プレゼント②
ストックがなくなってきて焦ってるせいで、ただでさえ酷い文章が悪化している…。
「本当にごめん!」
「いいよ。ちょっとビックリしたけど。」
戻ってきて再度謝罪する優ちゃんの手から商品を抜き取る。自分でもう一度耳に当ててみるけど、なかなかしっくりきている。値段も許容範囲だ。まだ見ていない物もあるけど、せっかく選んでくれたんだし。
「良いね。これにするよ。」
「…!やった!お揃いだねぇ!」
アクセサリー用の小さい買い物ボックスにそれを入れてそう伝えるとヘラヘラされた。いや、お揃いじゃないし。
財布を取り出して会計へと向かおうとすると、横からボックスを奪われた。犯人は勿論優ちゃんである。
「俺が出すよ。」
「え!?いいよそんな!」
「今日寝坊したお詫びで。ね?」
おかしいなぁ、ワンコがイケメンに見える。ちょっと見惚れてる間にさっさと会計を済まされてしまった。
そのままの状態でもらってきた彼は、台紙から取り外すとアタシに髪を押えさせて耳にはめてくれた。
これ、狩野さんだったら完全に惚れていただろう。よく見れば優ちゃんだってなかなかの顔面偏差値なのだ。
アタシ?流石にちょっとドキッとしましたわよ。
「…ありがと。」
「ん!どういたしまして!ピアスとは違って買ってすぐに付けられるのいいね!」
どうにも気恥ずかしくて顔も合わせずお礼を言う。本当のピアスだと消毒とか色々あるのだろう。確かにノンホールだったりイヤリングはその場で付けられるからラクなのかも?
台紙は持ち帰りたかったので渡してもらってバックにしまい、さて今日の予定は終わってしまったとこの後の予定をどうしようか考える。時間はまだある。でも明日からまた仕事だし、彼は少しでも休むべきだろうし。
「目的は達成されたから今日は帰ろうかな。」
「え!もう?」
「うん。優ちゃんだって休みたいでしょ?」
解散の提案に彼の表情が曇った。しかしすぐに元に戻る。
「そうだね。なっちゃんも明日からまた仕事だし、ゆっくり休まないとだよね。」
「アタシはまぁ、昨日も休みだったけど。優ちゃんの貴重な時間を使うのも申し訳ないからね。」
「僕は別に大丈夫なんだけど…。」
「ん?優ちゃんって一人称俺じゃなかった?」
ちょっとだけ違和感を感じてそう聞いてみると、彼はなぜか謝罪してきた。
仕事とプライベートで分けているらしい。たまにこうして間違うと申し訳なさそうだが、理由が分かれば特に気にはならない。
「僕って言ってた方が先輩に可愛がられるんだよね。」
うん、なんとなく分かるよ。余計ワンコ感出るからね。




