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色々あったのよ、色々さ①

「…前の世界の自分の最後ってどうなってるんだろうっていつも気になるよなぁ。」


使いやすそうなシンプルな家具達に囲まれて目覚める。新しい部屋も自分好みでなかなか良き。

凭れ掛っていたソファから身を乗り出してテーブルのメモ用紙を覗きこめば、この世界での自分の情報が細かく書かれていた。


「ちゃんと飛べてるね…。設定も思っていた感じになってる。」


最初に転生してからというもの。

学園ものだったがまさかの初っ端ファンタジーで、魔法ばんばん打ち合うような世界だったせいで何度成人前に死にかけたことやら。すぐに治せる治癒魔法があるっていったって痛い思いは何回もしたくなかったよ…。でも推しの顔面偏差値は素晴らしかった。めちゃめちゃイケメン。

その後は自分の飛びたい世界だったり、設定の一部にランダムかけて飛んでみたり。もう何回飛んだかは忘れたけども、その世界のストーリーが長ければその分居たし、短いものは本当にあっという間に終わってすぐに飛んだ。イケ女が餞別で持たせてくれたらしいメモ帳に今までの記録が自動で書かれてるから見返せば分かるけど、いちいち開くのが面倒で最初に確認してからは全く使っていない。


「さて、此処はどんな世界なのかなぁ。」


今回は飛ぶ世界にランダムをかけてみた。大まかな設定は勿論したけど、その条件に合ったものから適当に選んでもらった。部屋を見るに現代ものと思われるけど。


「寝室は…こっちか?」


まずは外の様子を見に行こうと、グレーのスウェットから着替える為にクローゼットがあるであろう寝室に向かう。今入った部屋は物置で、今までの世界で最後に来ていた自分の服が飾られていたりしている。まぁ思い出ってやつだ。

探していた寝室は隣にあって、大きな窓からの太陽光で電気を点けなくても明るかった。いいね、部屋干ししてもこれならすぐ乾きそう。

予想通りあったキャビネットから適当な服を取り出して着替え、必要最低限の物だけ持って玄関を出る。スマホがあるのは変わらないけど、電子決済みたいな機能はなかった。この世界には存在しないのか、自分で入れろということなのか。


「とりあえず当分の食糧と、日用品と…。あ、冷蔵庫の中身確認するの忘れた。」


今回は成人した状態から始まるからお酒が欲しい。ずっと学園生活を送る清く正しい若者で居たから、体がアルコールを求めている。


「今はちょうどゴールデンウィークか。…まだビアガーデンはやってないよな。」


スマホで周辺地図を見てみたが、そもそも大きい商業施設がない。どうやら電車に乗らないといけないらしい。

電子決済ないってことは切符買わなきゃってこと?


案の定買わないといけなくて、初めて見る駅名に苦戦するのは5分後。

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