第25話-3 7人目の乙女
▼登場人物
ナシ(な :異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。成り行き上エリラの体に入っている状態。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。
エリラ(え :魔導師
17才らしい。蒼い瞳。竜に食われて中で目玉として再生していた。ナシとともに1つの体を作る。あでやかなピンクのゴージャスヘアはナシのデザイン。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる。前向きでキュートな元気娘。異能は創造。
ハチ(は :妖精族
竜の中で再生していた生存者1号。明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛。わりと天然。素直でまっすぐ。格闘技にたけ、異能は力持ち。
ミノ(み :鬼娘
第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいいプチグラマー。おっぱいが自慢。寡黙気味。かなりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。
レンダ(れ :獣人
第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。どっかポンコツ。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢。身体能力は高く、通常は2刀流。不死だってー。
ルルア(る :ゴーレム
4人目。落ち着いた口調、常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られた使命に忠実な癒しのセクサロイド。転移や治癒などの能力を持つが、その動力源はぎりぎり15禁という歩く18禁美少女。
メイ(め :驚くほど普通の子女。
5番目に発掘された。赤銅色の肌に黒髪、均整のとれたプロポーション。感覚は鋭いが臆病。芯は強く、常識人で堅いくらいのまじめなひと。索敵能力を持つ。異能は物理・魔法攻撃無効の(はずの)万能繭。
リム(り :ぬえ
どちらかというと変異種で、いわば歩く「ぬえの擬人化キャラ」(笑)
明るく陽気、元気で素直。物事やヒトの本質を見抜く力に長けている。しっぽの蛇と仲がよく、本人は雷を落としたり凍結魔法つかったりするうえに雲に乗って空を飛ぶ。羅列すると万能の最高戦力のひとりだねー。
キラ(き 魔人
気が強い美人(笑)
「みんな、おつかれー! もどろっか。ルルア、ここ、またこれるよね?」(え
「大丈夫です。位置、把握しました」(る
「リム、こっからルルアの転移魔法で帰れるけど、どーする?」(え
「てんいまほー? うわーどーしよー 雲に乗っていくのも気持ちいーんだけどなー」(り
「どっちでもいーよ?」(え
「じゃー、あたしは雲で先にかえってるー」(り
「わかった。じゃあ、ミノ、お願い」(え
「ミニマム」(み
エリラが出したバスケットに、キラを入れ、レンダ、ハチ、メイが乗り込む。ルルアは左にミノと腕を組み、胸ポケットにエリラを入れて嬉しそうだ。
あー、いーなー! あたしもー!(り
「へへー、もどってきちゃったー! みのー あたしもー」(り
「わかった。ミニマム」(み
ぴょーんと嬉しそうにバスケットにとびこむ。満員だ。
「ちょっとミニマム」(み
ミノが、バスケットを少し大きくした。相変わらず気が利く。
ミノー、大きくする時はミニマム裏とかミニマム大とかっていった方がわかりやすいよー(え
だな(み
「では、戻りますね。ウフ」(る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一瞬でキャンプの前だ。
レンダが、先に降りたハチに抱えたキラを渡す。リムはいち早く飛び出していた。
ルルアも、そっとエリラを胸ポケットから出して下に置いた。
全員バスケットから降りたのを確認して、ミノがミニマムを解除する。
「みんなー! おつかれさまでしたー! ごはんにしよーーーー!」(え
「おーーーーーーー」(一同)
「おなかすいたよーーーー!」(え
と両手を腕に挙げて叫ぶと、エリラはへなへなと座り込んだ。みな、同様にぐったり座り込む
「...さすがに、少し疲れたわね」(れ
「そうね。…いつもみんなああやって助け出してたのね…」(め
「今回はいたずらナシでした。あ」(る
「面と向かっては無理」(み
みのはしゃべりながらハチと一緒に食卓セットや食材を並べはじめている
「あ、ごめんなさい、手伝うわ」(れ
「助かる」(み
「あたしも…」(め
「メイちゃんはやすんでていーよー リムちゃんもいるしー」(は
「あたしはゲンキー!」(り
「そう。エリラは?」(め
「あたしもおやすみー ごめんねえー」(え
さすがにあのサイズはきつかったな。わるかった(な
いーっていーって。あたしも限界に挑戦! …とはいえやっぱきつかったなー(え
「やっぱり鬼とか獣人は元気だねー」(え
ふとふり向くと、眠っていると思っていたキラがシーツを巻いて立っていた。
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「ふーん、あんたたちすごいねー。寝るところに食卓、食材もこんなに…!」(き
「キラも食べるー?」(え
「え? もちろん! って、いーの?」(き
「とーぜんだよ」(え
「口に合うものがあるといいんだけど」(れ
「えへへー じゃごちそーになろーかな♡」(き
シーツを巻いて立ったキラは…なんかそういう装いも慣れているような、実に粋でオシャレに見えた。
顔もだが、肩から二の腕、腕のラインにキレイな指。シーツからにょっきり伸びた脚も、その肌の美しさに目を見張る。つやつやというか、キラキラ光を放っているようだ。レンダにしてもメイにしてもハチにしても、ここのメンツは桁外れにキレイな肌の持ち主がそろっているが、ずば抜けている。
風呂上がりにバスタオルを胸もとに巻くように留めているのはわかるが、一体どうやって巻いているのか。胸とお尻のボリュームがわかるようにウエストを細く、また歩きやすいように丈はちょっとしたミニスカートふう。余分な布を後ろにまとめているのか? このセンスには脱帽だ。
また、美しいシルエットなのに、胸のものすごいレベルの肉感がシーツを巻いた上からわかる。こんなすごいバストの持ち主のヒップは一体どれほどか…レンダのケツもすごくいいんだが…でか尻というわけではないのに、ダイナミックな迫力のある魅力的なレンダのお尻に、小尻じゃないのに可愛いイメージのあるハチのお尻の両方のムードを併せ持つというか…。
シワと陰影だけからよくぞまあ…(み
あきれるというかホントに感心するわね(れ
なんかあたし恥ずかしくなって来ちゃった(は
コイツ透視能力でもあんじゃない? ここまで絶賛されちゃー悪い気はしないけど(き
驚愕すべきは立ちポーズというか、その姿勢と微妙なひねりの美しさ。めっっちゃくちゃカッコイイ。そこだけ空気が違うというか…、文字通り魅了されるというのはこの事だろうか。
たとえばハチは天然で自然なしぐさや立ち姿そのものに花がある。いるだけでぱあっと回りを元気にする。
ミノは、「コレが自分」というそれだけで自分を表すことを選んでいるが、それはそれで揺るぎない魅力にあふれている。
メイは、たたずまいそのものが人に見られる生活ということが身についているのか、エレガントな気品が漂う。
レンダは、自分の肉体の魅力が人を引きつけることを知っている上で、無意識にスタイル…胸のふくらみやお尻をアピールするポーズをしている感じだが、下品ではなく、あくまで上品なのが知性を感じる。
ルルアはあくまで癒やす側、という控えめな姿勢で、不思議と普段はモブ化する。
リムはハチと同じく天真爛漫だが、むしろ元気が姿勢や立ちポーズにあふれ出している感じだろうか。
だが、キラのこれは全く違う。見られると同時に、自分を見せるということ、どうしたら自分がカッコイイか、魅力的に見えるかを常に意識しているようだ。積極的な自己アピールが染みついている感じだが、ふっと止まった時がすごい。奇抜でも不自然でもなく、自然と目を吸い寄せるようなキラキラ感にあふれている。
やー、まいったなー そこまでゆーかー。..てかこんなバカはじめてだよー(き
ご迷惑をおかけしちゃって…(れ
なんとも、どうも…(め
苦労人だなふたりとも(み
でも、的確です。ほんとうに、魔人とはみんなこうなのでしょうか?(る
ん? あたしはトクベツだよー(き
「あ、とにかく食事にしよー! お腹すいてるでしょ?」(は
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▼食卓に色々並んでいる。お食事タイムである。
「キラって、コウモリ系ね?」(れ
「せーかい」(き
「じゃあ、果物がいい?」(れ
「よくわかるね」(き
「そりゃ…ね。はい どうぞ」(れ
「ありがと」(き
…あんた随分カラダいじってるねー。ほーほー、たいしたもんだわー(き
わ、わかるの?(れ
そりゃね ま、そっちの話は置いといて-、今は食べよ!(き
いつもなら自己紹介や質問タイムで盛り上がるところだが、今日は新エリア到達〜戦闘〜発掘のフルコースで、さすがにみんなちょっとバテ気味っぽい。
エリラも完全に空気抜けちゃってるねー(は
はにゃー ごめんねーーみんなー(え
あのサイズの岩盤の創造、それに修復…ですものね(め
それそれ! あんなのあたしだって無理だよー いったいどーやって…ってゆーのも、あとのお楽しみみたいだねー。…ふあー あたしも眠くなって来ちゃったーー。おやすみー(き
あ、あっちに…(れ
zzzz(き
寝ちゃったわね(め
じゃあ、あたしが運ぶね(れ
レンダがいそいそと岩窟荘に抱えていく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ルルア、今日はいっしょにどお?」(れ
戻ってくると、ルルアの横にしゃがんでレンダが話しかける
「どうしたんですか? 急に」(る
「この頃、結構転移魔法使ってるじゃない。動力源が枯れてきてないかなって」(れ
「ご心配ありがとうございます。いいんですか?」(る
「あたしも今日は気分なの♡ 癒やして欲しいな♡」(れ
「そういうことでしたら、喜んで。ウフ」(る
なにげにルルアのことを心配しているのもあるだろうが、実際やりたい気分…なのだろう。
もともと、マジで両刀だ。レンダは(み
6刀流だもんねー(は
そおね(苦笑 (め
「じゃあルルアとレンダ…で、あと私は…エリラとキラさんと」(め
「あたしも今日はそっちがいー」(り
「ちょっと狭くない?」(め
「心配するな。少し拡張してやる。じゃあハチ、私とだ」(み
「いーよー」(は
みんな、毎日誰と寝るかも楽しみみたいだ。
「寝る前に、やっぱり念のため繭張る? でも寝所三つ分の広さとなると…」(め
ナシ、力は大丈夫か?(み
「あー。たぶん」(な
「あ、めずらしく前にでてるわね、ナシくん。じゃ、よろしく」(め
と、ふっと左側に来て、腕に手を絡める
なんかみんなナシの扱いがああなってるな(み
いーなー、あたしもたまにはやりたいなー。ナシくーん、今度一緒にお散歩しよーよー(は
あ、リムも一緒にいくー(り
ああ(な
「じゃ、いくわね」(め
あたりに糸が泳ぎはじめ、ほどなくあたりが繭に包まれる。白いカベに覆われるのは一瞬で、すぐ何事もないように素通しになる。
「これでよし できたわ! ありがとナシくん!」(め
今日の寝所は、一番最初に作ったヤツのアレンジ版だ。エリラが先に寝こけているのもめずらしい。入ってみると、レンダが運んだはずのキラがいない。
ふとみると、部屋の端の方で天井からぶら下がっている。器用にシーツは巻いたままだ。足には…特にツメもないようなのに、一体どうやって天井につかまっているのだろう?
あー、きらー!(り
しー(め
あ、そだね~ そーっとそーっと..(り
いつもはエリラのスリプルで気がつくと眠っているものだが、今日は久しぶりに自力で寝ようとしているせいか、なかなか寝つけない。リムとメイはとっくに寝息を立てている。
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寝付けないままに横になっている。
はー おっと きゃあ やったなー
繭のカベに激突する音、地面が砕ける音とともに、ハチとミノがじゃれている。
ミノの条件反射はいまだに健在のようだ。
まがりなりにも就寝タイム。声を出さずに念話でってのも、あの2人もそれなりに気をつかっているようだ。
目が覚めてると聞こえるんだな。
うん… ステキよルルア(れ
ああ... レンダ…そこは はう(る
あん ずるい、そこはイヤだって…んん~~!(れ
お楽しみ中だが、だだモレだぞ。ふたりとも(み
はあ、はあ.. え? あら? ルルア遮音忘れてるわよ(れ
はっはッ… あ、これは失礼いたしました。ではその前にレンダの…ん(る
ああ~~~ん ずるいわルルア(れ
ではみなさま、おやすみなさい あ.レンダ、またそこ...ああ....(る
やっと静かになったが、これで寝ろというのだろか…(な