第47話 会議と宣戦布告
イオクさんとガルナさんが起こした騒動が落ち着いてジェレノアさんが配ってくれたお茶とお菓子を食べ終えて落ち着いた後、
ファルシオンとルガリアの提言を元にランスソッドの両手両脚に取り付けていた枷を外して自由にした。
「では私。“ランスソッド・クロス”は。改めて皆さんとの会議に参加させていただきます」
ランスソッドがこの場にいたのはゴレスと教団たちの“情報”を言う為だけでありそれ以外に理由はないし、それ以外の権利も自由は一切無い。自分が捕虜の身である立場を理解していた為沈黙していた。
ランスソッドを自由にしたことはアホだと思う者はいない。恐れる者はいるが、心の垣根と向き合わない限り進展しない。故に「立場」という楔を取り外し改めてみんなで“今後の事“について議論し合って対峙していくことにしたんだ。
『逃げ潜んでいたついに魔族姿を現す』
後日ゴレス神聖帝国はこの話題で持ちきりで、魔動機によって空中に映し出された映像を通してこのことを誇張して報道するジャーナリストと新聞で伝わるとあっという間にゴレス神聖帝国の全域に広まり、同盟国にもその情報が伝わった。
「魔族根絶」はゴレス神聖帝国に住む殆どの人々が抱いている願望である。
かつてルガリア大陸は長い間魔王に支配され人々は地獄の日々を過ごしてきた歴史があるため、ルガリア大陸が世界の中で魔族に対する思想がダントツで強い。
「討伐隊とここの警備の状況は」
「はっ! 言われたとおりに警備の者皆には新たな訓練を施し、交代で交代で番させる手筈は完了し。
「オペレーション・デーモンブレイク」関しても準備は順調に進んでいます! 予定通りの時刻に準備を終えるとおもいます!ロード総裁!」
一人の軍人が扉のすぐそばで報告を聞きながらアグラヴェインは山のように積み重なった書類を次々に片付けていく。
ゴレス神聖帝国全機関管理責任者アグラヴェイン・ロード。彼はゴレス神聖帝国神帝、カール・ランディグ・ゴレスと同等の地位に立つ者であり、毎日総裁としての仕事に明け暮れている。
法務総の見習いから成り上がった努力家であり、治安と国力を常に安定させたまま中立の帝国にまで発展させた実績も相まって国民と政治者の信頼されている。
「そうか。報告ご苦労。下がっていいぞ」
「はっ! 失礼いたしました!」
「.......いつも仕事ご苦労なことです。最後は全部無くなるというのに」
「息災そうだなトリスタン。魔族が姿を現すときを待っていたんだろう」
「.......ええ。魔族は私が最も憎む害虫であることには変わることはありませんから」
扉が閉まった後、少ししてトリスタンが喋りながら姿を現した。自分が潜んでいることはアグラヴェインには最初から既に筒抜けだったからだ。
「ついにランスソッドが私たちを裏切った以上、奴らが姿を現したのは十中八おとりで、奴らの狙いは間違いなくここでしょう」
「それは既に分かっていることだ。シリウスである我らに匹敵、もしくはそれ以上に強い者もいることは確認されている。
守りは固めておいたが、ここに攻め込んで来た者たちはシリウスの者でしか太刀打ちできないこともな」
「それは楽しみですね。もっとも、最後に来るものは決まっていますが」
そう言うとトリスタンはこの場を去った。
「この世界の行く末がどうなるか、できれば最後を見届けたいな」
ゴレス神聖帝国は魔動機を中心に文明を発展させた国で一番文明が栄えています。
帝国の情勢は法務総。環境総。財政総。農務総。武力総の五つの機関を中心に保たれていて現代に近い国となっています。




