第39話 OVERデイフレイム 着
「ランスロット」の名前を初めて知った時「槍と杖の名前じゃん」という思いをそのままアイデアにしました。
「この地は既に教団が制圧しつつあります。
今日この日が、魔族根絶の狼煙となります」
空飛ぶ戦艦が上空で私たちを囲んでいて状況は完全に包囲されてしまった。
いくら何でも文明暴力は反則すぎる。
ベリアルとの戦いでほぼ完全に力を使い切ってしまった以上、もう絶望感が半端ない。
「言っておきますが、頼みの綱であるフリードと地の大精霊に世界樹には期待しない方がいいですよ。
そういう″希望の芽″はまず初めに徹底的に潰しますから」
フリードが住まう地下の施設にはランスソッドが送られ、世界樹にはガウェインが送られた。シリウスの中では最強の二人。
『槍剣』の異名を持つランスソッドは愛剣にして相棒である槍剣アロンダイトによって槍の如く突き刺し、剣の如く斬り裂く。世界最強の剣士と断言しても過言じゃなく、彼の敵である者は誰であれ近くにいるだけでジ・エンド確定。
例えかなり離れていたとしても神速ですぐ近くまで迫る為にげられない。
一方ガウェインは力が豊富過ぎる武人で。彼が秘めた力は想像を絶し、その気になれば世界を滅すことも容易い。
尽きることも疲れることも全く知らず。もはや生きた核兵器そのものと言っても断言でき、彼に敵う者がこの世にいるのか?という疑問すらも吹き飛ぶ程にガウェインは化け物じみた存在そのものだ。
被害を最小限に抑えたまま最強の精霊であるレクスを相手にするのにうってつけである為、派遣された。
「ガイアス大陸で熾烈な争いが繰り広げられていると報告を聞いたときは何事かと思いましたが、貴方たちがいるとは思ってもいませんでしたよ。
特にパーシヴァル。シリウスの何人かを全員返り討ちにした貴方が同族と仲間割れをするとは。どういう風の吹き回しですか?」
「仲間割れじゃねえ、オレ達は話をしに来ただけだ」
「これが? やっぱり魔族の風習はいまいち理解できませんね。
無駄話がすぎました。さっさと貴方たちを始末するとしましょう」
ハープの形をした武器にトリスタンの指が触れようとしている。
私たちにまだ戦えるだけの力が残っていたとしてもトリスタンって人には敵いわない。
万全だったら何とかなる(少なくともベリアルよりマシ)と思うけど、悔しいけど今の私たちにできることは何一つない。
例えヴォークさんやムサシさんの救援が間に合ったとしても、あの武器は範囲内にいるものに“どこからでも″確実に当ててくる以上防ぎようがない。
「――! 何ですかこの揺れは!?」
絶体絶命の状況のさなか突如大地震が起こった。
この世界の地形がどういった構造になっているのかは全く分からないけど、この地震は意図的に起こっていることは明白だ。
「どうやら.....はじ.....まった、ようだな」
「一体どんな悪足掻きをしたのですか? さあ!言いなさい!」
糸のようなものがベリアルの両足両手、お腹と首を捉えてトリスタンの間近まで近づけた。
ベリアルの首を右手で強く握りしめて地震を起こして何をしようとしているのかを問いつめる。
「すぐに分かる」
―――ドカン!
虹色に光る雷が地面から突如トリスタンに直撃した。
ベリアルが一言を言った直後に発生した。
「いまのイカヅチは一体.....。
――!! .........…してやられましたか」
トリスタンが気づいた頃にはその場に自分以外に誰もいなかった。
雷がトリスタンに直撃しようとした同時に、
アナ、エレン、パーシヴァル、ベリアル全員を一瞬で転移した。
こんなことができる者は一人しかいない。
賢魔王フリード。陰に潜み続ける魔族たちの頭。
フリードが新たな魔王になってから魔族が教団の技術を真似たものや見知らぬ魔法を使いだしたから教団は魔族殲滅に手を焼くようになった。
表舞台に全く姿を見せない上に手がかりも全然残さない。
だからこそ、ランスソッド卿をフリードの元に向かわせた。
どんな環境下であれどこに潜んでいようと狙った獲物は“絶対″に見逃さない。
ランスソッド卿でも潰すことができなかったとは。思ったよりしぶとくて煩わしいですね。
「トリスタンです。
私の任務が失敗した上魔族どもが予想外のことをしようとしている以上、これよりプランBを執行します。例のアレを! ただちに!」
耳に付けたインカムを通して部下にそう伝えた。
本当は今回で3章終盤を書き切るつもりでしたがそれだと雑に終わるのでもう少しだけ続くんじゃ




