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アイをトル  作者: 冬夜風 真愛
22/54

22話



 僕は多少の落ち着きを取り戻せていると勝手に思い込み、病院を飛び出して、なんの魅力もない街を歩き始めた。

 行く当てなんて何もなかったし、街並みを見るわけでもない。

 ただ、母との思い出だったり、母に言われたことを思い出しながら歩いた。


 街中を泣きながら歩いている人は、なぜか浮いているように見える。そういうものだ。

 だから僕は下を向いて歩いた。

 それが逆に心配を倍増させるなんて、今の僕には分からなかった。



 ドンッ



 何かとぶつかってしまったようだ。

 道に捨てられた煙草の吸い殻を数えながら歩いていたから、前方からやってくるその何かに気付かなかった。


「あ、すみません」


 小さな声で謝り、顔を上げると、そこにいたのは心配そうに僕を見る遥香だった。



「北野くん、大丈夫? どうしたの?」



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