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第31話-4 はっくつだよー

▼登場人物

ナシ(な :異界もん

竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。成り行き上エリラの体に入っている。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。


エリラ(え :魔導師 

17才らしい。蒼い瞳。ナシとともに1つの体を作る。あでやかなピンクのゴージャスヘアはナシのデザイン。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる。前向きでキュートな元気娘。異能は創造。


ハチ(は :妖精族

竜の中で再生していた生存者1号。明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛。わりと天然。素直でまっすぐ。格闘技にたけ、異能は力持ち。


ミノ(み :鬼娘 

第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいいプチグラマー。おっぱいが自慢。寡黙気味。かなりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。


レンダ(れ :獣人 

第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。どっかポンコツ。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢。身体能力は高く、通常は2刀流。不死だってー。


ルルア(る :ゴーレム

4人目。落ち着いた口調、常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られた使命に忠実な癒しのセクサロイド。転移や治癒などの能力を持つが、その動力源はぎりぎり15禁という歩く18禁美少女。


メイ(め :驚くほど普通の子女…だったんんだけどねえ。

5番目に発掘された。赤銅色の肌に黒髪、均整のとれたプロポーション。常識人で堅いくらいのまじめなひとだった。索敵能力を持つ。異能は物理・魔法攻撃無効の(はずの)万能繭。


リム(り :ぬえ

歩く「ぬえの擬人化キャラ」明るく陽気、元気で素直。物事やヒトの本質を見抜く力に長けている。雷を落としたり凍結魔法つかったりするうえに雲に乗って空を飛ぶ。


キラ(き 魔人

魔族とは違うが強大な魔力を誇る。スタイル抜群でセンスもいい超スタイリッシュなかっこいい系おねーさん。勝ち気で物知り、思ったことは何でも言うし思ったように動く自由人。空も飛ぶよー


ラウラ(ら 竜人

8番目に発掘された。明るくて元気でわりと口も減らない。

グラビティ系の魔法が使える。空も飛ぶ。いたずら好きのやんちゃ娘。



▼かぶりつき:敵の怪物

竜の体内で、エリラ達を襲ってくるモンスター。ホメオスタシスの一環か、白血球みたいなもんっぽいが、意外と散発。犠牲者の発掘後にはほぼ必ず現れる。索敵担当のメイが「敵よ」の代わりに「かぶりつき」と連呼したとからこう呼ぶようになった。

ルルアさん、まだハダカなんですかー?(ら

風邪引いちゃうよー(は

相変わらずきれいな肌よねー(れ

エリラ、いじわるー(り

ちょっとちょっと、もーちゃんと着てるじゃん(え

愚か者には着ているように見える。この作品は、実は全員全裸だ(み

   はだかの王様かよ(な

     ハダカの国民でしょ(れ

 民衆が困窮して裸同然でも、愚かで無神経でひとりよがりなな政権・支配層には普通に見えているという新しい寓意だな。悪くない(な

   おたく文化というのは面白いですね(る

     だろー(な

  しゃーしゃーとまあ(き



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

▼発掘開始


  さて、まずは頭まわりだな(な

「あのー、コレなんですかねー 草?」(ら

「草にしては…へんよね」(れ

   頭の近くに、確かに何か草のようなものが飛び出している。

「アホ毛ではないでしょうか。伝説の」(る

「えー! あの伝説のー?!」(え

「やだなー、おたくライブラリのおかげでみんなわかるよ~?」(き

  だとしたら、こっちが前だな(な

 

「ねー、儀式はやんないのー?」(え

「ああ、すっかり忘れてたわ」(れ

「レンダ、座る?」(め

「やめてよ-。…どうしよう…あんまりそそられないわねー」(れ

  「故人に失礼ですよ」(る

「まだ死んでないって」(き

「どうしよう。ここで構ってあげないと、ラウラみたいに埋没中の記憶が残らないわ」(れ

「うーー、フクザツですねー。つんつん」(ら

   アホ毛をつまんで引っ張ってみる

「じゃー、あたしはー、いいこいいこ♡」(は

   ハチは、頭のてっぺんを優しくなで回した      

「このくらいでいいんじゃない?」(れ

「陵辱が足りません。強烈な記憶を植え付ける方がいいと思います」(る

「ルルア、頭のてっぺんに対するワザなんてあるの?」(め

 「ワザって…」(え

「ちょっとー、下品なことはやめなさいよー」(き

「メイ、もしコレが私の頭なら、どうしたいですか?」(る

「え? これがルルアの頭? うーん ………えい! この...」(め

    踏みつける

  ほお、そうきましたか。よくわかりました。うふふ(る

   は! あ、……つい  こ、これはその、そーじゃなくて(め

    めいー、ルルアのことが好きで好きでたまらないんだねー(り

      面白い(み


「こーゆーのもかわいーですよー」(ら

    小さな雪だるまを作ってきてのっけるラウラ

「あ、なんかかわいーー♡ じゃーお花も」(は

「お花は大変だから、こーゆーおだんごみたいなのがいーよ」(り

「はっぴーばーすでー♡」(は(り(ら

   ケーキかい(え

    ケーキ皿よ(れ

「ほらー、そんなもんでいーでしょー」(き          

      

   じゃあ…  あのー、コレこのまま進める?(な

「別にいーんじゃない? かわいいし♡」(は              

「そーですよ。こわすのもったいないしー」(ら

   ならいーが…。じゃ、はじめっか(な     


  そっと指を竜肉に突きたてる。あいかわらず元気に血が噴き出してくる。

  ケーキ皿の上に、ピーチ色の血しぶきが降り注ぐ 

「あ~、せっかくのけーきがー」(ら

「なし、ひどーい!」(り  

   うるさいわ(な 

 

  こおらないねー(え

    こおられてたまるか このややこしーのに(な

「こーってますよー。シャーベットみたい」(ら


  とにかく、焦ってもろくなことはない。ともかく地道に掘るだけだ。こっちが後頭部か...あれ? こっちか? やっぱりアホ毛だ。こっちが前だ。

「両方に顔があったりして」(れ

「顔がなかったりして」(め

   出てきた。結構鼻筋が通ってる。美人ぽいな。眉毛くっきり^^(な

「またオンナー? ひとりくらい男は出てこないのかー?」(え

「まだわからないわよ。美形の男性という可能性も」(れ

「あ、あるあるー まだわかんないってー」(き

    モチベが下がるから黙っててくれ

 「...スキモノ(ぼそ)」(る

「今誰か何かいーましたよー?」(ら

      うるさい 気が散る(な

 

  それにしてもこれはきついな。胸の方に行っても背中に言ってもカドが立ちそうだ。

  先ずは左右の肩まわりから、腕の状態をはっきりさせるのが先決だ。これが見えれば、先にまわりを四角くでも広く掘って貰うことができる。てか、それがないと体勢的にかなり無理だ。首にヒモ巻いて引っ張るなんてわけにもいかねーし

「ぜったい首、とれるよねー」(き

「ルルアじゃないから、とれたらたいへん」(れ

「私でも大変です。私を何だと思ってるんですか?」(る

「最近メイばっかりなんだもん」(れ          

「それならそうと。…ああ、たまにはメイを毒牙にかけてはいかがでしょうか?ウフ」(る

「くだらないこといってないで!」(き

 

    おい、羽じゃねーかこれ…(な

  肩から少し下がった二の腕から、小さな羽のようなものが生えている。

 

「ちょっと見せて! あちゃーー 天翼人じゃん、これ」(き

「天翼人? ほんとにいるの?」(れ

「てんよく?」(は

「高山に住むってゆー種族だよ。気まぐれに人里に降りたりするってゆうけど、まれに、空飛んでて見かけるくらいだったなー」(き

「あたしもー。けっこー飛ぶの早くておいつけなかったー」(り

「あたしは見たことも聞いたことも…聞いたことはあったかな…」(ら

「お空の住人の間でも疎遠な種族か..」(れ

「まったく、次から次へとおとぎ話が現実になるわね」(め

「おとぎ話…お伽は私の本分ですが」(る

「わかってるから」(れ   

   

        

  誰か雪持ってきてくれ。目安のカドにおきたい(な

   なしー、どこにおくー?(り

    ありがと。そことそこ、あとココとココ。で、こっからこーゆー感じで...

   と、おーざっぱなエリアを示す。あ、地震だ。


「何ですかこの揺れ」(ら

「あ、ラウラ初めてかー。痛いんだってー」(き

「キラさんが?」(ら

「竜がよ」(れ

「ああ~~ あ、穴がふさがっちゃう~」(ら

   エリラ、とりあえず死のオーラ(な

    うん(え


   じゃ、揺れがおさまったら、こーゆー感じで掘ってくれ。俺もやる。

 そーだ、キラ、リム ちょっと見てくれ

   久しぶりに日記帳てかメモ帳てか…を取り出して、全身図のラフを描く。

  羽は、ここだけか?(な

   あ、えっと…遠くだったからなー(き

    たぶん、このへんにもついてるー(り

  足首か 全身はこんな感じだな? 変にヒザから下が長いといかは?(な

    そーだね。とくに…見た目はあたし達と同じだったと思うよ(き

  そーか。ありがと。てことは、もし両ヒザを曲げて座る…両膝をついた「祈りのポーズ」とかになっていたとしても、後ろはこのくらい余裕を持たせれば…(な

   ああ、足首から下スコップで切り落としちゃったりしたらたいへんね(れ

     後ろは、ある程度のところから俺がやった方がいいな …ヒザが前に曲がる逆関節なんてないよな?(な 

   たぶんねー(き 

     見たことないー(り


  スコップを持ったレンダ、ハチ、ミノが、発掘品のまわりの三方を掘り始める。いつも申し訳ないが、あっという間みんな噴き出した血で血まみれだ。こっち側…お尻側を俺もスコップを使って掘っていく。

  背中側、じゃなくてお尻側。嗜好性が見えます(る

    背中もいーものよねえ(め

  あ、ナシくん。かわったげるよ。あんた、基本腕力いまいちじゃん(き

     悪い。助かる(な

        あ、あたしがメインに代わればいーんじゃない?(え

      ま、そーだが、キラの好意に甘えよう(な


「あのカラダはねー、ふだんはエリラが動かして、それにナシくんがあわせてるんだってー。その逆ってあんまりやらないから」(り

「そーなんだ。なんででしょー」(ら

「女の子のカラダに慣れてなくて、勝手がわからないそうよ」(れ

「下が見えなーいっ て言ってよく転ぶよー」(は

「下が見えない…あー、おっぱいがおーきくてー」(ら

  「不器用な男です うふ」(る

 「…のわりには、ふたりで良くうまくやってるよねー。ほら、こんな感じでどお?」(き

       

 中央に長方形に竜肉の箱を残すような感じで、ちょうど中に立てるくらいの縦穴ができた。みんな、助かる(な

     みんな、助かる!(え

   助かる♡(れ

    たすかる♪(ら 

       じゃかーしわ(な

   

 後ろ側から、頭部、首、そして背中。予想通りここまではほとんど直立だ。本体から手のひらくらいの長さを余分に、直方体ができているので、まわりのを取り除くのがすごく楽だ。こうなってると、側面も手を差し込むと、楽に剥がれる。死のオーラも効いてる。


 あ、ツルツルオーラ、同調させるよー!(き

  ありがとうキラ そいつも助かる!(な

       

 ほんのちょっとすきまができると、ばりばりというか、ざっくりと竜肉が剥がれ落ちる。あ、お尻が出た。かわいーじゃん。ヒザから下の状態を確認したいので、お尻の下から脚部を先にやる。

脇で、キラがそぎ落とした竜肉の山を邪魔にならないように放りだしてくれている。

ヒザから下も真っ直ぐなようだ。怖いのは羽だ。どんな感じなのか、ナマで見るのは初めてだから、結構緊張する。

 ひざ下の側面側を大きめに竜肉を取り除いていくと、羽らしき物体の一部が現れた。ここで見上げればお尻のアオリなのだが、そんな余裕がないのが残念だ。

   余裕だねー チラ見したじゃん(き  

    あとで埋めてあげましょう(め


 ほどなく、足首まわりから羽らしいパーツの全体像が現れた。左右とも同じ状態にして足の裏だけ残しておく。

 いよいよ最後に残していた前面部だが…四方からの視線が微妙につらい。

   前に回れ。後ろはあたしが支える。(み

      あいかわらず気が効く。いや、そーゆー意味じゃないが(な

    わかってるわよ(れ

 頭部から顔面、胴体、脚部、そして足の甲。顔の造形とか胸元、お腹やその下など、下心でゆっくり見ている余裕がないのはいつものことで、やはりさながら人体彫刻かマネキンでも掘り出しているような意識だ。うっかり見とれて再び地震が起こって “はい、はじめからやり直しになりましたー” なんてことになったら目も当てられない。


  ミノ、足の裏を剥がす。持ち上げてくれ(な

     わかった(み

   しゃがんで足の裏の下に手を差し込んでいく。ミノは助手として実に優秀だ。こちらの意図を読んでいる。かかと、そして足の前方へ。両脚もほとんどそろえているから、さほど手間がかからない。揺れが来た。

    ナシ、出ろ。あたしは飛ぶ(み

      だっと、被害者を後ろから抱えて、ミノが飛び出した。

 俺は、立ち上がると同時にキラとハチが手を添えて一気に引っ張り出してくれる


   かなりでかい揺れだ。おさまり始めると同時に、穴の修復が始まる。



「かぶりつき、また出たわ! さっきと同じくらい。アリはいないみたい。繭を張るわ」(め

「わかった。ミニマム」(み

   被害者をはじめ、一同が用意してあった大型バスケットに乗り込む。

     みんなー、乗ったねー?(え

    のりましたー! せんせー、なしくんがいませーん(ら

       それはいいの(れ

  ルルアがエリラを胸ポケットに入れる

    どんどん、びしゃ、など繭の外に、やつらがぶつかる音がする。

     行こう(み

       はい(る

    バスケットを下げ、ミノと腕を組んでルルアがうなずいた



・・・・・・・・・・・・・・・・

次回、10人目の乙女


ナシ、発掘品の前に回った時の描写がおろそかです(る

おいー、混ぜっ返すなよー(な

胸元の竜肉がはがれ落ちて、ぷるんというよりも、ブルンというボリューム…私ははっきり見ました(る

そーかそーか(な

そして、お腹を覆っていた竜肉が、つるつるオーラのおかげで上からめくれるようにはがれ落ち、その柔らそうなお腹、おへそがあらわれ…(る

そーいえば、トリなのにおへそがあるのね(め

 し、黙っていて下さい。いよいよ、おへその下から、ナシがいちばん興味のある下腹部の竜肉がはがれるシーンです(る

誰も止めないのー?(き

続きますー!(ら

なんか悪いパターンになっちゃったねー。なんの話か忘れちゃうよー(え


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