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孤独詩  作者: めけめけ
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差し伸べた手に友好を、そうでない手にはナイフを

あなたは世の中の悪いことは、すべて間違っていると思いますか?

或いは、世の中の間違ったことは全て悪だと思いますか?


そして同じように

あなたは世の中の正義は、すべて正しいと思いますか?

世の中の正しい行いは、すべて正義だと思いますか?


僕は現実論という現実逃避が嫌いで、人は理想と言う嘘に向かって現実を変えていくことで、ようやく正気を保てる生き物だと思っています


つまり、建前を捨てては人は獣となんら変わらない

それどころか、獣よりもさらに醜悪な存在に成り下がるのだと思っています


獣には正義も悪もありません

生きるためにすることはすべて正しく、生き残れなかったことも、間違いではない

間違えであっても正しい


つまり完全に肉食動物から身を守れる草食動物などというのは、存在する意味がないのです


しかしながら人間は、人と言う生き物は死をどこまでもさけることができるという、存在そのものが悪といっていい生き物なのです


だからこそ、偽を持って善を為してニュートラル

偽は神でも悪魔でもいい、信仰、道徳、人間愛、規律、確率、どれでもいい


”死にたくない”という生き物であれば当然持っている習性があり、尚且つそれを可能にするテクノロジーを進化をすることなく能力として手に入れることができる”人という生き物”は、生きることにどこまでも無慈悲になることが可能な忌むべき存在なのです


理想を掲げれば、今ここにある現実は修正、粛清すべき、悪しき状態であり、それと妥協することは怠惰であり、悪である


現実を受け入れ、それぞれの欲求が適度に、公平に与えられる社会システムを維持することが公正である


いや、どれも足りていないのです


思考を重ね、人の心を揺るがすような言葉にたどり着けた時代――すなわち啓蒙によって神と言う理不尽をとがめ、より人間らしくあろうとしたところで、やはり人は目の前の欲望を満たすことから自由にはなれない


すがる者、立つ者、見守る者、語る者、聞く者、崇める者、奉られる者

人はどれにでもなれるが、選択をしなければならない


信じる者、疑う者、為す者、偽る者、正す者、掲げる者、蔑む者

選択はいつも自由とは限らない


だから僕は決めた

問い続ける者になることを


過去を顧みて何が最善だったかを問い続け、未来を鑑みて、何を為すべきかを問い続ける

ひとつ答えを出しては、また問い続ける

それでよかったのかと


僕が思うに、こうすることでしか、人は正気を保つことはできないのではないだろうか

いったいこの世の中に信じきれるほどの真理は存在するのだろうか


僕は僕のカメラで世界を観て、記録する

僕は誰かが撮影し、編集した世界を観ることができる

見たこと全てを把握はできないだろう

聴いた事すべてを理解できないだろう

つまり、いつまでたっても僕にとって世界は不完全なのである


不完全をそのまま受け入れるのか、受け入れてなお、それが正しいかと問い続けるのか


僕の正しさも、貴方の正しさも、完全であるはずもないのだから、認め合い、ともに問い続ければいい


差し伸べた手に友好を、そうでない手にはナイフを

人とは、そういう生き物だと、僕は思っている


今日正しかった選択が、明日も正しいとは限らない

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