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内緒話④

「付き合わせちゃってごめんね。」

「大丈夫です。アタシも楽しかったし。」


やはり多かった料理は槙君(そう呼べとお願いされた)が綺麗に完食した。男の人の胃袋凄い。

味は文句なしに良かったので今度は彩子と来ようかな。いや、それは槙君が誘うか。

駅までの道をゆっくり歩いていると客引きらしきオニイサンにちょくちょく声を掛けられる。その度に槙君が丁寧に断っているのを見て本当に紳士だなと感動。彼になら安心して彩子を任せられる。謎の親目線。


「ここまでで大丈夫?最寄りまで送ろうか?」

「逆方向で申し訳ないからここでいいよ。帰宅したらちゃんと連絡します。」


改札抜けてそう言ってくれた彼にお断りを入れる。なんか、ここでも優ちゃんを思い出す。

ちょっとだけお喋りしたいかもしれない。電話したら出てくれるだろうか。

槙君の乗る電車の方が先に到着するようなので、そちらのホームで彼を見送った後自分の乗る電車を別のホームで待つ。

5分程遅延しているらしく、到着時刻になっても来ない。暑いから早くクーラーがんがんの電車に乗りたい。


(連絡してみようかな…)


彩子が船橋さん夫婦とご飯に行った日何故か優ちゃんも参加していたのは双方から当日に連絡が来ていた。翌日には船橋さんからも。彼の奥さんが強制的に連れてきたらしい。つまりは優ちゃんの三番目のお姉さんが言ったことなわけだが。


(この前の人とは別に優ちゃんを紹介でもしたのかな?)


もしそうなら槙君のメンタルがまたやられてしまいそうだ。まぁ彩子は彼のことワンコとしか認識してないから、そうなっていたところで問題はないと思うけど。

駅員の謝罪と同時に滑り込んできた電車に乗り込む。土曜の夜だからか、この時間にしては人が多い気がする。長時間乗るわけではないから、立っていることに苦痛を感じることはないけど。


『次は〇〇~お出口は左側です』


あっという間に着いた最寄り駅の改札を抜けたところでスマホが何かの通知で震えた。心配した槙君かと思えば、


『今日も船橋君達と飲みー』


と彩子の自撮りと共にメッセージが届いていた。センターで良い顔をしている彼女のバックには船橋さんと優ちゃん。とても楽しそうである。


『いいねぇ。アタシもさっきまで槙君とご飯だったー』


流石に二人で撮ったものはないけど、料理の写真をいくつか一緒に送る。すぐに既読はついたが返信が来る気配がない。


(あ、これ、何か誤解させたかも?)


槙君に協力すると言って早々やらかしたかもと焦っていると着信を知らせるメロディーが。

彩子の質問攻めかなぁと、しまったばかりのスマホを取り出した。


「ん?優ちゃん?」


なぜ?

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