part2
「ごめんねっ、鈴音ちゃん。空気読めなくて本当に、、。」
「ううん、大丈夫っ!りんちゃん、ここのお店見ていこうよ。」
言葉を返すのに少し間が空いてしまったが、いつもの声のトーンで返す。
泣いているのを見られたら、余計心配するだろう。そう思い、必死に涙を堪えながら言った。
「そうだね!せっかくだから何かまたお揃いの買おうよ。」
二人でお店に入り、店内をじっくり見て回る。
そんな時、いきなり凛人が声を上げた。
「ねぇ!みてみて!これ、すっごく綺麗じゃない?」
そう言った凛人が指を指していたのは、青色の綺麗なブレスレットだった。
「鈴音ちゃん、青色好きだったよね。」
「うん、でもなんで知ってるの?」
凛人が自分の好きな色を知っている事が驚きだった。いくら仲が良かったとはいえ、そんな内容の会話はあまりした事がなかったはずだ。
「うーん、なんとなく?」
「なんとなくで分かる物なのっ?!」
「まぁね。」
と少し自慢げにニコッと笑う。
そんな笑顔に、少し傷ついていた心が癒された。
「これ、買おう。」
そう言うと、それと色違いの物を手に取って凛人は会計へ向かった。
財布を自分の家に置いてきてしまっていたため、スマホで決済しようとしたら、またしてもさらっと凛人が払ってしまった。
「ねぇ、りんちゃん。私にも払わせてよ。ずっと払ってもらってばっかりじゃりんちゃんにも悪いし、、。」
「いいんだよ。格好くらいつけさせて。それに、俺が好きでやってる事だから。」
ね?と圧をかけられたら、引き下がるしか無い。
お礼を言うと、少し嬉しそうな顔をしていた。
お店から出ると、凛人が早速つけてみようと言い出したので、梱包されたブレスレットを取り出した。
つけようとしたが上手くつけられない。
「貸して。」
とだけ言うと、あっという間にブレスレットをつけてくれた。
「じゃあ、りんちゃんも腕出してっ!」
「俺は鈴音ちゃんと違って器用だから、もう着けられました〜。」
「私も器用だよ?!」
「えっ、ちょっと、ねぇ!聞いてる!?」
少し無視されたが、こんな会話すら久しぶりで楽しかった。
その後はアイスクリームを食べたり、ゲームセンターで遊んだりと何時間も満喫していた。
楽しいからこそ時間はあっという間だった。
気づけば、日が傾き空は少し暗くなっていた。
そのため、家に帰ることになった。
帰る途中に、凛人がたこ焼きを食べたいということで、スーパーにより食材を買った。
家に帰るとたこ焼きを二人で作る事になった。