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バレバレなんだよなぁ②

「「乾杯…。」」


なんか最近外食多くないか?アタシは挽肉を怒りのままに無惨な…げふんげふん。美味しいハンバーグにするつもりだったのに。

槙さんのお店が入っているビルから少し離れた所にヒッソリあるお店へ吸い込まれていく二人の後を追い(アタシは半ば強引に連れられて)、会話がギリギリ聞こえない席に案内される。先に入った彩子がそうお願いしたのかは分からないけど。

向かいの船橋さんは先程の彩子の表情が忘れられないのか、未だに顔が青い。聞けば学生時代にもこんなことがあったらしい。


「あの、気になってることがあるんですけど…。」

「ん?なんだい?」

「彩子のお兄さんとお友達なんですよね?それで奥様とも学生時代からのお付き合いということは、優ちゃんは彩子を知っているんですか?」

「いや、彩子ちゃんの兄貴は高校からの付き合いで、優佑は学校違ったから…って、優ちゃん?」


なるほど、だから優ちゃんは彩子を知らないのか。

そう納得して運ばれてきたパスタを口にするが、船橋さんはブツブツと何かを言っていて手を付ける様子がない。


「あいつのこと優ちゃんって呼んでるの?」

「はい、そう呼んで欲しいって言われたので。」

「まじ?うける。」


そう言って口を押さえ、笑い声が響かないようにしているだけマシなのだろうか。あまり騒ぐと彩子に睨まれそうだし。


「皆優ちゃんって呼んでるんじゃ?」

「奥さん……優佑のお姉さん達はそう呼んでるけど、それ以外では聞いたことないかな。」

「なるほど…、姉認定されたってことですかね。」

「それは絶対に無いから安心して。」


いつの間にかハンバーグに手を付け始めていた彼はフォークをビシリとこちらに向けて否定してきた。行儀悪いし失礼だからやめてほしい。

それからは優ちゃんの話題で盛り上がりつつ、時折彩子達の様子を伺っては彼女の昔話も聞かせてもらい、なかなか楽しい時間になった。向こうの雰囲気も良い感じで、上手くいけばいいなと思いつつ先程からスマホの通知が止まらない原因をなんとかしないといけないことにゲンナリする。


「さっきから通知ヤバくない?もしかして優佑?」

「優ちゃんは仕事なんじゃないですかね?多分、全部彩子の元彼からのはず、です。」


確認を促されて開いたトーク画面はやはり石井さんからだった。優ちゃんからも来ていたけど、終わってこれから帰宅するって内容だけでそれからは何もない。


「見てもいい?」

「え?あぁ、どうぞ。」


相当嫌な顔をしていたのか、船橋さんが聞いてきたので石井さんのトーク画面に戻って内容を見せる。うちの課の女性社員から聞いたのか聞かされたのか、彩子が自分以外の男とご飯に行くことに対しての説明を求める文章がひたすら続いていた。

あまりにも多いメッセージに向かい側の顔がまた青くなった気がした。


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