表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/118

彼と彼女とアタシ①

『兄さん!僕達も連れて行ってくれ!』


承諾する◁

拒否する


「はい拒否一択やろ。」


カーソルを下に移動させて主人公に拒否させる。断られた二人、当時の彼氏と悪友は残念そうに去っていった。

プレイするのに必要だと思ったスキルを持つキャラを二人だけ入れて進めていったストーリーはとても快適だ。戦闘は四人選出でするもので、そもそも四人しかいないので必然的に全員戦闘に参加。それに伴ってレベルも上がるのでこの二人が登場した時は既に条件のステータスはクリアされていて、加入は確定していた。

ただ、この二人含め計七人は例外で選択肢が出てくる。


「ここ、前にやった時も居た時も一緒に行動したから、拒否した時ってどうなるんだろ。」


ちなみにこのゲーム、仲間にならなかった・出来なかったキャラが数人その後に再登場するらしい。そこまでは調べていないのでそれが誰だか分からないんだよね。コンプリート欲のある自分は最初から全員仲間にしたから。


『よし!先を急ごう!』


主人公のテキストが出てきたところで一度セーブをした。これでもう彼等と行動を共にすることはなくなった。

次のダンジョンに進む前に一度回復する必要があると宿屋に寄る。キャラを操作して何回か訪れたそこの受付に話しかけ画面は暗転。いつも通りと思われたが、謎のムービーが。


「お、これは…。」


ちょっとトイレと立ち上がりかけてすぐにまた着席する。初めて見るやつだ。あの二人を入れなかったことによって、別のルートが開かれたのだろうか。

路地裏の暗い映像から見慣れた建物の中に移る。自分が生活していた時に何度も見た元彼の家だ。ゲームでは初めて見る。


『兄さん…。』


どうやら元彼一人のようで、窓の外を見ながら主人公のことを考えているらしい。と思えば、その小さな呟きの後にとても嫌な笑みを浮かべた。そこで静かに暗転。


「え、まさかの闇落ち?」


めちゃめちゃ気になる終わり方だ。もし闇落ちだとすればこの先元彼が敵として再登場する可能性が高い。悪友があの場に居ないということは、彼女はもう完全に終わったのだと思うけど。

モブの代わりに出てくるのか別のイベントが用意されているのか。会いたくはないが、新しい展開に少しだけワクワクしてしまう。


「めちゃめちゃ気になるなぁ。この後は…。」


確かここからしばらくは仲間になるキャラもいない。というか、終盤になってくるのでそもそも新規のキャラは出てこない。一度最初の街に戻ることになり、そこで序盤モブだったキャラが仲間として加わるかどうかだけだ。それが最後で、あとはラスボスまでひたすら戦闘が続く。最後の仲間に相応しく必要なステータスがえげつない。普通に進めていたらまず加わることはないくらいだ。

セーブデータをいくつも分けて仲間コンプリートをしたのが懐かしい。最初にプレイしていた時はあの街に戻る意味が分からず、でも何かあると思って到着前にセーブをしていたけど、何度やっても進行内容が変わらず流石に攻略サイトを見てしまった。まさかモブが仲間になると思わないし。


「気になるけど、もうこんな時間か。」


気付けば時計の針がてっぺんを越えていた。仕事に影響が出てしまうのでここで終わりにするのがベストだろう。

あのムービーを見てしまった以上どこに分岐があるか分からないので、新規でセーブをする。電源を落としてすぐにベッドに潜りこめば、疲れていたようですぐに意識は沈んだ。

枕元のスマホが着信を告げていたことを知ることもなく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ