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アイをトル  作者: 冬夜風 真愛
30/54

30話



 写真フォルダから、僕の部屋の一部が映った動画を遥香に見せる。


「これ祐の部屋?」


「そうだよ。ピアノでこの歌詞に曲を付けてみた」


「えっ! もっと音量上げてよ!」


 僕は音量を一つ上げる。


「いや、一つじゃ全然聞こえないよ」


 もう一つ上げる。


「馬鹿なの? もっと上げないと全然聞こえないって」


 遥香は馬鹿にするように苦笑いをして言った。


「結構恥ずかしいんだよ。いざ聞いてもらうってなると」


「大丈夫だよ。ほら、貸して」


 遥香は強引に僕の手からスマホを取り上げた。

 そして音量を最大まで上げ、再生ボタンを押した。

 基本的にカラオケ屋というのは、既存の曲を歌うための場所のはずだ。

 それなのに、僕達はそこで新しい曲を作詞から作曲までしようとしている。

 今この部屋に響き渡っているのは、スマホから聞こえてくる僕の下手な歌声とピアノの音色だ。

 恥ずかしすぎる。

 

 遥香は集中して画面を凝視している。

 恥ずかしさが僕の中のキャパシティーを超えそうになり、一旦部屋を出てコーヒーを淹れに行くことにした。


 マグカップを片手に廊下を歩いていると、見覚えのある顔を見つけた。


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