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アークブレイヴ  作者: 暁辰巳
第二章 ファルシオン
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第24話 強襲


「風は防げまい、か。確かにアンタの言う通りだヴォーク。オレとしたことが油断してたな」


 こんだけ強大な力を秘めているのに、何もないように見間違えてしまう程にここまで精密に力と気配を抑えていたから気づけなかった。

 ヴォークとアナたちの戦闘に見とれすぎたのもあるが、オレとしたことが気を緩めすぎた。

 

 だが間一髪。

 コイツからほんの微妙に漏れ出てた殺意を感じとれたおかげで何とか防ぐことができた。

 ヴォークの言う通り、オレが風を感じることができていれば手が焼かなかったな。



「流石は今までシリウスの何人かを返り討ちにしてきた『冒究者』パーシヴァル。あわよくば、と流石に上手くいきませんよね」


 これは久しぶりに手強い相手だ。コイツは逃げ隠れするのが得意な以上、ほんの少しでも油断すれば″その隙″を絶対に見逃さず狙うからな。

 じわじわと確実に相手を追い詰める(たち)である以上、ちょうはつでも(かも)されてコイツのペースに飲まれるように唆してくるだろう。

 

「まさかここであなたに会うとは思ってもいませんでしたよ。かなり面倒ですが、本気で取り組まなきゃならないようですね」 

「御託はいい。降伏してお前らの目的について詳しく話すって言うなら命までは取らねえし、痛い思いはさせねえ」

「なら、私を倒すことができたなら話すと約束しましょう。あなたには興味がありますからね」

「......そうか」


 会話はそこで途切れた。嵐の前の静けさと言わんばかりに会話が途切れた直後、お互いに覇気(オーラ)と殺意が溢れ出してバチバチとぶつかり合っていく。



ーーーーーー


「ここには雑魚しかいないって聞いていたのに」


 ディナダン率いる教団達はシャンバラに強襲をかましたものの、待ち構えていた人たちの反撃にあって大打撃を受けた。シャンバラの住人達はいつ襲われることを想定した訓練を毎日こなしていた。


 敵が自分たちを待ち構えていると知らず、まんまと蜂の巣にされたんだ。


「よし!敵が怯んだ。このまま畳みかけろー!」


 先頭に立って仲間たちと共に戦場を駆ける耳が尖った金髪の女性。レンが仲間たちに指示を示し、罠にかかったルガリア教団たちに矢の雨をお見舞いする。

 自然人(エルフ)である彼女は常に厚く、何事にもまっすぐ前向きでいる。彼女はシャンバラのリーダー的存在であり、よく仲間達を引っ張っている。 


「油断しないでよねお姉ちゃん。すぐ周りのことが見えなくなってしまうの、お姉ちゃんの悪い癖だから」

「分かってるよユイ」


 褐色の肌に白い髪をした少女。ユイがレンを見るに見かねて言葉をかけた。


 種族は違えど、二人は実の姉妹であるようにいつも振る舞っていて、ユイはシャンバラの”副リーダー“としてレンに負けじと多くの仲間達からよく頼りにされている。

 シャンバラの頭脳面として後方から敵の情報を探りながら仲間達を指揮している。


「くそ! こんなところに逃げ隠れている雑魚魔族にやられるなんて」

「ザコザコ見下しているからそうなるんだよぉ!」

 

 矢の雨が止んだ一瞬の隙をついてレンが咄嗟に前線に迫ってまず一人を手に持った剣で斬り裂いた。

 続けて横にいた教団を次々と斬っていく。


「く、くそ! ディナダン様さえいれば、お前らなんぞ」


 ディナダンは現在ムサシと一騎討ちしている。

 ディナダンは戦いはあまり得意ではないが、腐っても教団の最上に君臨するシリウスの一人。

 自身の優れた観察力と洞察力でシャンバラの仕掛けを見抜いて破壊したのが彼女である。


「だったらでぃなだんとかいう奴に頼りぱなしにならず、少しは自分で何とかしようと行動しとけ!」


 レンに続いて一人の少女、がレンを真似てそのように言いながら教団の団員の顔に目掛けてパンチをくらわした。


 

 シャンバラの住人達は教団の団員たちを次々と袋叩きにしていく。

 彼らの猛攻に手も足も出ず、抵抗しても全く歯が立たない。


 ーーー最後まで油断せず、決してみくびるな。


 シャンバラの誰もが心に秘めている教訓。教訓(これ)が秘訣となっているからこそ、シャンバラの誰もが強い。



「ーーユイ!」



 戦闘の最中ユイの危険を感じとったレンはすぐさまユイの元まで駆けつけた。



「お姉ちゃぁん!!」



 人の身体にドラゴンの頭と翼がくっついた異形の姿をしたバケモノからユイを庇ったレンは右腕を喰われた。

 ユイを守って即座によけたものの、バケモノのスピードが早く避けきれなかった。



「や、やりましたよ、ジャック様。あなたの言う通りにバケモノを解き放しました」


 ちびって腰を抜かした団員が一人、物陰からその光景を目の当たりにして喜びの笑みを浮かべていた。



『いいですか? このバケモノは我らが作り上げた試作品兵器(・・・・・)です。

 ピンチになったときにだけ解き放つんですよ。後、命が欲しけばバケモノを解放する際はバケモノの視界に入らないように。コイツは目に映るものを無差別に襲って喰らい尽くしますからね』



 団員は陰に隠れて状況を探りながらバケモノを解き放つ瞬間(とき)をただひたすら待っていた。

 ケースから解放されたバケモノは即座にものすごい勢いと早さでユイ(最初の標的)へ喰らいにいったんだ。



「間に合った!」



 横から灰色の力を身にまとった一人の少女、アナが横から割って入って間一髪助かった。

 戦わなければ生き残れない!!



ここだけの話、レンとユイは当初メインキャラにする予定でした。



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