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アークブレイヴ  作者: 暁辰巳
第二章 ファルシオン
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第20.5話 剣対刀

 アルトスは一人で首都シオンに来ていた。ガイアス大陸へ行くための手がかりを得るために。

 ファルシオン島でもっとも広い場所であり、シンボルである焔白が中心にそびえ立っている。




「勝者! フジゲ・ヤイバ!」


 白い髪をした一人の男が対戦者を見下ろす。勝負を見ていた人に話を聞いた通りだと、フジケ・ヤイバに勝てば金貨100枚貰えるそうだ。何でも数週間前から始めたそうで、当の本人であるヤイバは負けたどころか全戦圧勝しているらしい。

 毎日ヤイバに挑戦しにくる人は絶えないそうで、今ではシオンの見ものとなっているそうだ。


「つぎ、オレが相手でいいかな?」

「やめとときなよお嬢ちゃん。ヤイバは相手が女だろうが手加減はしないからな。綺麗なお顔が斬り裂かれるぞw」



 そんな観客の戯言を無視して勝負相手が成立した。

 アルトスは即買ってきた安物の剣を手に取ってヤイバをじっと直視する。ヤイバがただ者じゃないのは一目見ただけで分かる。

 顔や全身から発する″闘気″が凄まじく、凡人がその闘気を感じ取った瞬間気絶してしまうほどに強力なものだ。



「アルトス・リンド」

「フジゲ・ヤイバ」


 両者共々自身の名前を言い合った後、少し静まって勝負が始まった。


「はっ、はやい!?」

「いいや、どうせヤイバがまた勝つだろ」


 勝負が始まって早々にアルトスは即座にアルトスのすぐ近くまで迫って攻撃をしかけたものの、ヤイバはアルトスの奇襲を防いだ。剣の神器の力を身にまとえば成功したかもしれないが、例え使っていたとしてもヤイバは問題なく防いでいただろう。

 剣の神器は使わない。ヤイバに勝って金貨100枚を手に入れれば船を持つギルドに協力を持ちかけることはできるだろう。


 だが神器と力を使えば目立ってしまって思うように活動しづらくなる以前に、むやみやたらに使うものじゃない。“人″として生活を経て、常識と自分自身を持っているアルトスはそのあたりの事はちゃんと理解している。

 


「次はこちらからまいるぞ」


 そう言いった直後、ヤイバは一瞬でアルトスのすぐ近くまで来て攻撃をしかけた。間一髪で何とか攻撃を防ぎきって、ヤイバの連続斬撃をアルトスは全て剣で防ぎきった。


「ぐはっ!」

「ーーなっ!?」



 ヤイバの連続斬撃の最中に隙を見つけたアルトスはすぐさまヤイバの足にケリってヤイバの足をくじさせた。観客はヤイバの連続攻撃を全て防ぎ切ったアルトスの強さに驚き無我夢中で見つめていたところにヤイバに反撃して当たったことが驚かずにはいられなかった。

 今までヤイバと戦った者の中にはヤイバの攻撃を防ぎきる者は少なからずいたものの、ヤイバに反撃の一撃を与えた者が一人もいなかったからだ。


「おぬし、まだ全力ではるまい」

「ー!」



 絶好の隙をアルトスは欠かさず追撃をしかけたものの、ヤイバは身のこなしですぐさま体制を整えてアルトスの追撃を防いだ。バチバチとぶつかり合う剣の最中にヤイバはアルトスにそう言った。


『思ってた以上の剣士だなアイツ』

『まだ魔力も力を一度も使っていないからな。』



 使わないと決めていたものの、奥の手を知られてこのまま黙って使わないのは武作法というもの。

 アルトスは少しだけ剣の神器の力を身にまとい、全身から黄緑色のオーラが僅かばかりに溢れていた。


 少しの間構えたまま両者共々相手を静かにじっと見つめ続け、勝負が再開した。



「す、すげえ……。これが二人のほんきなのか」

「あ、ありえねえ」



 さっきまで繰り広げられていた攻防戦が前座かと思えるほどに、二人の動きが激しさを増した。

 お互いに剣での斬り合いの速さが段違いになっただけでなく、その″速さ″を維持したまま無言かつ無意識となってにだ斬り合っている。


 二人の眼と耳に入るのは、剣のぶつかり合いによって生じる衝撃音と相手と()のみ。

 観客の声も風も、今の二人を前にしたら最後細切れに斬り裂れるだけ。



(このままではラチが明かない。やはり勝敗はほんの一瞬と…そして)


 アルトスが持っている『剣』にヤイバが持っている『刀』。剣と刀の耐久差では、剣の方が上だ。

 今まで激しく剣と刀をぶつかり合わせてきた以上、限界に近いのは間違い。それはアルトスもヤイバも分かっていた。



「竜巻剣!」


 刃の如くとぎ通った風が剣にまとった。神器の力で僅かながらに少し強化されているが、風が剣そのものと一体となったかのように一つとなったことで剣自体にダメージ(反動)は全然ないから問題ない。


「炎の型、陽義! 陽光斬!」



 ヤイバは刀を空にかかげ、刀の刃に日光を集結させ、日光が刃と統合された。


 風刃の剣と光の剣が激突する――はずだった。


「なっ!?」

「アイツ、剣を」



 お互いの剣と刀がぶつかり合おとした寸前のところでアルトスは剣を上空に投げて斬撃をかわした後、剣を拾って刃の刀に目掛けて斬りかかった。


 パキン!


 ヤイバはアルトスの攻撃に備えたものの、アルトスの勢いに負けてヤイバの刀は折れた。



「あ、あの女。ヤイバに勝ちやがった」



 

剣=汎用型


刀=斬撃特化型


って感じで私は剣と刀の違いを区別してします。



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