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【休】第一関門突破

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

創作部の二人。

という訳で、次回から漸く長編の書き方に移行します。

これまだプロットの段階なんですけど、誰かの礎になってんのかな〜。

出来た小説を兄さんに見せると、何時との様に鋭い指摘があった。

・わざわざ顔晒すのなんで? 開店時間と同時に居座れる程の術があるなら、顔見なくても術掛けられるんじゃない?

・『奢ってあげる』とは言っていたけれど、記憶飛ばせるならば、お金払わなくても良いんじゃない?

・あと吸血鬼と思わせたいなら、首筋が良いと思うよ。……気付きにくいからそうしたんだろうけれど。そこは『首筋に痛みが走って』とか文章入れて、トイレに確認するとか。


「以上かな」

ある程度気になった部分を、これまで通りにタッチペンでなぞりながら、指摘をする。相変わらず人の穴、そして作者の都合を見破るのが上手い。

引き攣った様な顔で見つめ返していると、呆れた様に吐息を漏らす。

「私でも気付くと言うことは、恐らく他の人も相応に気が付く。直せるならば直して欲しい。長編って、そんな小さなすれ違いが大きな隔たりへと変わっていく」

兄さんの言う通りである。身内でこれだけ気が付くという事は、恐らく、第三者が見たらもっと粗が出てくるという事。長編に移る際にはそこも気を付けなければ。

「……でも、書籍化されているものもそう言うのは珍しくない。睡眠薬が効くのが遅いとか、なんでそこに死体を置いたのかとか、ヒントとなる物が見つからなかったらどうしたのかとか。

だから及第点かな。全体的に其れを覆すほど面白ければ、過度に神経質になる必要はない」

とは言えやはり気に入らないらしい。頭を抱えると溜息を吐いた。リアリティを持たせて書くことの難しさと向かい合っているのだろう。何時もより表情が暗い。

「何でも『そう言う世界観なんで』で片付けるのは簡単だけど、皆が気にも止めないところも気を使うのが私達の仕事だとも思うから、出来うる限り気にしてみるよ」

そう言うと兄さんも静かに笑った。それから少し考える様に視線を逸らすと、改めて私の目を真っ直ぐに見て、こう言った。

「じゃあ、基盤はもう出来たから、長編、移ろうか」

其れは兄さんからの第一関門突破を意味する。此処まで来たのか、遂に。私は胸に沸く気持ちを抑えながら、兄さんの顔を見た。

「その前に相応な準備も必要だから。また足踏みすることになるよ。それでも良い?」

「分かっているよ。今度こそ、ちゃんと終わらせるから」

長編の難しいところ。

小さなズレが積み重なって、何れ大きな隔たりへと変わっていく。これが非常に難しいところ。


私の長編、お読みの方はもしかしたらお気付きかも知れないんですけど、一度回収した設定や伏線を再度回収しにかかるんです。

どういう事かと言いますと、


優しいけれど実は計算され尽くされた行動だった。けれど其れは主人公は気付いてない。

この描写を一度入れます。

数話続けた後、同じような描写をちょろっと忍ばせるんです。


これメタ的な話で、性格のブレを少なくする為、一度広げた風呂敷を再度確認する為、そして畳みやすくする為。

どれだけガッチガチにプロット立てても、この癖は直ってません。


これをせず、滞りなく物語を完成出来る方は素直に尊敬します。

物語の進行、順序、伏線回収をある程度認識し、動かせているという事だから。


そしてリアリティを持たせると言うこと。

『そう言う世界観なんで』なんて言葉は万能薬では無いと思ってるんですよ。

その言葉だけじゃ納得いかないという事ですね。

『現代日本を題材にしてるのに、睡眠薬の効きが悪い』とか『これ絶対あのエピソード回収しながら、次に繋げる為の苦し紛れの言い訳でしょ?』とか。


それらを違和感与えることなく進めるのが非常に難しい。

しかも書いてる時は気づきにくいという。

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