第1話 異世界の初日
朝の光が窓を通して部屋に渡る。
ベットで寝ていた私は日の光で目を覚ました。
シロウさんの説明を聞き終えてから異世界に来た時、私は一人の魔法使いの人を助けた。
召喚されてすぐに助けを求める声を偶然耳にしたので、私はすぐに駆けつけたんだ。
いやー、あまりに突然すぎたからビックリしたよ。
異世界に召喚された時が夜だったし、森の中だったから、さすがに少しビクッとなった。
私は勇気を出して現場に向かい、魔物に襲われていたところから何とか助けた。
シロウさんからもらった力を使って魔物を倒したけど、力を使った感想は超○イヤ人になったような気分だった。
私の髪は灰色に染まったし、体中からみるみる力と自身が湧いてきてたから。
シロウさんの力ですぐに倒せたけど、どこか気色悪く感じた。
何故かは分からないけど、直感でそう感じた。
人型の奇妙な姿をした、不気味な魔物だった。
魔物を撃退した後、私は助けた人の家に世話になった。
行く当て先がないかことを伝えると、『助けてくれたお礼に』っと言って泊めてくれた。
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目を覚まして身支度をすました後、私は一階に降りて朝食をとった。
食事はこの家の主であるエレンさんが作ってくれた。
灰色の髪にサファイアのような青い瞳をした青年。
冒険者として働いているエレンさんは昨晩、あの魔物を討伐しようとしたところを返り討ちに合って殺されかけていた。
「異世界の人間で、シロウとかいうかみさんによってこの世界にきたと」
食事をしながら少しずつ事情を説明している。
エレンさんは朝食を食べながら『なるほどなあ』って感じで納得しながら話を聞いていた。
「嘘と思うかもしれないけど、全て本当のことです。私は、シロウさんから力を貰って勇者の役目を引き受けてこの世界に来たんです。信じられないと思いますが」
「オレは信じるよ」
「……え?」
信じてくれるとは思わなかった。
いや、昨晩に助けてくれたから、無理に私の言うことを信じているのかもしれない。
「冗談でも、私の言うことを信じてくれるんですね」
「冗談じゃないさ。熟練した魔法使いは皆、魔力のような力を感じ取ることができるようになるんだ。その魔法使いであるオレは、明野さんから溢れる力を感じて分かったんだ。異質過ぎるあの力のことが」
気を感じ取れる人なのか、エレンさんは。だから私の事情を信じてくれたんだ。