嘘偽リノ街 #9 始めまして、佐倉蓮です。
お久しぶりです、宮下です。
続きを書こう!と思い立って数ヶ月が経過してしまいました、、、ごめんなさい><
文風はだいぶ変わってしまったかもしれませんが、本編をどうぞ!
花音がソイツに出会った時、身体の奥から妙な気持ち悪さを感じていた
ケガをした訳でも転んでぶつけた訳でもない。
喉の奥から噎せ返る胃液の臭い、ガタガタと震えが収まらない歯
これは恐怖とストレスから感じる体からの警告のサイン
そう、“奴”を見た時からこの警告のサインが収まらない。
体の奥底から溢れ出す恐怖が雫となってこめかみを伝い落ちる。この不安を横目に花音は普通の会話をソイツと広げている。こっちはもう吐く寸前で朦朧とした状態で意識を保つのがやっとだった。
「そう、だから彼を連れてきたんだ」
彼女は永遠と“ソレ”に話を続けている。
だが何か、様子がおかしい
「だから言ったじゃないか、やっぱり後先読めないな君は」
「そうじゃないだろ、全くもう」
彼女の会話しか聞こえてこないのだ
“ソレ”が何か返答をしているわけでもない、相槌を打って居る様にも見えない
ただ花音を見つめたままだった。
この異様な光景が変らず気持ち悪く見えて俺は今すぐにでもここから逃げだしたい気持ちになった。
苦しくて、寒気がして、でも逃げ出したい脚は震えていて、どうにも我慢できなくなった僕はその場に腰を落とした。
「ねぇ、どうしたの?」
汗ばんだ額を拭い、上を向くと彼女がこちらを不思議そうな顔で見つめていた。
この状況をどう彼女に説明すればいいか分からなかった。もしかしたらおかしいのは自分だけかもしれないし、自分には影に見えているが花音には人型に見えているかもしれない。もしそうなのであれば自分は相手に対して大変失礼な事を思っているのではないだろうか。
「いや、なんでもないよ」
絞り出した口から出た言葉はそれしかなかった。
凍えそうな空気を切るように先に言葉を出したのは花音だった。
「紹介するよ、元神様の—————————。」
耳を疑った。五感を疑った。自分を疑った。
確かに彼女はそう言ったからだ。
汗ばんだ手が自分の頭を抑えるまでに時間は掛からなかった。
痛みが走った。割れそうな、飲み込まれそうな、ぐるぐる回るようなそんな痛みが。
「 佐倉 蓮さんだよ。 」
彼女はそう言った。
最後まで閲覧頂きありがとうございます。
実は最近恋愛作品が描きたくてそっちに集中力を持っていかれてしまっています。。。(;'∀')
同時進行してもいいですよね?良いですよね?
かきます~♪