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どの世界にもいるよね②

特定の業種の方たちを馬鹿にする表現があり不快になるかと思われます。作者は主人公と同じ考え方です。

「いただきます。」


彼女達が自販機の前でキャッキャしているけど、無視して先に食べ始める。休憩時間だって限りあるからね。さっさと戻って仮眠取りたい。


「杉浦さんっていつもお弁当だよね。」

「はい。」


疑問符が付いているような言い方だけど、ほぼ断定されているような感じ。ひっそりしてるから誰も気にしてないと思ってたのに見られているのか。

一人が戻ってくれば残りもそれに続いて戻ってくるわけで。周りが急に騒がしくなって、眉間に皺が寄ったのを見られてないといいんだけど。


「今日の田沼さんめちゃめちゃ可愛くない?」

「写真見せてもらった?石井さんとは違う感じのイケメンだったよね!」

「私もイケメンとお近づきになりたいわぁ…。」


別にアタシ居なくてもいいんじゃない?ってくらい彼女達で会話が成り立っているんだが、これは自分から加わるべきなのか?陰キャにはハードル高いんだけど。


「杉浦さんは彼氏とかいないの?」

「アタシは…特に。恋愛にそこまで興味が無いと言いますか…。」

「えー?この前男の人と一緒に居たの見たよ?」

「は、いつの話ですか?」


まさか石井さんとご飯しているの見られた?と焦ったが、それなら彼の名前を出すだろうからその心配は無いらしい。そうなると残りは…、


「一昨日買い物から帰るのに最寄り駅のロータリーでバス待ってたらさ、見ちゃったのよね!」

「えーまじ?どんな人だった?」

「暗かったからハッキリとは分からなかったけど、背高くて髪サラサラな感じのイケメン雰囲気だった!」


彼女、優ちゃんと住んでるエリアが同じだったのか。見かけたなら声かけてくれれば良かったのに。いや、絡まれたら面倒になりそうだったからコッソリ見てくれるだけで逆に助かったのか?


「彼はただの友達だよ。」

「えーそうなの?何の仕事してる人?」

「んー、なんだっけ…。防水工事?だったかな?まぁ職人さんみたいな?」

「えー何それ?土木作業員的な?」


彼の仕事の話をした途端、彼女達の表情が嫌なものになったのがハッキリ分かった。


「杉浦さんそこそこ可愛いんだから、そんな底辺なのよりもっと良い人いるってぇ。」

「なんなら私達が紹介しようか?」


此奴ら、クソ過ぎる。アタシにも失礼だし、優ちゃんや船橋さん達の業界の人達を下に見てる発言に殴るのを我慢するのに必死だ。今までの世界にだって彼女達みたいな人種はいたけど、ありがたいことに身近にはいなかった。ニヤニヤを隠そうともしない様子を目の当たりにして、恵まれていたんだなと感謝。


「彼等がそういう仕事をしてくれているからアタシ達が快適に生活できているわけで、感謝しても馬鹿には出来ませんよ。それと、彼は彼氏とかではなく、友達です。」


それだけ言って、既にまとめてあった荷物を持ち休憩室を出た。

あー、ホントむかつく。

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