part6
ピンポーンとチャイムの音がした。
なんだろうかと思いつつ、玄関まで眠い目を擦りながら向かう。
「はーい、どちらさ、。」
ドアを開けたが、最後まで言い切る前に誰かの声によって遮られた。
「鈴音ちゃん、大丈夫っ?」
私の目の前に居たのは凛人だった。
「なんでりんちゃんが、、?」
「そんなこと気にしないでいいから。今から出来るだけ早く支度して。急いで。」
私はドアの前に立っていたりんちゃんに家の中へと押し戻された。
「う、うん。」
何やら急いでいるようだったので、理由は後で聞くとして急いで着替えなどを済ませる。
その間、凛人は玄関でずっと待っていた。
急いで準備し、10分程で全ての支度が終わった。
「りんちゃん、終わったけど、。」
「スマホ以外要らないから、すぐここのマンションを出よう。」
「えっ、なんで?」
そんなこといいからと言いながら私の腕を引っ張り連れ出された。
マンションのエレベーターを降りると、黒い車が止まっていた。
「俺の車乗って。事情は後で話す。」
「うん、わかった。」
急いで、車に乗り込んだ。私がシートベルトを閉めたのを確認すると凛人は車を出発させた。
その後、車に乗っている間にも理由を尋ねたが、答えてはくれなかった。そして、スマホを触ることすら許されなかった。
何十分だっただろうか。
いきなり車が止まった。周りは見慣れた景色だ。
「鈴音ちゃん、降りれる?」
「うん。」
そう一言だけ返事をする。
車を降り、凛人が歩き出したのでついて行く。
凛人が歩いて向かっているのは凛人のマンションの最上階だった。
「ねぇ、りんちゃん。なんでりんちゃんのマンションなの?」
「今日はうちに居て。」
凛人が意味もなく自分自身の家に呼ぶとは思えなかった私は大人しく頷いた。
エレベーターに乗り、凛人の家の階まで向かう。
タワーマンションなので、その時間すら長く感じられた。
家に着いて、凛人は一つの大きな部屋を貸してくれた。
でも、そんな事は今の私にはどうでも良かった。
「ねぇ、りんちゃんそろそろ教えてよ。」
凛人は少し悲しそうな顔をすると、私に問いかけてきた。




