登場人物紹介
一応、番宣のようなものということで……
登場人物紹介
主要人物
魯春醍:本作の主人公。国都大封の名門魯家の次男。十九歳。科挙(中央官吏登用試験)の落第を契機に中央での官職をあきらめ、友人の商売を手伝うことに決める。最初の仕事として売掛金の回収に赴いた香南の地で叛乱に巻き込まれる。国都にあっては凡庸な書生だったが、幾度かの戦役、修羅場を潜るうち用兵に開眼し、人間的にも成長していく。
海狼:春醍が香南への旅の途中で出遭った女侠客。十九歳。武芸百般に優れた長大な青龍偃月刀の使い手。春醍を「阿春」と呼びからかう。元奴隷。身体の三か所に「家奴」を示す焼印を捺されている。
騎煩生:春醍の友人。二十八歳。過去に四度科挙に挑戦している男。四度目の落第を契機に家業に専念することを決め、春醍を商売に誘う。春醍を香南に向かわせた張本人。実は塩の密売人で、政治に不満を抱いていた。
朱宇貫:「諌軍」こと香南の叛乱軍幹部。二十五歳。農民出身だが飢饉で食えなくなり官許を得ずに僧侶となった。流浪を重ねた後に叛乱軍に参加し幹部となる。春醍を捕え自隊預かりとした。
大桑国:高祖 王世民が中原に建国。物語開始時点では大桑二四一年
仁宗(王斉明):大桑国第一三代皇帝。彼の後継問題から王朝の瓦解が始まる。
李鶴元:丞相。公正明大な人物として知られる。春醍の殿試(科挙の最終試験 口頭試問)における試験官だった。王朝繁栄を願い聡明な摘孫 王累を帝位につけることを画策。
王累:仁宗の摘孫。十七歳。第一子たる蘭州王 王賛の一人息子。王賛は作中では病を得て既に死亡(毒殺説あり)。幼少時よりその聡明さを知られる。後に第十四代皇帝 建宗として即位。李鶴元と協力し、斜陽の王朝を立て直すべく奮闘するが……
鄭塁欽:朝廷軍の若き将。少ない手勢で叛乱軍に対峙する。
曹瞬:李鶴元の腹心にして塁欽の親友。武芸に優れ、男性離れした美貌を有するが……
王可明:仁宗の第三子。十八歳。外戚たる門閥貴族 淕氏の後押しを受け李鶴元と対立。
淕皇太后:淕泉蘭 仁宗の皇后。王可明の生母。建宗を廃し息子の擁立を画策する。
淕胞全:幇州太守 淕皇后の兄。門閥貴族淕家の当主。領地幇州の武力を背景に建宗体制打倒を企図する。
何尊凱:淕胞全の義弟。後に兵部太監として朝廷軍の全権を握る。
魯林正:丞相 李鶴元の側近。春醍の父。
魯会信:林正の側近。春醍の兄。
孫寧深:十四歳。辺境の小地主の出。国都大封を出た春醍と入れ違う形で大封に入り、女官として入内した少女。
王嵐師:燕陽王。仁宗の第二子。生母の身分の低さゆえ疎まれ、早くから野蛮なる「塞外の民」の領域と接する大桑の北限に配される。
叛乱軍(諌軍 王律軍とも)
郭玄方:叛乱軍の指導者。詩人、思想家。官職にあったが政道を批判して官を辞し、郷里で私塾を開いていた。
王律:皇族の傍流。庶民同然の生活をしていたところに叛乱勢力の頭目として担ぎ上げられる。生真面目な性格。妻と三人の子がいる。
王郁:皇族。傍流故に香南は衛州 暉朗県令の地位に甘んじていたが専横が問題視されて逃亡。趙大可に匿われていた。いい加減な性格。
趙大可:叛乱軍の大幹部。山賊の頭目。少数集団が群立していた山賊勢力を統合し、流民まで加えた一大組織を築き上げている。罪を犯し逃走した王郁を、客分として匿っていた。
隗雲:山賊。元捕吏。政道に失望し、官を辞して山賊となった。
呉楊:山賊。元小作人 隗雲の官吏時代からの弟分。隗雲に付き従う形で山賊となる。
袁隷:叛乱軍の幹部。香南の地方領主袁家の跡取り息子。早くから遊侠の徒と交わり、家産を持ち出す形で一軍を編成し叛乱軍に参加した。軽率のきらいがある。海狼に惚れている。
羅王儀:袁隷の腹心。大封の没落貴族の子。淕家の専横を批判した親類に連座し、一族皆殺しにされるところを彼だけは逃走。後に叛乱軍に加わり春醍の知己を得る。
魯哀:春醍の血縁。生来の白髪、赤眼を疎まれ寺に出されていたが、赤蓮教に寺を焼け出され自警団に加わっていた。後に春醍を頼って叛乱軍に合流。
袁優華:香南の地方領主袁家の娘。袁隷の異母妹。「官に就くなら禁営校尉(近衛兵将校 制服が華美だったことから人気があった)、嫁にするなら袁優華」と言われたほどの美貌の持主。早くから春醍の才能を見抜く。
赤蓮教団
石臨海:叛乱軍幹部にして宗教集団 赤蓮教の幹部。叛乱軍に潜り込み、教団本部と内通する形で勢力を拡大した。科挙に落第し続けて政道に不満を抱く。
張葉堅:赤蓮教の幹部。叛乱に参加し一軍の将として頭角を現した。外見は眉目秀麗な美少年。だが性冷酷で、各地で凄惨な殺戮を繰り返す。