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夢見の悪い幻想録  作者: ごまみりん
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異邦人・後編[コラボ回]

コラボ回、後編です。


佐山さんはツンデレ?


ひねくれ佐山さん




スキマの先は八雲邸だった。


「紫さん……敵では無いとは言え家に招くのは……」



「良いのよ、無害な事は証明されているわ」


「あの…紫さん、そろそろ事情を……」


あの男が口を開いた。


「えぇ…そうね。幻真さんだったかしら……。ここはあなたのいた幻想郷とは違う幻想郷よ。別次元の幻想郷と言った方が良いかしら?」

「別次元の幻想郷か……」


男は何故か落ち着き払っている。まるで慣れているかのように。


「紫さん、1ついいですか?」


「何?亮さん」


「何故、別次元の幻想郷の住人の彼がこの幻想郷に?結界の歪みと関係が?」


八雲紫は少しの間考えると答えた。


「詳しくは分からないわ。只、亮さんが監視していた空間の歪みが彼のいた別次元の幻想郷に繋がっていた事は明らかね。別次元の私からの連絡にはそうあったわ」


「俺の世界の紫さんと?」


「えぇ、何かおかしいと思ってね。調べたのよ。だからあなたの名前を知ってるのよ」


「彼を元の幻想郷へ帰すのは?」

「早くて翌朝ね。結界の修復が終わったばかりだから下手な事が出来ないのよ。幻真さん、今日は泊まっていきなさい……」


このスキマ妖怪は何と言った。この素性の分からない男を泊めるだって?何を考えているんだろう?藍さんや橙やにとりに何かあったらどうする?


「ありがとうございます」


こら、そこの男。まだ許してないよ。


「俺の名は幻真だ。龍使いで覚えてくれよな。よろしく」


いきなり自己紹介してきた。馴れ馴れしい……


「はじめまして………佐山亮です…」


ペースが掴めない。


「それより、ケガ大丈夫か?サラッと普通にしてるけどよ……」


「あぁ…治りましたから」


「治った!?心臓刺したんだぞ?」


「まぁ…身体は丈夫なので」


「不老不死か何かか?」


「………まあ、蓬莱人なので」



「亮、それが例の別次元の住人かい?」


質問責めになっている所に、にとりと藍さんが来た。


「えぇ…。橙は?」


「今日はお友達の所にお泊まりだそうだ」


藍さんが答えた。


「幻真だったかな……。君は私の事を知っているかもしれないが、はじめましてだな。私は八雲藍。こっちは河城にとりだ」


「やあ盟友」


幻真と言われた男は藍さんとにとりに挨拶を済ませて談笑している。






暫くして遅めの夕食を囲んだ。藍さんが作ってくれた夕食。八雲一家と別次元の住人で囲む食卓。

夕食を食べ終え、各々風呂に入ったり自分の時間を過ごす。


僕はいつもの縁側でタバコ片手にスコッチを飲んでいた。今日1日の疲れを風呂で流した後の至福の時間。そんな時


「隣いいか?」


「えぇ…どうぞ」


幻真が来た。


「飲みますか?」


「あぁ、貰うぜ」


「ストレートで?」


「あぁ」


グラスに少し注ぐ。


「美味いな……」


「それは良かったです」


「なあ、敬語やめろよ。何か落ち着かないんだ」


「…………そうか」


何故か自然に敬語を外せた。僕はこの男を信用している訳でも無いのに。


「アンタ……強いな」


「幻真でいい。俺は亮って呼ぶぜ?いいか?」


「勝手にしてくれ」


紫煙を燻らせ、一口スコッチを口に含む。


「なあ亮。あのまま戦っていたらどっちが勝っていたと思う?」


幻真が聞いてきた。


「さぁね……。十中八九アンタ……幻真の勝ちだろう。奥の手持ってたんだろ」


「でもお前は不死だろ?殺せないんじゃ勝つ方法が無いだろ。亮が勝ちだな」


「下らないよ…」


幻真がスコッチを口に含む。


互いに無言。だが何か通じ合う物があるのか、互いに互いの酒を注ぎ合う。


「なあ亮、1つ聞いていいか?」


「何?」


「何であの時俺に絡んで来たんだよ?」


「…………仕事だからに決まってるだろ」


「お前、面白えな……」


夜は更けていく。男2人で飲むのも悪くないな……。








翌朝、朝食を食べた後八雲邸の中庭から幻真を元の幻想郷へ帰す事になった。


「紫さん、お世話になりました」


「良いのよ……次元が違くても幻想郷の住人なんだから」


にとりは工房で空間に異常が無いかチェックしている。藍さんは橙を迎えに行った。幻真によろしくと言っていた。


「紫、空間は大丈夫だよ。いつでもOKだよ」


「じゃあもう行くからな、亮。お前にも世話になったな」


「全くだよ。僕は一度殺されたんだよ……」


でもまあ………


「次は殺す。幻真とはまたどこかで会いそうだから」


「殺ってみろ」


お互い笑って見送る。


「またな、幻真……」


「またな、亮……」


別れの言葉は言わない。あの男……幻真とはまた必ずどこかで会う気がする。何時になるか分からないけど。


幻真がスキマに吸い込まれる。

また会えたら、また殺し合って、また酒を飲んで、話したい。



別次元から来た友人は元居るべき場所へと帰って行った。

こんにちは。


ごまみりんです。


はじめてのコラボです!!!!!


いやあ、大丈夫でしょうか……?不安ばかりでございますがこんな感じです。


狼天狗先生、幻真さん。こんな駄作とコラボしてくださりありがとうございます!!!

とても勉強になりました。


これからもご縁があればよろしくお願いします。


さて、本編ですが次回から新章開幕です!!


あまり期待しないで待っていてください……。


では、ごまみりんでした!!


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