あとがき
『繋ぐデスパレート』を見てくださりありがとうございました。実は『繋ぐデスパレート』は私にとって最初に作った作品であり、もしかしたら最後になるかもしれません。自分の造り上げた物語を文章にするのは難しく、おかしな表現をしてしまったかもしれませんがそれでもあとがきまで見てくださり嬉しい限りです。
さて、この『繋ぐデスパレート』ですが私なりに伝えたいことや表したいことをきちんと考えたうえで作りました。気付いている方もいると思いますがここでちょっとした裏話を綴らせていただきます。
一つ目がコンプレックスについてです。本来コンプレックスとは簡単に言ってしまえば自身の気にしている部分ですが、調べたところ精神的なものであり感情の複合と書いてありました。つまり、自分が他者より劣っている劣等感です。
しかし、作品でのコンプレックスを大袈裟に書いたのはあえて目に見えるようにしたかったからです。コンプレックスを持った時、人は隠すように工夫をします。ですが、もし隠したくても表に出てしまったら人はどう向き合うのだろうと考えたら作品の主人公、不二崎安里が生まれました。
二つ目が「机」です。作中でも、安里とちゆが教室で会話をする場面が幾つかあったと思います。この「机」は安里とちゆの会話ではなるべく出していました。それは「机の距離」を「安里とちゆの信頼の深さ」に表したかったからです。二人の信頼がなくなればなくなるほど二人の机は距離を伸ばし、信頼が深まるほど距離は縮まっていきます。ありがちな表現ですが、分かりやすい物で表したかったのです。
三つ目は題名の『繋ぐデスパレート』ですが、デスパレートは翻訳すると『自暴自棄』『死にものぐるい』という意味です。しかし、同時に助けを求める意味でもあります。救いを『求める言葉』が安里とちゆ、片西やその他の人物と関わりを『繋げた』という意味を込めて、題名を『繋ぐデスパレート』に決めました。
最後に、この『デスパレート』は誰のことを表しているのかは……もし、続編ができましたらそこで明かします。今はまだ推測でお願いします。