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第29話-4 甘い物欲しいよねー

▼登場人物

ナシ(な :異界もん

竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。成り行き上エリラの体に入っている。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。


エリラ(え :魔導師 

17才らしい。蒼い瞳。ナシとともに1つの体を作る。あでやかなピンクのゴージャスヘアはナシのデザイン。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる。前向きでキュートな元気娘。異能は創造。


ハチ(は :妖精族

竜の中で再生していた生存者1号。明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛。わりと天然。素直でまっすぐ。格闘技にたけ、異能は力持ち。


ミノ(み :鬼娘 

第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいいプチグラマー。おっぱいが自慢。寡黙気味。かなりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。


レンダ(れ :獣人 

第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。どっかポンコツ。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢。身体能力は高く、通常は2刀流。不死だってー。


ルルア(る :ゴーレム

4人目。落ち着いた口調、常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られた使命に忠実な癒しのセクサロイド。転移や治癒などの能力を持つが、その動力源はぎりぎり15禁という歩く18禁美少女。


メイ(め :驚くほど普通の子女。

5番目に発掘された。赤銅色の肌に黒髪、均整のとれたプロポーション。感覚は鋭いが臆病。芯は強く、常識人で堅いくらいのまじめなひと。索敵能力を持つ。異能は物理・魔法攻撃無効の(はずの)万能繭。


リム(り :ぬえ

どちらかというと変異種で、いわば歩く「ぬえの擬人化キャラ」(笑)

明るく陽気、元気で素直。物事やヒトの本質を見抜く力に長けている。雷を落としたり凍結魔法つかったりするうえに雲に乗って空を飛ぶ。羅列すると万能の最高戦力のひとりだねー。


キラ(き 魔人

魔族とは違うが強大な魔力を誇る。スタイル抜群でセンスもいい超スタイリッシュなかっこいい系おねーさん。勝ち気で物知り、思ったことは何でも言うし思ったように動く自由人。

異能は収束。摩擦係数自由自在という能力をまとっているので防御も完璧。空も飛ぶよー


ラウラ(ら 竜人

8番目に発掘された。明るくて元気でわりと口も減らない。

グラビティ系の魔法が使える。空も飛ぶ。いたずら好きのやんちゃ娘。



▼かぶりつき:敵の怪物

竜の体内で、エリラ達を襲ってくるモンスター。ホメオスタシスの一環か、白血球みたいなもんっぽいが、意外と散発。犠牲者の発掘後にはほぼ必ず現れる。索敵担当のメイが「敵よ」の代わりに「かぶりつき」と連呼したとからこう呼ぶようになった。



▼キャンプ地〔仮〕

    

「みんなー、おつかれさまでしたー! 第2の洞窟はハズレでしたー! 次につながる穴もありませんでしたー! とゆーわけでー、第3の洞窟をめざそーってとこだけど、ホントに甘い樹液とか探しに行くー?」(え


    ま、ルルアの転移魔法でいつものように、戻ってきています。


「ナシくん、どんな木か描けた?」(れ

   あー。こんな感じか? キラ(な

「ああ、そーだね。ハッパは、うーんもっとフチがギザギザ」(き

「こーゆー木なら見たよー」(は

「木って、針葉樹と広葉樹ってのはわかるけどー、あとみんな同じに見えるよね」(え

「実際、はじめてで見分けがつくよーなもんでもないからねー。わざわざあっちまでいくのやめて、ここでさがそっか?」(き

「それもあり…ね」(れ


「んとねー 木にちょっと傷をつけるとねー、そっから樹液が出てくる。それが甘ければアタリ」(き

「そーなんだ! だったっら簡単だねー」(は

「でもない。なめたらヤバイのもある。違うか?」(み

「せーかい。まー、みんな竜の血浴びてるからどったことないと思うけど、お肌がすっごく荒れちゃうやつとかねー。ただひたすら苦いってのもあるよー」(き

「ロトね」(め

「おーよそのエリア決めて、手分けして傷をつけてまわってー、出てきた樹液をなめてみる。やる?」(き

「にがいのかー…うーん」(は

「でも、当たれば甘いんですよね」(ら

「すっぱいのとかもあるよー」(り

「辛いのもあるわね。舌が荒れるわよ。先ず匂いでわかるわ」(れ


「とりあえずさー、今日はみんなで思い思いの木に傷をつけてまわろー。で、明日の今頃行くと、けっこー樹液が流れ出してると思うんだ」(き

「どれにつけたかわかんなくならない?」(え

「じゃー、みんなにヒモ、渡すわ。わかりやすいところに結んどけば?」(め


「持ってきちゃってもいーい?」(は

「あ、そ、そーか、ハチとか…そか、みんな抜いて来れちゃうのよね…」(め

       怪力…じゃない。すこし力持ちの可愛いコがそろってるからな(な

  お気づかいどーも くす(き 


「それは、甘いってわかってからでよくない?」(れ

「あ、そーだねー」(は

「みんなで抜いてきたら、ここが森になってしまいます」(る


「えっとー、あえて聞くけど刃物欲しいひとー」(え

   ツメを出した手や獣化した手を出したのが…レンダ、ミノ、リム...

「ハチは?」(え

「あーあたしはたぶん大丈夫♡」(は

     と、そのへんの丸太にしゅっと手刀。穴が開いた


「あ、くださーい♡」(ら

「わたしも」(め

「私もです」(る     

「ラウラはツメ出るんじゃない?」(れ

「か、噛むんでよければ…」(れ

   とそのへんの丸太をカプっとくわえる。ちっちゃい可愛い口だが、ザクザクに穴が開いた。

「それじゃーやりにくいでしょ」(き

   おいしくないし−、木の皮が口に残ってじゃりじゃきしますー(ら

「じゃー、これ貸したげる♡」(れ

   レンダが予備の剣を出して、鞘の先を持って差し出した

「あ、ありがとーございま……お、重いですね~~」(ら

「そお?」(れ

   重いっていいながら軽々と振り回してるじゃない(れ

    てゆーかさー、竜人の腕力って獣人なみかそれ以上ってゆーから、単純に剣に興味がないんじゃない?(き


「ハイ。メイさん!」(ら

「あ、あたし? きゃあ!」(め 

  ゴッと先端部が地についた。柄を持っているだけで、前かがみになってしまっている。お尻を突き出したへっぴり腰のポーズだ。

「な、なによこれ…も、もちあがらない…」(め

「メイ、だらしないですね。そのくらい…」(る

     と、メイに代わって柄の部分をにぎる


「………重いですね」(る

「ほらごらんなさい」(め

「不覚です。助けて下さい」(る

   屈んだまま動けない

「うふ こちょこちょ」(め

「きゃあ あははははは メイ、何を やめてください ひ、卑怯です~~~ 」(る

   剣を放せばいいのに(れ

「ほら」(み

   片手でつまみ上げて、ひょいっとレンダに投げてよこす

「エリラ、軽くて切れるヤツ」(れ

「わ、わかったー(くっくっく)」(え


「はあ、はあ、はあ、めい、何のマネですか?//////」(る

「かわいくって。つい」(め

「ほおー、てへペロですか。わかりました。それでしたら…」(る

     メイのスカートをめくる 

「きゃあ」(め

   さっと後ろにまわり

「こちょこちょこちょ...」(る

「きゃーー あははははは ちょっと ずるい いやーー くすぐったははは もー 卑怯よ いきなり…」(め

「おあいこです。うふ♡(てへペロ)」(る    

「にくったらしー」(め

   口ではそういいながら、すごく楽しそうにおっかけっこを始めた。

「ほんっとに仲いいですねー、おふたりって」(ら


「三人とも、できたよー」(え   

「? これって?」(め

「キラとね、ナシくんが、刃物に慣れてない人にはこれがいーだろーって。簡単なドリルみたいなヤツ。こーやって木に当てて、これを回すと…」(え

「なるほど-、それで穴を開けるんだ~」(ら

「ま、ホントはちゃんと甘いってのがわかってからがいーんだけどね」(え


「えっと、じゃーそれぞれって感じだけど、なんかあったらヤだから2人一組でどーかな? 空飛ぶトリオや、ハチやミノはぱーっっと遠くに行けちゃうけど…メイ、レンダ、あたし達は三人でこの近くまわろーか?」(え

「そうね」(れ

「そうですね♡ レンダも森なんてお手の物でしょうに...」(る

  「いいのよ」(れ



・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  けっこー森だねー(は

    手のひらよりも太いくらいの木にしてねー(き

 太陽もないのに何でこんなに茂ってるのかしらね(れ

     はっぱしげしげー(り

   あーん、やっぱり一人だと心細いですー 飛ぶから誰か見つけて下さーい(ら

    らうらちゃんこっちー(は

     こっちー!(り

  ハチとリムが呼応して上空で手を振っている。あ、ハチはジャンプしただけか。すぐに落下していった。



 えー、今さっきのことでございますが、実にレアなスカートめくりというシーンがあったので、これはここで解説しておかないわけにいかない。

被害者はどっかプライドが高めで礼儀正しいご令嬢、いけない遊びに目覚めたせいか、当初は清純な白いパンツをご所望されていたと思うのだが、あでやかにめくれたスカートの下から姿を現したのはなんとアダルトな薄いダークバイオレットの布地の少ないショートパンツ! 

赤銅色の肌には白が似合うと思いきや、光線の加減と色合いの加減か想像以上の立体感とエロチズムがその肉感的な太ももと相まってみごとに見るものの心をつかんで離しません。あ、プライド高めというのは言葉のアヤで、気位が高い、意識高い系、と言い直そう。そうすると、なおのこと無意識に「それを見る者」「見られること」を意識されたパンツの味わい深さは想像を超える破壊力があるのではないだろうか。

 アレが目に入った瞬間、ルルアはドキッとしたに違いない。私のためにこんなパンツを…ああ、なんて可愛くて憎たらしいこの小娘…などと思ったりしたんじゃないだろうか。

   ナシ、心を読まないでください(る 

ルルアは以前やはり薄地の黒い、同じく布地少なめのセクシーパンツをはいているのをさりげなくアピールしたが、このふたりが薄暗い部屋で下着姿で向かい合っているのは、一糸まとわぬ以上に100万ドルの夜景に勝るとも劣らない光景ではないだろうか。

  ねえ、なんか健全な作業には不釣り合いすぎるコメントが聞こえてきたんだけど…。なんか聞いててあたしも変な気分になって来ちゃったじゃない///(れ

  まったくもー、あたしもだよー! その表現力の見事さは認めるけどやっぱり時と場所を考えて欲しいもんだねー(き

  手元が狂って木、折っちゃったー/////(は 

    い...一瞬よ? 一瞬だったじゃない。たったそれだけでよくもそこまで…。ルルア、自分だけショートパンツスタイルはずるいわ!(め

   なにげにメイさんの怒りの矛先が予想外の方を向いていますね(ら

      あれは、半分以上嬉しいんだと思うー。ルルアに勝ったーってかんじ?(り

   そうだったのですか。なら私もこのままではいられません(る

      脱ぐな(み

 メイー、コレちょっとなぐってもいーよー(え 

   じゃ、ちょっとだけぶっといて(め

            ちょっとだけだそうだ(な

       うるさい(え

   ☆



 みんなー、ちょーしはどー?(え

  なんか木を傷つけるの可愛そうかも…って気がしてきちゃって(は

   あたしもー(り

    自然は大切にしましょう!(ら

 ここ、竜の中でしょ? かんけーあるの?(め

   ねー、あとでヒールとかかけてあげよーよー(は

 木にヒール… 聞いたことがありません(る

    だねー…でもま、だよねー。すんだらやってみよーよ(え

  なんか耳が痛いわね(れ

    胸が痛む(み

 みんなナイーブだねー でも、キライじゃないよ(き


木の種類も多いわね。それにしても、こんなに茂みが…(め  

  メイにもおどろきました..(る

   …いきなりね。あなたもじゃない(め

  私は相手に合わせます。薄くしますか?(る

    ちょ、ちょっとちょっときみたちわー いきなり何の話を(え

 なんか手加減してやるっていわれてるみたいね? (め

  そう思われたらわたしの負けです なら、今のままでいいですね(る


    へんなとこで何か矜持があるわよね、ルルアって(れ

  腐っても癒しが使命の変態ゴーレム。誠心誠意と全力が同義(み

    失礼です 腐っても、がいりません(る

      変態はそのままでいーんだ(き


結局その日はそのまま探索は終了。まあ、第1の洞窟の後半、第2の洞窟…飛行部隊もデビューしたことだし、それなりに盛りだくさんの1日だったのではないだろうか。



____________________________


「で、今日もルルアとメイは貸し切りの愛の巣でしょ」(れ

「そーいう表現はやめてほしいわ」(め

 「ラブホと呼んでください」(る

「あたしゃそーゆーもんを作った覚えはないけどねー」(え

「あたし見に行っていーですかー?」(ら

「見せもんじゃないわよ」(め

 「生放送をしま…」(る

「却下」(き

「えっとー、エリラー、たまには一緒のおうちで寝よーかー」(は

「あ、あたしもー」(り

「じゃあわたしも」(ら


「キラ、あたし達は別々でいいな」(み

「そーねー、一人一軒って贅沢な気もするけど ……たまにはみんなのとこにいこーかな…」(き

「じゃあ、あたしミノさんところに行きますー」(ら

「べついにいい…尻尾は引っ張ればとれるのか?」(み

「とれますけど、わかりますよ?」(ら

「そうか」(み

「高く売れるかもしれませんよー」(ら

「挑発しなくていいから」(れ

「あ、パクちゃんも引っ張ったらとれるよー でも、皮だけになっちゃうか…」(り

「知ってる。市場はあるが、小遣い稼ぎに自分で売るヤツが多いとかで、わりと品余り」(み

「やっぱりー? あたしも実はちょくちょく売りに行ってたりして」(り

「それなりにローカルな話題ね」(れ


「そういえば先日、竜の胃から持ってきた海草に珍しいものが…」(る

「なにそれ?」(え

「あーーー、それって虹色ヒトデじゃない! それちょーめずらしーよー」(き

「はい。夜のお菓子として…」(る

「カケラでも法外な値でうってるけど、それ、欠損ないじゃん。大きいし、いくらで売れるか想像がつかないよ?」(き

「そんなに貴重なの?」(れ

  感度数倍、体力倍増、妖しい気分ましましの究極の絶倫アイテム..(る

    声をひそめて言うシーンを念話で言う~ 意味ないじゃん(え

      使い方を誤ればってゆーか、とりすぎると死ぬよ(き

   大丈夫です。そのためのデフォルトの蘇生魔法です(る

       そーだったのね(れ

     ホンキにしなくていーから(え


「では、これはハチに預けます。ミノから守ってくださいね」(る

「うん わかったー!」(は

「いつのまにやらお宝の山じゃない。みの、どうするの?」(め

「知れたこと」(み

「まー、ハチとミノのじゃれあいは風物詩だからいーけど、ほどほどにねー」(え

  ねえルルア、カケラだけでも残ってない?(め

   興味がありますか? ではあとで口移しで…(る

「え、まだあったの?」(き

「効果は落ちますが、虹色ヒトデモドキが少々」(る

「あ、それはフツー。安く手に入るねー」(き

「キラは変なコトに詳しいわね」(れ

「ってゆーか、天然サプリの大家ですねー」(ら

「おおや?」(は

「たいか」(み

「お代は見てのお帰りだよー」(り



    今宵も平和で、にぎやかになりそうだ。一部で



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