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アークブレイヴ  作者: 暁辰巳
第4章 魔動機文明帝国ゴレス
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第48話 対戦開幕

 戦える魔族はリーダーとする魔王を筆頭に戦闘に備え、戦えない魔族はミーティア内に待機して負傷した人の手当てと支援の準備に取り組んで、戦いを避けたい魔族はミラネさんの海底神殿に避難した。


「第一部隊出撃! 今日この日を魔族殲滅の記念日とするぞぉー!」

「おおおおおおおぉぉぉぉお!!!!」



 黒髪に金色の瞳をした大男。ガウェイン・ハディが高らかにそう宣言するとその場にいる全ての兵隊が歓声を上げた。

 第一次進撃軍隊であるハディ隊が進軍を開始し、同じく第一部隊である大量のヴラッドたちが迎え撃つ。



 ミーティアはガイアス大陸にいる“全て″の魔族が生活できるよう設計されているが、生き残った魔族は少ない。

「できるだけ犠牲を出さない」よう議論し合った結果。最初に敵の出方を見る為と状況に対処するためにヴラッドの分身体で切ることにした。


「おそらくシリウス(向こう)は最初にガウェイン卿が出てトリスタン卿が待機しているでしょう。そしてその後ろにライオネル卿とユーウェイン卿が控えているでしょう」


 ジェレノアさんが手を挙げて尽かさず尋ねた。


「その者たちの異名は? ああ。トリスタンは知っていますので、そこは飛ばしてください」

「剛覇のガウェイン。不滅のライオネル。天理のユーウェインです」



 ランスソッドの情報通りガウェインとトリスタンの姿が確認できた。ジェレノアはミーティアの設備を使って敵の動向を監視している。

 狭い司令室で賢魔王(フリード)が選んだ五人の魔族たちと協力し、リーダーであるフリードの手足であり、ミーティアの活力(ちから)となって動いている。

 

 フリードはミーティアの面倒を見続けていて手が離せない。邪を滅する聖なる神光(ロンゴミニアド)や異常事態が起きたときに対処できるのはフリード様以外におらず、ミーティアが全ての魔族を乗せ守る″要″である以上何が何でも死守しなければいけないからだ。



(指揮官を頼まれたときはお門違いでさすがに断ろうとしましたが。やってみると案外悪くありませんね。

 本当なら今まで通りフリード様の執事としてフリード様の第二の手足として世話役として就きておきたいですが、私とて賢魔王に仕える臣下。

 主の命を最後までやり通すのが、フリード様に選ばれた者の義務というものですから)


「ガウェインがそろそろアレを放ってくるはずです! 対粛清態勢を維持しつつ、迎撃に備えます」

 



















「本当にゴレス神聖帝国の隅々まで繋がってるの?」

「はい。ちょっと複雑ですが、ここはいざという時に備えて先祖たちが作った緊急避難場所であるため、どこにでも繋がっているのです」


 狭くてちょっと暗いけど一匹も魔物が湧き出ていないどころか、ネズミの一匹や汚れの″跡″が一切ない。

 地下通路は魔動機(マギア)できていてエレンさんによると、隅々まで聖なる力で満たしているみたいだから魔物は発生できないらしい。そして年に数回点検しているからどこも綺麗で一切不備が起こらないそうだ。

 ゴレス神聖帝国の“真下”に作られている地下通路はゴレス神聖帝国の隅々まで繋がっていて、現在私たちはランスソッドさんの後についてそれぞれの目的地へ進んでいる。


 私たちの目的は三つ。

・カール・ランディグ・ゴレスが持っている杖の神器を奪還する。

・環境総務所と環境総務所でエレンさんのお父さんの謎を解明する。

・【ケテル】を破壊してアルビンが生み出そうとしている怪物の誕生を阻止する。



 ミーティアをおとりに私とエレンさん。ムサシさん、アルトスさんにファルシオンがついて行くことになった。教団が「魔族殲滅」を目的として行動する以上はミーティアを無視することはできない。

 ある程度戦力が分散されて動きやすくなるからそこを突く。


 ケテルを持っているのはアルビンだと思うけど、私たちはジャンルさんと取り引きしたからアルビンに手を出すことができない。

 ジャンルさんはアルビンと決着をつけれていなければ勝負もできていないからアルビンと一番戦いたがっていて、会議中に突然現れてシリウスの根本に関する情報を開示した。

 アルビンがもしケテルを持っていた場合(とき)は破壊を優先しながら戦ってくれるみたいだから、私たちはジャンルさんの要求を飲んだ。



「会議のときにも言いましたが。私が裏切った事は向こうも分かっているはずです。くれぐれも気をつけてください」



 ランスソッドさんは「一度捉えた獲物は必ず刺し倒す」以上。ガイアス大陸で仕留める対象だったフリードさんを仕留めれていないから、裏切ったことはバレバレでしかない。

 そしてこの地下通路はゴレス神聖帝国で最上のお偉いさんしか知ることを許されないから、本命である私たちがここを通っている事は敵も知っている。


 その為奇襲に警戒しながら移動している。



「ーーうわあっ!?」



 突如私に襲いかかったふいうちをランスソッドさんが防いでくれたおかげで助かった。

 少し気が緩んでいたけどちゃんと警戒して奇襲に備えていたけど全然気配を感じなかった。



「トリスタンの言う通りここをまんまと通ってきやがったな、ランスソッド!」

「ここは貴方が立ちふさがりましたか。ペリノア郷!」



 黄金色に髪に青色の瞳をした男。ぺリノア・リュレイド。

 一二に入るシリウス最強の一人で、ムサシさんと同じ刀を操る二刀流剣士。

 剣でぺリノアに並ぶ人がランスソッドさんしかいない程にバケモノじみた実力を持つ人らしい。というよりその通りだ。


 神速の如く二本の刀で瞬時に瞬時に斬りかかっているけどランスソッドさんは全て防いでいる。


「――っ!」

「やはり防がれましたか。流石は父さんと互角の強さを持つ人ですね、ランスソッドさん」

(――ラモラック卿っ!)



 ぺリノアと同じく黄金色に輝く髪をした水色の瞳をした青年がランスソッドさんにふいうちを仕掛け、

 二本目を抜いた突斬槍剣(アロンダイト)で突いて防いだ。



「――おおっと。 父さんより弱い僕を狙ったのは正解ですけど、あと少し惜しかったですね」



 ムサシさんが咄嗟の隙を突いて仕留めに行ったけど寸前のところでかわされた。

 電光石火の如くなムサシの攻撃を避けた以上、あの男の人もシリウスであることは間違いないと思う。


「ここは拙者とランスソッド殿で受け持つ。急いでここを離れてくれ」

「分かった。気を付けてね、ムサシさん」

「ああ!」

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