変わりたい私と変わらない事
とにかく! 私がする事は、ヴィル様をヤンデレ化させない事よね!
今、このタイミングで私の前世の記憶が戻ったのも、きっとその為なんだわ!
だって私がプレイした本編では、ヴァイオレットと離された後、反省を促す為にほとんど軟禁されて勉強と反省という名の虐待を受けていたって(ヒロインに)言ってたもん。
それもヴァイオレットに会いたい一心でひたすら努力して、反省し(たふり)て努力しつづけたのに…………
なんでヴァイオレット死んじゃってるのー!!!!うわぁぁぁぁん!! 思い出しても泣ける!
しかも悲しいかなモブだから、死因がわからないというね……ヴィル様は知ってたのかな?
ヒロインには話していない様子だったけど……ヴィル様レベルの悪役だと知ってそうだな。
そうヴィル様は攻略対象でありつつ、他のヒーローが選ばれた時の悪役王子なのよねぇ……うん。
だからヴァイオレットの死を回避しつつ、ヴィル様のヤンデレ化を阻止する! ってのが目標ね!
だってヴィル様だもん。きっとヴァイオレットの事、好きよね? もう監禁仕掛けた位だしね!
大丈夫よ!! 私も、ずっとヴィル様の事好きだから!
よ~し! やるぞ~!!
そうと決まったら、ネットから拾い集めた情報や本編をプレイした情報を元に行動していくしかない。
本当にバイト代さえ、もう少しあれば追加ダウンロード版もやりたかったな。高校生だって、こっそりR指定見てる子は見てるもん。もちろん、駄目だからこそのR指定なのはわかってるけどさ。見たかったなとは考えちゃうよね。
……ていうか私、高校生までの記憶しかないけど、どうしたのかわからないや。お決まりのトラ転なのかな?
まあ、悲しんでくれる家族も親戚も居ないからいいか。
少しだけ、しょんぼりしてしまう。なんだか今の身体に気持ちが引っぱられているのかもしれない。だって、ずっとヴァイオレットとして生きてきたんだし。まだ、六歳だもん。
まぁ……今のヴァイオレットにも、似た様な事が言える。
ヴァイオレットは家族との関係を怖がっていた。
そう。真実を知るのが怖くてなるべく両親にも妹にも、自分から会わない様にしていたのだ。
……前世から何一つ変わらない自分に少しがっかりしたけれど、死亡回避の為にもここは頑張りたい。
でも、もし本当に……いや、でも、そんな事……こうして堂堂巡りを繰り返しては、涙を流してしまう。そんな弱虫な自分が、昔も、今も、大嫌いだった。
でも、このまま物語通りだと私は十二歳から十三歳頃には死んでしまうのだろう。そのためにも、まず自分が変わらなくちゃ。
何かを変えて行く事は、とても難しい事だって、もう私は知っているから。
だから私は自分を変えなくちゃ。
自分の為にも、家族の為にも……そして、大好きな推しの為にも。
色んな事を一度に考え過ぎたせいか、出来る対策なんかを考えていたはずなのに……いつの間にか私はぐっすり眠ってしまっていた。
今日は少し短くてごめんなさいm(_ _)m
上げられたら夜もあげたいと思います……いや、明日になるかもですが……頑張ります。