2.回想-カズの考えはこうだ-
全52話予定です
私は挿絵は描けませんが曲ならなんとか作れたりします
という訳で、現在連載しているこの小説に曲を付けてみました
曲名は小説と同名の「レイドライバー」です
もしよろしければ一度聴いてみてください
▼Youtubeのリンクはこちら▼
https://youtu.be/N4ueViHp3SM
ちなみに他にもオリジナル曲をアップしています。もしもご興味がありましたら、ゼヒ聴いてみてください
▼以下が私のYoutubeチャンネルになります▼
https://youtube.com/@JohnD_72
曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップします(例外あり)
※特に告知していなければ毎日投稿です
カズの考えはこうだ。
千歳とカズの間で[子供]を作り、コアユニットからのフィードバックを、サブプロセッサーとカズの[子供]を介して、女性と同様にほぼダイレクトにパイロットであるカズにシグナルを受け渡す。
その為に、カズの身体にも細工が必要だ。
子宮のないカズにとってコアユニットからのフィードバックを受ける器官がない。男性器でも実験はしたが、有意性が得られなくてボツになったのだ。
だが、それだけにとどまらない。
サブプロセッサーという、血縁者ではない他人とのリンクをする為には、サブプロセッサーとの[子供]も作らないと現行のシステムでは上手く動作しない。
パイロットはコアユニット、サブプロセッサーの両方とも[親族]でなければならないのだから。
ではどうするか。
男性に女性化してもらえばいい、となる。
もちろん、女性化と言っても[じゃあ今から女性になってもらいます]と簡単に行くものではない。具体的には、ペアリングした二人の子供の子宮に相当する部品を身体に埋め込む。そしてフィードバックの為の受け口にする。だが、これだけではフィードバックさせた信号は行き場がない。
送られて来たフィードバックを脳に伝える必要がある。そこで[子供]の神経系も埋め込むのだ。
だが、そんな事をすれば、ただでさえ拒絶反応の危険性があるのにさらに危険にさらされかねない。
体に備わっている免疫。
これは外部からの[異物]を排除する役割がある。もちろん臓器移植や、皮膚移植もこの反応がネックになっているのだ。この免疫機能が拒絶反応というものを引き起こしてしまうからだ。
そこで襟坂恵美という、ゼロゼロの元となった人間が開発したクスリである。そのクスリとは、外部から移植された臓器に対して拒絶反応をほぼ抑え込む、という画期的なものであった。だが反面、このクスリには重大な副作用があった。
それは、投与された人の寿命を削ってしまうというものなのだ。
免疫機構に作用して、目的のものの反応を抑える。が、その代わり細胞のアポトーシスを誘導してしまうのだ。恵美の開発したクスリは、遺伝子レベルで効く為、このアポトーシスを早めてしまうという欠陥があった。
それは詰まるところの、投与された人間の寿命にもつながって来る。寿命を縮めてしまうのだ。
…………
「ですが、それは危険を伴うのではないですか?」
こういう時、アイザックは相手を選ばない。普通の職員であれば[あぁ、そうなんですね]くらいに言って、それではこれにて、とばかりに逃げるようにその場を去るのに、彼はハッキリとものを言うのだ。例えそれが気分屋で有名なクリスチャンであっても、恐るべき人員整理をしたカズという所長であってもだ。
カズは[ハハッ]と少し笑いながら、
「そう、危険を伴います。本来であれば私のような立場の人間が受けるべき手術ではないのも理解していますよ」
といつものように微笑みながら答えたのを記憶している。
「それでは何故?」
とアイザックが尋ねれば、
「オレはね、あの機体だけは誰にも触らせたくないんですよ。例えそれが自分に負荷をかけるような事になっても、ゼロゼロという機体にだけは他人を乗せたくない」
その時のカズの表情はいつもの笑みが消えて、まるで何かに悔しがっているかのような、そんな表情を見せたのが印象的だった。
全52話予定です
私は挿絵は描けませんが曲ならなんとか作れたりします
という訳で、現在連載しているこの小説に曲を付けてみました
曲名は小説と同名の「レイドライバー」です
もしよろしければ一度聴いてみてください
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ちなみに他にもオリジナル曲をアップしています。もしもご興味がありましたら、ゼヒ聴いてみてください
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