に利上げをするかどうかを決める日銀政策決定会合が行われるのですが、6月10日時点で「利上げ1.0%へ」と報道されています。
これは「お漏らし」や「フライング」と言っても過言では無い異常な事態ですが、「これは昨年12月に続いて2回連続で行われている」んです。
どうしてこんなことになっているのか? 利上げは適切かについて語っていこうと思います。
質問者:
まず、仮に「フライング」情報が流されているのであれば違法性はあるんですか?
筆者:
日銀法では秘密保持義務とそれに違反した場合の懲戒処分があります。
https://go2senkyo.com/seijika/178686/posts/942486
ただ、こんなものは形骸化しており「それっぽい発言」をメディアに対してしているようで「一斉報道」に繋がっているものと思われます。
質問者:
えー! それじゃぁ、ルールなんてあってないようなものじゃないですか……。
筆者:
しかし、実際に日銀総裁の公式発表ではないために、「撤回も可能」であるためにいわゆる「観測気球」としての効果もあるのだと思います。
また、「利上げによるインパクト」があまりにも大きすぎた場合、市場などに対して備えさせる意味もあるみたいです。
過去には急に利上げをした際には「サプライズ」と批判されたこともありました。
https://www.47news.jp/13212496.html
どちらかと言うとそちらの批判の方を回避したいという思惑がある者と思われます。
ただ、民間銀行への利率への波及は数カ月単位で結構なラグがあるので一般市民からしたら「お漏らし」と「フライング」にそんなに影響があるのかな? と思ってしまいますね。
質問者:
なんだかルール破りが常態化しているだなんてモヤモヤしますけど、
事前に報道しないならしないで何か言われるだなんて大変ですね……。
筆者:
日銀総裁や審議員の年収は3000万円前後だそうですから、それだけ責任のある立場だという事だと思います。
何をしても叩かれるのであれば反対派を納得させるだけの理論が欲しいところですよね。
質問者:
先ほど、植田総裁が入院されて政策決定会合を欠席するという事が発表されたのですがそれでも利上げは覆らないのですか?
筆者:
欠席の場合は欠席者を除いた8人で投票するようです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB10A3D0Q6A610C2000000/
ただ、基本的には2人以上の差が出ると見込んでの「お漏らし」「フライング」だと思うので、現状の結論に影響は出ないのではないかと思いますね。
◇利上げは適切なのか?
質問者:
仮に1.0%へ引き上げられた場合、日本の金利環境が31年ぶりの水準になるようなのですが……これは妥当なのでしょうか?
筆者:
日銀が利上げをするたびに同じようなことを言っているので飽き飽きされている方もいらっしゃるかもしれませんが……。
まず、利上げをすべき局面と言うのは「需要抑制」をしなければいけない局面だという事です。
ところが直近の6月5日に発表された物価変動を除いた1世帯(2人以上)当たりの実質消費支出は前年比0.5%減少、食料、光熱・水道、被服・履物、教育への支出減で5カ月連続のマイナスになっています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bb02f0b81d0a1c9f5353dbb971a326b3ec81a24f
現状、将来の不透明なコスト高に備えて消費を控えている家庭が多いんです。
値上がりをしている要因はナフサなど物資不足によるコストプッシュインフレです。
コストプッシュインフレに対して利上げをしても全く物価を引き下げる効果はありません。むしろ、利上げをした分価格転嫁するので物価高は加速するのではないかと思います。
需要が下がっているのに物価が上がるという「スタグフレーション気味」の状況になっていくでしょう。
仮に物価を下げるための行動をするのであればナフサが不足している部門に対して「政府が買い控えをする品目を決める」ことでしょう。
ただ、それを行ってしまうとむしろ「パニック買い」を誘発しかねないので、「禁じ手」になろうとしているという感じですね。
ナフサを使わない代替え製品の開発支援などに予算を割いて欲しかったなというのが僕の感想としてはありましたが、現実の補正予算での政策は「ガソリン抑制策」「電気代支援」なんですから本当にどうしようもないです。
質問者:
利上げのメリットとしていつも「円高になる」という事がありますけど実際にはあるんでしょうか?
筆者:
その可能性は非常に低いです。2000年代より前の「GDP世界2位時代の常識」に囚われているじゃないのかな? と思っています。
2022年のロシアがウクライナを攻めた際にそれまでの常識だった「有事の円買い」が起きなかった時点でこれまでの為替相場の常識は全て捨て去った方が良いと言うのが僕の感覚としてはあります。
僕はGDPと言う指標が豊かさを示しているとはとても思えないのですが、それにしたって日本が相対的に物価が安くなり、少子高齢化で生産年齢人口が減少し、さらに増税ラッシュで国民の貧困化が進んでいくことから「将来性が無い国」として他国から見られていることは間違いないわけです。
確かに円安の起因は日米利率差ではありますが、利上げをしたからと言ってそれが戻ってくるわけじゃ無いと思います。
質問者:
実際にドル円相場は各利上げの際にどんな感じになっているんですか?
筆者:
現在の利上げの付近の日付と日米の利率、ドル円相場をヤフーファイナンスで探してきましたが以下の通りです。
24年2月 日マイナス金利 米5.5% 1ドル148円
24年3月 日0.1% 米5.5% 1ドル150円
24年7月 日0.25% 米5.5% 1ドル160円
25年1月 日0.5% 米4.5% 1ドル157円
25年12月 日0.75% 米3.75%1ドル156円
26年6月 日1% 米3.75%1ドル160円
おおよそ年2回ほど0.25%上げているのですが、この2年ほどは160円前後でウロチョロしている感じです。恐らくはこの辺りが「日米の力関係の妥当性」と言う評価なのでしょう。
25年4月ぐらいに145円ほどに円高になりましたが、それは「日米金利差」とは全く関係なく「トランプ関税リスク」によってドルが流出したに過ぎません。
そのリスクがさほど高くないと分析になれば再び160円に元通りと言うところです。
そのために「利上げをすれば円高になる」というのは”幻想”でしかないと思います。
思い切って利率を4%にするとかなら円高に変わると思いますけど、そんなことは出来ないので円安局面が変化するとは思えないのです。
しかし、この”利上げで円高になる幻想”をマスコミを使って抱かせているのは庶民が物価高に苦しんでいるので少しでも物価を下げたい願望のために「利上げを後押しする世論」を形成したいのではないかと僕は思っています。
「凄いプロパガンダだなぁ」というのが僕の感想としてはありますね。
質問者:
なるほど、確かにヤフコメやSNSを見る限りではむしろ「利上げが遅すぎる!」とかそんな感じですからね……。
筆者:
「上手く情報操作が成功しているな」と言うのが僕の感想ですね。
基本的には利上げはプラスがほとんどない上に変動金利の返済金額が増えたり、今後の固定金利も上がっていくのでほとんどの日本国民にとってはマイナスしか無いです。
銀行に貯金を眠らせ続けている高齢者の方にしか恩恵がないでしょうね。
利上げをすることで何も局面が変わらないことは政権も日銀も薄々は分かってるんじゃないかなと最近は思うようになりました。
利上げは好景気演出の一つにもなりますし、「お金がない人は自己責任」という事で押し付けたり「好景気なんだから景気対策しないでいいよね」という言い訳にもなります。
ここ4か月ほど実質賃金は上がっているようですが、
その前まで実質賃金が4年連続低下し続けているのですから(今年だって後半どうなるか分からない)、
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA217IV0R20C26A5000000/
その減った分ぐらいを巻き返すぐらいまでは経済対策が必要だと僕は思いますよ。
質問者:
しかし、イラン情勢の原油高と言う新しい要因が加わったことで複雑性が増した気がします……。
筆者:
なるべく何も起きていないうちに経済に注力するべきでした。
しかし、まともな有効策を打てないまま日本国民はドンドン貧しくなっているのだと思います。
例えば2025年の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの家計の支出に占める食費の割合を示すエンゲル係数は28.6%と、前年から0.3ポイント上昇し、1981年以来44年ぶりの高さになりました。
その辺りまで我々は貧困化してしまったという事を意識するべきだと思います。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026020601093&g=eco
もっとも、政府としては国民を馬車馬のように働かせることによって政治のことなど考えなくさせることが狙いなので、「全ては狙い通り」に事は運んでいるのでしょうね。
政治の悪い部分を根本治癒をするような政策が全く出ていないので日々、ウンザリしますけどね。この歪みを少しでも伝えていければと思いますね。
ということで、このように政治・経済について個人的な意見を述べますのでどうぞご覧ください。




