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アークブレイヴ  作者: 暁辰巳
第4章 魔動機文明帝国ゴレス
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第50話 選ばれし者ーーシリウス


(化身術――【覇身(はしん)】ッッ!)


 深く息を吸って【無意識】を自身と統合させて出力を上げた。今まで3○%くらいで戦っていたけどランスソッド(if)が全力を開放したのを見てこちらも全力を開放した。

 そうでないと私たちに勝ち目がない。力は上回っていても腕があちらの方が上である以上、こちらも有利な状況を整えるしかない。


 本当は1○○%の出力を出したいけど、肉体(からだ)より精神(こころ)がもたないから出せない。

 私がシロウさんから貰った“力″には他の神器と同じで異質な力が混じっている。その力自体が強大過ぎるため身体の核である″魂″の負荷が大きいから。

 魂は“個″自身そのものであり、



「【 瞬終光(フラッシュ)攻進撃(ストラッシュ)

「――!」

「――そこっっ!」


 光よりも早い速さで攻撃して来た突斬槍剣(アロンダイト)を剣の神器で何とか受け止めることができた。

 全力を開放したからこれまでの比じゃない程にヤバい強さなのは目に見えていたけどまさかここまで強力とは.......。



「はぁっ!?――ええいっ!」



 休む。いやふと思う暇も与えずランスソッドは怒涛に攻撃を畳みかけて来る。

 最初は何とか防いでいたけど対応しきれなくなって突斬槍剣の剣先が神気(オーラ)とほんの少しの間つばぜって私を貫く。



「それがあなたの全力なのねランスソッド。いいえ、ランスソッドさん(・・・・・・・・)!」

「.......」


 お互いのつるぎがバチバチし合ってお互いが面と向かう中私はそう言って語り掛けた。

 if(別人)とはいえ同一人物だからそう呼んだ。



(無反応……。一体どうなってるっていうの.......)



 ほんの僅かな間も立ちやむ間もせずランスソッドは私への攻撃を再開した。

 聖族と化したランスソッドは先程私たちが対峙した人とは“全くの“別人で、まるで機械を相手しているか気分になる。というかもうそうなってる。


 聖族がどんな種族なのか全然知らないし分からないけど、最低でも感情などの心があるはず。

 それにランスソッドさんは元人間だ。存在自体が変貌してもその人″そのもの″の根幹が変わる訳がない。



「人間.......。否、知恵と感情を兼ね備えて生きる知的生命体は。それを積み重ねて生きていって個そのものが形成されていきます。

 幸せを謳歌し、不幸や苦痛などに苦しみ。故に正しさに左右され、様々な事に干渉接触して蓄積されていくのが霊長種(ヒト)というものです」



 私の応答にこたえる為か、一旦手を止めて次々に説明していってる。

 急に雰囲気が変わって距離を取ってきたから何かしてくると思って警戒したけど不要だったみたい。


 道徳的なことを言っているけど。言葉の芯がちゃんとしているからか、ランスソッドさん自身の経験も混ぜて話しているからなのか、ただ聞いてても嫌いじゃない。


「槍のようにまっすぐに、そして剣のように鋭く強い芯を持つよう日々自身共々磨き続けていくのが私であり、私の正義なのです。

 故に私は喜んでシリウスに志願しました」



 言ってることがよくわかんないけど言いたい事だけは伝わった。

 誰しも生きていれば色々なことが起きて色んな人や物と出会って、問題と直面していく。

 それが生きることでそれがその人自身の一部一部になるとランスソッドさんは言いたかったんじゃないかと思う。


 強い力を持ちながらブレも揺らぐことなく自分自身の正義を貫き通す。そこをアルビンに認められてスカウトされたんだと思う。

 シリウスはアルビンにスカウトされる以外に入れないから。


「『完璧』と言わないんだな」

「完璧とは我々が理想にしているものであり幻想です。貴方たちからすれば私は完璧だと思っているかもしれませんが、この世に絶対がないのと同じように聖族となった私とて例外ではないのです。

 これは私の考えですが、世界にあるもの“全て″完全ですが同時に不完全と化してしまいます。なぜなら世界とは矛盾で構築され(でき)ている為あらゆる災禍を生み出してしまうのが世の法則だからです」



 話のスケールがだけは分かる。あてはまるかどうか分かんないけど、ガン○ムみたいな感じかな。

 MSによる戦闘シーンに注目して見てるけど、そこでぶつけられているお互いの理念や正義を誰にでも分かりやすく見せているから馬鹿な私にでも伝わってくる。


 つまり話を要約すると。光があれば影ができるように必ず溝ができてしまうから、私たちは災禍からは解放されないってことだと思う。



「貴方の質問には答えたので“ここからは“容赦なく行きます」


「  っ? 」


「――なっ!?」


 一瞬でエレンさんが真っ二つに斬られたことに驚愕した。そうするしかできなかった。


「え…エレンさああ――んっ――」



 体が勝手に動いて県の神器で突斬槍剣(アロンダイト)を受け止めていた。どうして体が勝手に動いていたのか分からないけど、それを考える元気がない。

 

(仲間を殺されて気力を完全に喪失したことで何もできなくなったのに、後の攻撃も全て防いでいた。

 神器が格別なものを持っていると分かっていましたが、まさかあのようなものを秘めているとは)


 ランスソッドは一旦手を止めて何故自分の攻撃に全て対応できたのか考える。

 ほんの僅かとはいえ、神器を直に体験したことがあるランスソッドは神器のことを知っていた。

 ゴレス神聖帝国の神帝。カール・ランディグ・ゴレス。

 サファイアのように神々しい杖を手にした神帝と一回手合わせしたことがあった。


 剣士であるランスソッドは剣を交えることで相手がどんな者か分かる。先ほど自分の攻撃を防いだのはアナではない誰か(・・・・・・・・)によるもの。

 私のアロンダイトを防いだことに本人も動揺していた。













キンッ!バシッッ!キンッ!バシッッ!キンッ!バシッ!キンッ!バシッッ!キンッ!バシッッ!キンッ!バシッ!



 ムサシとラモラックはものすごい速さで間も挟まず攻撃を繰り出し続けたまま一進一退の激しい攻防戦を繰り広げていた。

 虹色のオーラと一体となった刃と神聖な光をほうくつさせるオーラをまとった剣がぶつかり合って凄まじい威力をした斬撃の衝撃波が度々に発生していた。

 それによって二人が戦っている地下通路は耐えきれず崩壊して真上にあるゴレス神聖帝国は壮大な被害が起こるが、

 現在(いま)二人がいるところは地下通路の背景をしたシロウの世界。熱中し戦いに専念している二人は既に転移されていると知る由もなく勝負を続行している。



 事情が事情だからボクはボクの世界から出ることができないけどやれる事はあるさ。

 ムサシ君とラモラック君は強力すぎるから超頑丈で強固に作られた地下通路でも容易く壊されるからね。

 それに今の(・・)二人の攻撃に耐えられるのはボクの世界以外にないさ。だって次元すらも簡単に斬り裂いてしまうからね。

 けどボクの世界とて限界があるから無理な攻撃は相殺しているよ。それにボクやここは無事でないといけない(・・・・・・・・・・)からね。



風水(ふすい)の型。雷電剣刃(らいでんげん)! 灼海剣刃(しゃかいげん)


 

 究極斬刀剣(リンドウザントウケン)によってムサシの相方(けん)と剣技は全て大幅に強化されているため全て″虹色“に輝いているが、放ったものは全て従来通りのままだ。


 ラモラックは容易く全て斬り裂いた。



『ラモラック卿は、ガウェイン卿と同じく強大な力を秘め、私に近い実力を持ったかなりの実力者です。

 相手にするとなれば油断は禁物です』



 会議でランスソッドが忠告した言葉はそのままの意味だったようだ。ラモラックの異名である『覇天』は「天を穿つ」という意味でその″天″とは絶対的強者や無敵の力のことだ。

「上には上がある」という言葉があり。ラモラックはその者らも凌駕する″才能“を秘めている。



「しまったっ!」

「これで何もできませんね」



 相方の刃を同時に二本とも砕かれてしまった。

 相手と長時間戦えば戦う程ラモラックが有利になる。何とか態勢を維持したまま勝機をうかがっていたが、どうやら限界が近いらしい。

シリウスってどんな強さの人なの?って説明すると。


めっちゃ高い学費を払って数人しか合格できない声優専門学校を合格卒業→自分と同じく第一の修羅場を生き抜いたライバルたちと“役”の争奪戦に勝ち取り続ける→実力をものにしブレイクして声優だけで食っていけるようになる。


ってな感じで一つ一つの修羅場を乗り越え続けて誰もが内に秀でている“特別″を極めた者だけがシリウスであり。言ってしまえば生まれつき持った才能や天才性、もしくは血がにじむ程の果てしない努力。もしくはその両方で境地へ至った者がシロウにスカウトされて乗った人たちがシリウスです。


声優で例えてしまいすみません。あるお方然り、「選ばれた者のみ」なのがシリウスという強者たちなんです。


ランスソッドは動揺してなければ最強シリウスにおいて) ラモラックは父親譲りの「ニュータイプ」みたいな才能と実力を認められました。

(実力はライオネルの方が上ですが、持久戦が長引くとラモラックが有流になっていきます。

 つまりライオネルは超のベ〇ータでラモラックがブ〇リーみたいなものです)

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