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孤独詩  作者: めけめけ
18/52

煩わしい

2018年最初の一篇

ままならぬ思いを綴りました

嗚呼、煩わしい

そう思えることが、愛しくて仕方がない

心を無にすることはできない

何も感じず、何も思わず、何も考えない

だけど、無になることはある

あるけどできない

やろうとして心は無にはならない

やろうとしている心がある以上、それは叶わないのだ


なんて煩わしいのだろう

でも、それがどうにも心地いい

疎んだり、ひねたり、嫉んだり

でも笑うことを忘れたりはしない

憎んだり、蔑んだりしながら僕は哂う

すべてを黒く染めて、嫌いや軽蔑や嫉妬で埋め尽くせたのなら

最高の笑顔で「煩わしい」と漏らしてしまうだろう

でも、それは叶わない

一度でも光を見てしまえば、闇に染まりきることなどできやしない

それが煩わしい


嗚呼、煩わしい

無にもなれず、闇にも染まれず、それでも僕があなたを思うとき

煩わしいと感じてしまう

遠慮や思慮や愚考や煩悩がすべてを鈍らす

愚鈍であればなおさらに煩わしいし

それは狡猾であってもなんら変わりはない

心とは迷うものなのである

それを煩わしいと思える僕は、僕を知る


でも、僕がどんなに僕を知ろうとも、あなたではない

僕は優しくもなれるし、冷たくもできる

あなたの過ちを見つけることもできるし

それを正すこともできるだろう

でも僕はあなたではない

あなたが他人であることが煩わし

あなたが僕を知らないことが煩わしい

僕はあなたのことを知りたいと思うことが煩わしい

あなたに会いたい夜が煩わしい

あなたのいない朝が煩わしい

あなたを思う昼が煩わしい


浅い夢に出てくるあなたが煩わしい

眠りについてあなたを想うことができないことが煩わしい

過去から続く今日と未来に続く明日にあなたがいない

あなたと出会うまで、煩わしいことなどひとつもなかったいうのに

後戻りのできないこの気持ちを無に返して心を染めてそれでもなお

あなたは僕を惑わせるのであれば、僕は過ちを犯したのか

それとも犯そうとしているのだろうか


偽りの調

やまない雨

淀んだ空気

アスファルトから照り返す太陽

子供の泣き声

どれも煩わしい


怠惰の強要

憤怒のとばっちり

強欲の共犯

夜にかいた手紙

明け方のため息

どれも煩わしい


どれもこれも、あんなに煩わしと思っていたことが懐かしい

今はただ、あなたを思うことが煩わしい

あなたを思うことしかできないことが煩わしい

あなたとともに歩めないことが煩わしい

あなたと出会う前の僕が煩わしい


嗚呼、煩わしいことが愛おしい

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