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孤独詩  作者: めけめけ
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狂おしいと思えるほど悩ましいあれこれ

煩わしさとの別離

 狂おしいと思えるほど悩ましいあれこれに、僕はすっかり参ってしまった。

 だから降参する。

 手放さなければ得られないものがあるとするならば、それは手に入れなければわからないもの。

 うつろになるほどにその存在に振り回されては、視界が狭まることを自覚しながらも矢面に立つことも辞さない覚悟とそれを持続する忍耐に押し切られてたどり着いた場所には結局なにもなかった。


 そこに約束された何かがあるわけでもなく、約束が嫌いな僕だからそれは仕方がないのだけれども、一方的に守らされることもなく、ただ裏切らないことだけに気を回し続けるのは天井からぶら下がった空中ブランコをしたから眺めるよりも意味のないことだと知っていても、やめることはできずにいた。


 少し離れて正しい位置から眺めれば、それはどうにもできないことだとすぐにわかった。あきらめるのは簡単だった。あきらめるに足る絶望に似た希望に手をかけて、いとも簡単に無理と無駄と無謀を見極める。


 やや遅すぎた感もあるが、生きることと死ぬことの意味を考えることに慣れた僕ならば、何を手放すべきかを造作もなく判断し、成し遂げるのだろう。

 実際、何かのついでにそれをやってのけた僕には、少し離れたごみ箱に丸めたティッシュを投げ入れるよりも簡単に感じた。


 それが嫌だった。


 自分の中で基準としている価値観を揺さぶられるような不愉快さに耐えるのに数日を要したが、今は体感では感じられない不規則な揺らぎに苛まれながらもあるべき日常を取り戻している。

 おそらく忘れることのできないだろうこの記憶は、何かの拍子に蘇り、また消えていくのだろうが完全に消し去ることも拭い去ることも僕は望まないのだろう。


 だからといって再びそれを手にすることはしないだろう。


 歯車がかみ合あず、いつもどこかで悲鳴を上げていた時はそこがどこなのかがすぐにわかったが、今はもうその音を追うことはできない。適度に油をさし、休ませ、時々速く回したり、遅く回したり速度を変えて心を整える。


 なんでもない。いつものことなのだから。


 季節は移り変わり齢を重ね、僕はなだらかな坂を下るように死に近づいていく。そんな当たり前の日常を妨げるような心の高揚や立ち止まりたくなる衝動はこれからも起きるだろうが、ここでの決断と行動を後悔することはないだろう。


 生きるとはそういうことなのだから。


 手を伸ばせば届くような距離にいるあなたとの道は、この先交わることがないと知っていながらも、そのことに気づかないふりをする必要はもうない。

それは可愛げを失ったおもちゃを整理することに似ているかもしれない。とっくに愛せなくなった手放せずにいたものへの決別は、やる前とやった後ではまるで違うということに改めて気づいたときの虚しさは、いつも慣れない

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