表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

2型糖尿病で糖尿病教育入院の後、食事療法と運動療法でインスリン注射を2ヶ月で卒業した話

作者: NCO

I.は じ め に


 私は2型糖尿病です。2型糖尿病とは食べ過ぎ、飲み過ぎ、

運動不足が長年続くと膵臓がだんだん過労で弱って血糖値を下げる

インスリンの分泌が少なくなったり、効かなくなってしまう

生活習慣病です。


 これからお話しするのは、2型糖尿病の私が糖尿病教育入院の後

食事療法と運動療法でインスリン注射を2ヶ月で卒業した経緯と

方法についてです。

 読んでいただきたい方は2型糖尿病の方、また定期検診などで

血糖値や悪玉コレステロールや中性脂肪の値が高いと指摘された

糖尿病予備軍の方です。


 特にお伝えしたいのは、効果的な運動内容とタイミングです。

 1.食事の前か後に、全身の筋肉を動かす体操を行う。

 2.食事の出来れば後に、筋トレを無理のない強さで行う。

 3.食事の出来れば後に、ウォーキングなどを継続して行う。


 これらの運動療法とカロリー制限の食事療法を実践して、私は

インスリン注射を2ヶ月で卒業できました。


Ⅱ.経 緯


 数年前に会社の健康診断が近づいてきた時に、中性脂肪やLDL

コレステロールの値がその前の年の健診で高かったので低くしよう

と思いました。それで乳酸菌飲料の1リットルの紙パックを2週間

ほど毎日がぶ飲みしました。

 そうしたところ健診でHbA1ヘモグロビンエーワンシー

という血糖値の指標が14%という異常に高い値になってしまい、

直ぐに糖尿病内科に行くように指示されました。

 家の近くの糖尿病が専門の内科を探して、そこで血糖値を下げる

飲み薬を処方してもらいました。月一回の通院と飲み薬で3年間は

HbA1cが8%前後で落ち着いていました。

 このHbA1cの値は今考えると十分高く(日本糖尿病学会の

糖尿病治療ガイドラインで正常値の範囲は4.6〜6.2%)

既に2型糖尿病なのですが当時の私の思い込みでは、インスリン

注射を行なっている人=糖尿病で、飲み薬で何とかなっている人

=糖尿病予備軍だと思っていました。


 糖尿病は他の病気と違って、病気がかなり進むまで自覚症状が

なく、症状が出たときには手遅れになりやすいというのが怖い

ところです。

 毎月、糖尿病内科に行っては採血、採尿して、飲み薬が出て、

「運動してくださいね、食事のカロリーはは程々に。」と言われて

いましたが余り重く受け止めていませんでした。

 その頃はまだコロナウイルスの流行前で会社までの長距離通勤が

結構な運動になっていました。そんな状況が3年ほど続きました。


 その後コロナによって在宅勤務となり、平日は1日で300歩も

歩かないような日々が続き、徐々に糖尿病が悪化していきました。

 毎月通っていた内科でもだんだん強い飲み薬が出るようになって

きました。

(グリメピリド0.5mgからグリメピリド0.5mg+1mg)

 それでもまだ本人は危機感が余り無く、最近体調が悪いな、少し

食べる量を減らして運動すれば良くなるだろうと考えていました。

 元々余り食べることにはあまり執着がなく、出されたものは

残さず全部食べていました。そのため今から考えると食べる量は

減りませんでした。そんなコロナ下の状況が2年半程続きました。


 たまたま、がん総合検診を受ける機会があり、胆嚢に13mmの

ポリープが見つかったので、摘出した方が良いだろうと言われ、

家から少し離れた総合病院の外科で精密検査を受けました。

 すると外科の先生から、「胆嚢摘出手術を行うには血糖値が高く

リスクが大きいので同じ総合病院の糖尿内科を受診して下さい。

血糖コントロールが出来てから手術します。」と言われました。

 その時に思ったのは、「そうか、血糖値が下がらないと、

外科手術が出来ないのか。」程度でした。

 この時点になっても、まだノンビリしていて総合病院の糖尿内科

を受診したのは仕事の都合がついた3週間後でした。

 この時の検査の空腹時血糖値は320mg/dlでHbA1cは

10.7%でした。この値は糖尿病が進んでいて非常に危険な

状態です。


 此処からが怒涛の展開となり、翌日から糖尿病教育入院をする

ことになりました。

 糖尿病教育入院とは、糖尿病という病気について理解を深め、

生活習慣や血糖コントール等の自己管理を学ぶための入院です。

 まさか入院するとは考えていなかったので、会社に報告、連絡、

相談して有給休暇を申請し、家族に入院の準備を手伝ってもらい、

入院のためのお金を用意し、入院ための書類を山ほど記入し、

病院でも仕事ができるようにテザリングのケーブルや電源などを

用意し、下着や身の回りのものを大慌てでようやく準備しました。


 教育入院初日はコロナウイルスの検査を行い、結果が出るまでは

病室から出ないように指示されました。 この隔離用の病室は2人

部屋で、同じく2型糖尿病でトイレで倒れて運ばれ入院したという

Hさんと同室でした。

 食事は1日1600kcalのエネルギー制限食でそれまで家で

食べていた量の3分の2になった感じでした。

 この時の体重は78.8kgでBMIは27.6でした。食事の

量が減ってもお腹が特に減るということはなく、苦にはなりません

でした。

 同時にインスリン注射が始まりました。当初は朝食前に超速効型

インスリンのヒューマログを4単位、昼食前に持効型インスリンの

グラルギンを3単位とヒューマログを2単位、夕食前に

ヒューマログを2単位、看護師の方に打っていただいていました。

 インスリンの注射は想像していた様な普通の注射器で長い針を

使って刺すのではなく、太めの万年筆の様なペン型の専用注射器を

使います。針の部分は毎回新しく取り替えてセットし、ペン型の

注射器の針のキャップを外し、2単位にダイアルをセットして

上向きで空打ちを行い針の中の空気抜きをします。

 そしてお臍の脇の皮膚をアルコール綿で消毒してインスリンの

量を指示された単位数にダイアルを回して設定します。針を

消毒した皮膚に垂直に刺し注入ボタンを押し込んで5秒数えます。

針が細いので軽くチクッとするだけであまり痛く感じません。


 入院の3日目にはインスリンの打ち方を看護師の方に教えて

いただき自分で打っていました。4日目には打つ時の看護師の方の

見守り不要でOKと言われました。

 教育入院するまではインスリン注射に忌避感があったのですが、

内科の先生から「インスリン注射は疲れて弱った膵臓を休ませて

あげるためのもので、打ち始めたら止められないというのは

間違ったイメージです。」と言われました。


 血糖値は1日4回、朝食前、昼食前、夕食前、就寝前に簡易血糖

測定器で測りました。入院当初は看護師の方に測っていただいて

いました。使い方の指導を受けて5日目からは自分で測る様に

なりました。


 インスリン注射のお陰で当初は夕食前で200mg/dlを

超えていましたが10日目に退院する頃には120mg/dl前後

まで下がってきました。

 血糖値は入院に際して持って行ったA6サイズの小さなノートに

記入しました。このサイズですとウェストバックや胸ポケットに

入りますのでもし入院されるようなことがあればお薦めです。

 実はこの血糖値測定器のメーカーが複写紙付きの血糖値測定用の

小さなノートを無料で配っているのですが、私は手違いで貰って

いませんでした。

 数値を記録することで血糖値が目に見えて下がっていくのが

分かりモチベーションが上がりました。


 教育入院では入院後の4日目までに歯科や眼科を含む各種検査が

行われました。5日目以降はあまり検査はなく1日2回ほど15分

の運動や退院後の食事指導の説明などがありました。それ以外は

自由な時間でした。ですので入院中でしたが日中の時間の半分は

仕事をして過ごしました。

 持ち込んだパソコンは会社支給のスマートフォンにテザリングの

ケーブルで繋いで家でリモートワークしているのと変わらずに

使えました。


 最初のコロナ用の隔離部屋から通常病室に移った後は1室4人の

部屋でした。同じ病室に腎不全になって透析を行う必要のある

年配の方や、足を糖尿病による壊疽で切断した車椅子の年配の方が

いらっしゃったので、このまま糖尿病が悪化したら将来自分が

どうなるのかが身に沁みて分かりました。

 糖尿病の同室の方の様子を見ることも教育入院の効果の一つと

言えるかもしれません。そう言う意味で一人部屋を選択しないで

正解だったと思います。


 退院の少し前には栄養士から退院後の食事についての栄養指導が

ありました。家族と一緒に参加しました。食事療法には家族の

協力が不可欠です。

 栄養士からの指導のポイントは、日本糖尿病学会が出している

「糖尿病食事療法のための食品交換表」(以下、食品交換表と

略します。)の表1から表6に分類された栄養素別の食品とその量

(80kcalの重さ(g)を1単位)を決められた分だけ

食べること、野菜から食べること、間食はしないこと、塩分を

控えることです。


 私の場合の栄養士からの指示は1日1600kcal

(=20単位)で、表1は10単位、表2は1単位、表3は

4.5単位、表4は1.5単位、表5は1単位、表6は1.2単位、

調味料は0.8単位でした。

 栄養素別の食品については後ほど詳しく説明します。毎日、

食品交換表を見ながらおいしい食事を作ってくれる家族に心から

感謝しています。

 教育入院は10日で終了し、入院中に仲良くなったHさんが

退院時に手を振って見送ってくれました。家族が迎えにきて自宅に

帰った時はホッとしました。物心ついてから初めての入院でした。


 入院に際して持って行って良かったと思う小物は、耳栓、

爪切り、耳かき、歯ブラシ、歯磨き粉、糸ようじ、小さいノートと

ペン、目薬です。スキーや山登り、海外旅行の経験があったのが

入院生活を乗り切るのに役に立ちました。

 退院直後のインスリン注射は、朝食前に超速効型インスリンの

ヒューマログを3単位、昼食前に持効型インスリンのグラルギンを

3単位とヒューマログを2単位、夕食前にヒューマログを2単位を

打っていました。飲み薬としては朝食後にグリメピリド0.5mg

とジャヌビア、夕食後にプラバスタチンが処方されました。


 教育入院中に、運動を継続して行う様に指導されました。ただ

ウォーキングなら1日1万歩を目安にしてください位のざっくりと

したもので、どんな運動を、どんなタイミングで、どんなふうに

行うのが良いのか詳しい指導はありませんでした。それで図書館で

糖尿病に関する本を借りたり、ネットで調べたりしました。


 主に参考にしたのは以下の情報です。

・書籍:宮本 正一『自分で血糖値を下げる! 糖尿病に効く

「簡単体操」』(洋泉社、2014年)

・ネット:日本糖尿病学会.「糖尿病診療ガイドライン2019」.

http://www.jds.or.jp/modules/publIcatIon/Index.php?content_Id=4.(参照2022)

・ネット:日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会.

「糖尿病標準診療マニュアル2022」.

https://human-data.or.jp/wp/wp-content/uploads/2022/03/DMmanual_18.pdf.(参照2022)

・ネット:日本看護研究学会雑誌Vol.33 No.4 2010,

「2型糖尿病患者が運動療法を継続する仕組み」,

https://www.jstage.jst.go.jp/artIcle/jjsnr/33/4/33_20100311004/_pdf/-char/ja.(参照2022)

・ネット:free-hInagata,「Excelで作成した血糖値記録表の雛形」, 

https://free-hInagata.com/hInagata/down/lIfe-kettouchI2.zIp,(参照2022)


 実際には、一度にこれらの情報を調べたのではなく徐々に調べて

いきました。そして色々な運動のやり方やタイミングを実際試して

みました。どんな運動をどのタイミングで行うのが効果があるのか

直ぐに知るには持続自己血糖測定器(フリースタイルリブレ等)が

有効ですが、残念ながら私には 病院では処方されませんでした。

 自費で買うのも高いので躊躇して購入しませんでした。


 運動の効果の把握には、教育入院の退院時に簡易血糖測定器

(三和化学研究所のグルテストアクア)を頂いたのでそれを

使いました。また使い捨ての血糖値センサーも90枚も同時に

処方されたので、退院後の15日間は教育入院の時と同じく

1日4回の朝食前、昼食前、夕食前、就寝前のタイミングで

測定しました。16日目以降は病院に電話で相談して昼食前と

夕食前に測定するように変更しました。


 またこの時にそれまでの測定結果を伝えると「血糖値が安定して

下がっているのでインスリンの量を減らしましょう。」と言われ、

朝食前に超速効型インスリンのヒューマログを2単位、昼食前に

ヒューマログを2単位、夕食前に持効型インスリンのグラルギンを

2単位に減らすように指示されました。


 簡易血糖測定器では測定のタイミングが少ないので、運動の効果

でリアルタイムでどれだけ血糖値が下がったのかは分かりません。

また、インスリン注射や飲み薬の効果で血糖値が下がっているのか

運動の効果で下がっているのか見分けが付きません。まあ、両方の

効果なのですが。

 食事に関しては1日1600kcalで作ってもらっていたので

変動パラメーターとしては除外できます。


 この血糖値の自己測定は退院して9ヶ月経った今でも継続して

います。ただ、測定の頻度は糖尿病内科の医師と相談して夕食前の

一回だけに測る様にしています。血糖値を測るセンサーは

使い捨てです。一箱30枚入りで消費税込4,250円です。

ですので1枚は約140円します。ネットでは買えず、近くの

大きな薬局で購入しています。


 インスリン無しで夕食前の血糖値が100mg/dl前後で落ち

着いているので8ヶ月目から2日置きに、9ヶ月目からは3日置き

に測る様にし、少し血糖値が高めで気になる日があったら翌日も

測ります。

 医師からは、もし連続して夕食前で130mg/dlを超える日

が続く様ならば通院の予約日の前であっても病院に相談しに行く方

が良いと言われました。


 教育入院から退院して1ヶ月後に糖尿内科と外科の診察を受け、

血糖値が昼食前、夕食前共に100mg/dl位で安定している

ので、朝食前と昼食前のヒューマログのインスリン注射は無し、

夕食前に持効型インスリンのグラルギンを2単位に変わりました。


 胆嚢摘出手術を受けられる血糖値コントロールが出来ている

状態になったと判断され、1ヶ月半後に再度入院して無事手術が

終わりました。8日間入院したのですが、退院時にインスリンの

注射は全て無しになりました。注射から解放されて正直ホッと

しました。飲み薬は朝食後にジャヌビア、夕食後に

プラバスタチンの処方に変わりました。


 教育入院退院から2ヶ月後、胆嚢摘出手術から1ヶ月後に

総合病院の糖尿内科の診察で、血糖値はインスリン注射無しで

安定しているので、2ヶ月分処方した飲み薬が切れる頃に、今後は

家の近くの糖尿病内科にかかるようにと言われ、紹介状を書いて

いただきました。

 教育入院退院から4ヶ月後、今までとは違う家の近くの糖尿病

内科を受診し紹介状を渡しました。

 毎日の運動状況と血糖値の測定結果とHbA1c(5.6%)

から、先生に「十分体重も落ちたので(体重は65.7kgで

BMIは23.0)、1日1800kcal(=約23単位)に

増やしましょう」と言われました。

 また飲み薬は朝食後にジャヌビアからグラクティブ25mgに

減らし、プラバスタチンは2日に1回になりました。

 現在は体重が少し増えて67kg位で安定しています。


 教育入院退院から8ヶ月後には、グラクティブ25mgも無しに

なり、プラバスタチンの2日に1回だけになりました。

 プラバスタチンは血液中のコレステロールを下げる薬で、血糖値

を下げる薬ではありません。現在、教育入院退院から9ヶ月経ち

ました。夕食前の血糖値を3日に一度測っていますが、100位で

安定しています。つまり血糖値を下げる薬無しで、食事療法と運動

療法だけで血糖値のコントロールが出来ているということです。

 次に私の行っている食事療法と運動療法を具体的に説明します。


Ⅲ. 食 事 療 法


 食品交換表では1単位が80kcalで、このカロリーの

それぞれの食品の重さ(g)が記載されています。

私は現在、1日1840kcal(=23単位)なので、表1は

11単位、表2は1単位、表3は6単位、表4は1.5単位、

表5は1.5単位、表6は1.2単位、調味料は0.8単位で設定

しています。

 表1は、米などの穀類、芋、大豆以外の豆など炭水化物で、

11単位を朝食3単位、昼食4単位、夕食4単位を目安にして

食べています。

 炊いたご飯は50gで1単位なので、3単位なら150gです。

表2は、果物、表3は、肉、魚、卵、大豆、豆腐、チーズです。

表4は、牛乳、ヨーグルト、表5は、油、表6は、野菜、海藻、

きのこです。調味料は味噌、砂糖、トマトケチャップ、味醂です。

調味料と言っても塩、醤油、酢、ソースは単位数の計算外です。

ドレッシングとマヨネーズは表5の油に含めます。

 また塩分は控えめにするように、教育入院退院前の栄養指導で

言われました。


 教育入院退院の直後は細かく単位数を計算して厳密に制限内に

収まるようにしていましたが、最近は多少の増減は気にしなく

なりました。ご飯で言うと150gが3単位ですが、少し多い

156gでも、まあいいかと言った感覚です。


 食べる順番は、野菜からです。栄養の吸収の際に糖質の吸収を

穏やかにする効果があるそうです。ドレッシングは掛け過ぎず程々

にします。甘味は砂糖の代わりになる人工甘味料のパルスイートや

マービーやラカントSを使っています。

 人工甘味料もカロリーゼロとは限らないので程々に使うように

しています。


 少しならこの食品交換表の1日の単位数の範囲内でお菓子も

食べられます。チョコ1かけら、クッキー1枚、ナッツ7粒の

いずれかを1日の目安にしています。

 楽しみが全くないと詰まらないですからね。


 外食の時は、家で作る時と違って単位数が分かりません。家での

食事を思い出しながら、各栄養素をバランス良く程々の量の

メニューを注文するようにしています。野菜を1品追加することも

あります。


 食事療法は家族の協力無しには成り立ちません。再度になります

が食品交換表を見ながらおいしい食事を作ってくれる家族に心から

感謝しています。

 副次的な効果で、家族全員の食事の栄養素のバランスと量も

改善されて健康的な食生活になりました。


Ⅳ. 運 動 療 法


 運動療法は、インスリン注射や 糖尿病の飲み薬のように直ぐに

目に見える効果がある訳ではありませんが、毎日継続すれば着実に

効果が徐々に現れてきます。

「継続は力なり。」と思って続けています。


 運動療法が糖尿病に効く理由は、まず食事の後の消化吸収に

よって血液中に溢れ出てくるブドウ糖を筋肉が消費して血糖値を

下げる効果があります。

 また長期的には肥満を徐々に解消してインスリンの効きを

良くする効果があります。これは特に内臓脂肪型肥満の場合に

インスリンの効き目を妨げるタンパク質の分泌が減るためです。

 糖尿病は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の値が

高く、血管に付着してプラークができて詰まる可能性が

高くなっています。

 運動によって血液循環を盛んにして血管の老化を防ぐ効果も

あります。


 私の続けている運動療法を詳しく説明します。人によって最適な

運動量は違いますので、ご自身のお身体や生活との兼ね合いで

医師と相談しながら適切な運動量を見つけてください。


 1.食事の前か後に、全身の筋肉を動かす体操を行う。

 2.食事の出来れば後に、筋トレを無理のない強さで行う。

 3.食事の出来れば後に、ウォーキングなどを継続して行う。


 まずは1.食事の前か後に、全身の筋肉を動かす体操と出来れば

ストレッチも行うことです。以下の本の体操を参考にしました。


・書籍:宮本 正一『自分で血糖値を下げる! 糖尿病に効く

「簡単体操」』(洋泉社、2014年)


 これを家や外出先でも出来るように自己流にアレンジして

行なっています。回数については最初は少なく、慣れてきて筋肉が

付いてきたら増やすのが良いと思います。また体操の種目ごとに回数

が違うとややこしいので私は基本的に20回で統一しています。

 体操の目的は体の色々な筋肉を動かすことで体全体の調子を整える

ことです。


(1) 脊柱の回旋:立った状態で足を肩幅に開いて腕をだらんと

垂らして上半身を左右に捻ります。左右の動作で1秒程のペースで

20回行います。

(2) 脊柱の曲げ伸ばし:立った状態で両腕を頭上に振り上げて

から勢いを付けて両腕を振り下げて腰を折り。腕は体の横を通って

背の方に跳ね上げます。同じく20回行います。

(3) 脊柱の側屈:立った状態で右腕を体の右側から振り上げ頭の

上を通って曲げます。次に逆に左手を体の左側から振り上げ頭の上

を通って曲げます。その時、腰は手の伸びた方向に曲げます。

左に曲げて1、右に曲げて2と数えて20回行います。

(左と右で合計20回。)

(4) 肩甲骨の内転・外転:立った状態で両腕を肘を曲げて引き、

それから両腕を前に突き出します。20回行います。

(5) 肩甲骨の挙上・下制:立った状態で両腕をだらんと下げた

まま、肩を上げ下げします。20回行います。

(6) 肩甲骨の上方・下方回旋;立った状態で両腕をクワガタの

歯のように上に上げて頭上で交差させます。20回行います。

(7) スクワット:立った状態で両手を腰だめに構えて、膝を

曲げて腰を落とすと同時に前に突き出します。1回1秒程の

ペースで20回行います。

(8) ランジ:立った状態で足は左足を前にして少し開きます。

両腕を垂らし、腕を左に振り上げながら腰を落として体を左に

捻ります。20回行います。次に逆に右足を前に開き、腕を右に

振り上げながら腰を落として右に捻ります。20回行います。

(9) カーフレイズ:立った状態で足を肩幅で平行に開き、腕を

体の横から振り上げながら踵を上げます。10回行います。

次に足をハの字にして腕を頭上で交差して10回、逆ハの字で

10回行います。


 ここまでが立って行える体操です。靴を履いたままでできます

ので外出先でもできます。床に寝転ぶような動作が行えない場合や

時間が無い時はここまでにしています。

 所要時間は4分弱です。


 床に寝転べる場所があり時間があるときは、続けて以下の体操を

行います。順番や動作は本の記述から自分のやりやすいように

変えてあります。


(10) 普通の腕立て伏せ:うつ伏せになり、両腕を伸ばした状態

からカエルの前足のように曲げて伸ばす、普通の腕立て伏せを

20回行います。

(11) ハンドニーその1:両手、両膝を床に着いた状態から右手

と左足をピンと伸ばしてその状態を20数えるまで保ちます。

(12) 片膝の腕立て伏せその1:ハンドニーその1の左足が

伸びた状態のまま、両腕を曲げて伸ばす、片膝の腕立て伏せを

20回行います。

(13) サイドブリッジその1:うつ伏せの状態から、体の右側が

下の横向きになり右腕を伸ばし左腕は腰に当てます。足は

そろえますがつま先だけ前後にずらして安定が良くなるようにして

20数えるまで保ちます。

(14) ハンドニーその2:両手、両膝を床に着いた状態から

左手と右足をピンと伸ばしてその状態を20数えるまで保ちます。

(15) 片膝の腕立て伏せその2:ハンドニーその2の右足が

伸びた状態のまま、両腕を曲げて伸ばす、片膝の腕立て伏せを

20回行います。

(16) サイドブリッジその2:うつ伏せの状態から、体の左側が

下の横向きになり左腕を伸ばし右腕は腰に当てます。足は

そろえますがつま先だけ前後にずらして安定が良くなるようにして

20数えるまで保ちます。

(17) V字バランス:仰向けの状態から、背中を付けたまま両腕

は上にピンと伸ばし、両足は40度位の角度で持ち上げて

伸ばします。20数えるまで保ちます。

(18) レッグレイズ:仰向けの状態から、手は組んでお腹の上に

置き、右足はくの字に膝を曲げて、左足を伸ばしたまま上げて

下げます。20回行います。その後は逆に左足はくの字に膝を

曲げて、右足を伸ばしたまま上げて下げます。20回行います。

(19) 腹筋:仰向けの状態から、右足は伸ばして左足はくの字に

曲げ、両手は左足の膝の下で拳をコツンと合わせます。次に左足は

伸ばして右足はくの字に曲げ、両手は右足の膝の下で拳をコツンと

合わせます。リズミカルにこの交互の動作を20回行います。

(20) ヒップリフト:仰向けの状態から、手は組んでお腹の上に

置き、両足は伸ばしてから、お腹を上に持ち上げます。20数える

まで保ちます。所要時間は5分弱です。


 静的ストレッチは、筋肉が凝っているなと思うときに行なって

います。所要時間は6分弱です。


 両手両膝を床につけて背中を反らす。

 腕立て伏せの状態から背中を反らす。

 腕を伸ばし膝を付けて腰を引いて背中を反らす。

 仰向けで左膝を立てて右に倒し上半身は左にねじるとその逆。

 仰向けで右足を上に立てて両腕で抱え込むとその逆。

 床に座り足をV字に開き左足を曲げ上半身を前に倒すとその逆。

 床に座り足をV字に大きく開き手は足首を掴む。

 床に座り足を曲げてつま先を手で掴んで上半身を前に倒す。

 右片膝立ちで伸ばした左足を上から推すように伸ばすとその逆。

 中腰になって足を肩幅に開き両膝を手で内側に押す。

 右足を前に出して左足を下げてアキレス腱伸ばしとその逆。

 立った状態で首と足首を回す。


次に2.食事の出来れば後に、筋トレ(レジスタンス運動)を毎日

継続できる強さで行ないます。私は手軽で器具を使わない軽めの

スクワットを行なっています。

 この運動の目的は筋肉を増やしてインスリンの効きを良くする

ことです。所要時間は2分です。


(21) スクワット:両手で椅子の背などに掴まり体を安定させ、

スクワットを100回行います。

(22) 腹筋ローラーまたはセラバンド:腹筋ローラーという

両手で握れる棒に車輪がついた運動器具で20回行います。

又はセラバンドというゴムの運動器具で足伸ばしや腕伸ばしを

負荷を付けてそれぞれ20回行います。


最後に3.食事の出来れば後に、ウォーキング、軽いジョギング、

サイクリングなど(有酸素運動)を朝食前後に50%、昼食前後に

30%、夕食前後に20%くらいの割合で、毎日継続できる強さで

行います。

 私は、手軽で器具を使わないウォーキングを行なっています。

何歩歩いたか自分で記憶しないで済むので、このために歩数計を

買いました。 歩数計には小さなクリップを付けたのでジーンズの

ポケットにもパジャマのズボンにも付けられます。


 この運動の目的は筋肉の中のブドウ糖を消費することで、血液中

の糖分が筋肉に補充され、それによって血液中の血糖値を下げる

ことです。人間の体で太ももの前の部分の大腿四頭筋が一番大きい

筋肉です。足は人間全体の筋肉量の7割程なので、効率良く筋肉の

中のブドウ糖を消費するには足を動かす運動が適しています。


(23) ウォーキング:歩数計を付けて朝食前後に5000歩位、

昼食前後に3000歩位、夕食前後に2000歩位を毎日歩いて

います。所要時間は80分位です。雨の日などは、玄関など家族に

振動で迷惑をかけない場所で足踏みを行なっています。音がしない

ように、ふかふかした玄関マットを買いました。

 大体、1000歩で8分位の目安です。何も他のことをしないで

ウォーキングだけでは退屈なときは、ついでの買い物があれば

お店を目的地にして歩いたり、家での足踏みの時はルービック

キューブをやりながら行なっています。

 体調が悪い日は無理せずに目標歩数に達していなくても気に

しないようにしようと思っています。今のところ1日も欠かさず

1万歩を達成しています。

 あまりやり過ぎると翌日に疲れが出るので毎日同じ位の強度で

出来る有酸素運動をするのが良いと思います。


Ⅴ.お わ り に


 血糖値と運動はExcelで表とグラフを作って毎日記録して

います。目で見て結果が分かるので励みになります。

 血糖値とHbA1cの関係ですが、HbA1cは過去1~2ヶ月

の血糖値を反映した指標で、平均血糖値が30mg/dl下がると

HbA1cは1%下がるそうです。また朝食前の空腹時血糖値の

平均が18mg/dl下がるとHbA1cは0.25%下がる

そうです。食後2時間の血糖値の平均が18mg/dl下がると

HbA1cは0.16%下がるそうです。

 血糖値やHbA1cの数値を下げるのが目的ではなく、糖尿病の

合併症である腎症、網膜症、神経障害を起こさずに健康でいられる

ことが目標です。

 糖尿病教育入院の退院直後は測った血糖値の数値に一喜一憂して

いましたが、今ではあまり気を揉まずに、血糖値が高い日もあれば

低い日もあると大らかな気持ちでいるようにしています。


 愛用している健康グッズをご紹介します。価格は税込です。

 ・ヨガマット(エレコムHCF-YMF04BK)2090円

 ・万歩計(ヤマサ令和の伊能忠敬GK-710)3400円

 ・セラバンド(tb15c-rs)1430円

 ・腹筋ローラー(エレコムHCF-ARWBUL)1860円


 体重が減ってジーパンがブカブカになってしまい、家族からは

「餃子みたい。」と言われました。それで体型にあったジーパンを

新しく買い直しました。


 私の経験が糖尿病に罹っている方の参考になれば幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  教育入院がきっかけで糖尿病をしっかりとコントロールできている事。  またそれを継続している事。  素晴らしいです。  一度教育入院しても、退院後また自堕落した食生活で、元に戻る人が多いで…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ