届いた
私には、レター友達がいる。
しかし、友達と呼べる程親しくはない。
私は昔、小さなパン屋で働いていた。
レター友は私より年配の女性で、そのパン屋のスタッフだった。
にこにこしていて、愛想が良くて優しい女性だった。
その女性は、自宅の一室をパン屋として提供していた。
その家に嫁に行き、姑女さんと一緒に住んでいた。
子供が出来ないらしく、その事を姑女さんに指摘されたりしたらしいが、
姑女さんが足を悪くし、車椅子生活になった。
その姑女さんの介護をずっとしていた。
私は、姑女さんが90歳を超えていた事を覚えている。
レター友達のNさんは、そんな姑女さんの介護をにこやかに言いながら
ずっと頑張っていた。
私はそんなNさんの事をいつも(優しくて立派な人だな!)と思っていた。
人づてに聞いた話しだと、Nさんの旦那さんも介護が必要になり、Nさんは
姑女さんと旦那さんの2人を同時に介護していたらしい。
頭が下がる。本当に立派な人だ。
私には、介護は無理だから。
そのNさんに、数日前手紙を出した。
そして今日、Nさんから葉書が届いた。
達筆な字だった。
葉書の最後に「秋になり涼しくなったらお会いしておしゃべりしましょう」と
書かれてあった。
これは社交辞令だと思う。
Nさんに会いたくても、その機会がない。
もう、Nさんとは接点がほとんどない。
でも、葉書が届いて嬉しかった。
今迄のNさんから貰った葉書や手紙は全てとってある。
Nさんに手紙で悩みを相談した事もあったな。
Nさんからの返事の手紙には「自分を責めては駄目」と書かれていた。
私のフォローをしてくれた。
Nさん、ありがとう。
また、手紙を書きます。
ご拝読下さり、ありがとうございました。