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バレバレなんだよなぁ③

「こいつ何なの?フッたのは向こうだろ?」

「二股相手の本性を知って幻滅して、やっぱり彩子の方が良いって騒いでるんですよ。」


優ちゃんにお疲れ様の連絡だけして、石井さんのは全て既読無視だ。スクショして槙さんに送り付けたらお説教してくれそうだけど。


「自分勝手すぎんだろ。」

「ほんとそれですよね。ただでさえお昼からイライラすることあったのに、余計むかむかしてきますもん。」

「何かあったん?優佑が馬鹿なことしてるとかなら言ってくれれば止めさせるけど?」


いや、優ちゃんはそんなに失礼ではないと思うんだが。身内にしか見せない一面でもあるんだろうか。

彼の言葉に否定をしてから、ランチタイムの出来事を簡単に説明していく。彼等を見下す発言を自分の口から出すのは嫌悪感しかない。別にどんな仕事していたっていいじゃん。生前の元彼だって周りから見たらたいした仕事してなかったけど、ちゃんとしてたし。浮気してたけど。

アタシの話をハンバーグを口に放り込みながら聞いている船橋さんはきっとイライラしているに違いない。最後の一口を片付けたところでやっと言葉を発してくれた。


「それ、優佑が聞いたらきっと喜ぶよ。ありがとう。」


まさかお礼を言われるとはビックリだ。そこで優ちゃんが出てくるのは謎だけど。

険しい顔になると思っていた目の前の顔は優しい表情だった。そういう偏見を持たれるのは今に始まったことではないし、そんな赤の他人に言われたところで何も感じない。アタシがそう思っていてくれていることが嬉しいだけだと。


「これからも優佑と仲良くしてやってくれな。」

「はい、それは勿論…。」


だからなんで優ちゃんがそこで出てくるの。彼も友達少ないのか?人懐こいし、めちゃめちゃ陽キャに見えるけど。疑問と感想をそのまま伝えたら笑われた。謎すぎる。


「彩子ちゃん達、そろそろ出るみたい。先に出ようか。」

「解散まで見守らなくていいんですか?」

「うん、大丈夫そう。それに万が一何かあったら、シスコン兄貴が黙ってないだろうし。」


え、彩子のお兄さんシスコンなの?と驚いている間にサッと伝票を引き寄せて店員さん呼び、会計を済ませてしまう船橋さんにちょっとだけときめいてしまった。しばらく大人な男性との交流がなかったからであって、略奪等にまったく興味はない。

店を出る前に一度彩子の方を振り返ると目が合った。スマホ片手に手を振っていて、あぁこれは彼女が帰宅したら通話でお説教タイムかなと今から恐怖でしかない。

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