第20話-3 やっと探索開始だよー
▼登場人物
ナシ(な :異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。エリラの魔法でむちむち萌えもえ美少女キャラの体を得るが、所有権はほぼエリラ。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。
エリラ(え :魔導師
17才らしい。竜に食われて中で目玉として再生していた。ナシとともに1つの体を作る。ホントの姿は謎。ナシのデザインしたグラマラスボディにピンクのロングヘアはまんざらでもなさそう。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる勝ち気、前向きでキュートな元気娘。異能は創造。
ハチ(は :妖精族
竜の中で再生していた生存者1号ふわっとしたなごみのオーラを持ち、明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛がステキ。なにより素直でまっすぐ。武道にたけ、異能は力持ち。
ミノ(み :鬼娘
第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいい。おっぱいが自慢。偏屈気味で寡黙気味で、わりと毒舌。かなりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。
レンダ(れ :獣人
第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。いろいろ自分の体を改造しているというが、どっかポンコツ。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢の、愛嬌がある大人の女性。身体能力は高く、通常は2刀流。不死だって(笑)
ルルア(る :ゴーレム 人工生命体..らしい
落ち着いた口調、常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られた使命に忠実な癒しのセクサロイド。治癒とか転移とか結構使える能力を持つが、動力を得るのにえー…まあぎりぎり15禁という歩く18禁美少女。
探索開始
急ぐ必要もないので、とりあえずはレンダが先にたち、ミノがそれに並ぶ感じになって歩き出す。
エリラにちょっとしたバスケットふうの手提げを作って貰い、残りのメンバーはそれで移動。ちょっとしたピクニック気分と思ったが、すぐにハチが中から飛びだしてレンダの肩に乗り、エリラは頭の上に陣取った。ルルアは当然、レンダかミノの胸もとに入りたがったが却下され、しぶしぶミノの頭の上に鎮座している。
「エリラ…というか、ナシくんを乗せているせいね。サードアイの精度がケタ違いだわ。ワナの種類の違いもわかる。驚いたわ。すぐそこ。四方に目印を作りましょう」(れ
いや、なんもないなら、スルーでいんじゃね? 遺跡があったら、その時で。それより、確認済みのエリアには旗でも立てるといーんじゃないか(な
「あ、そうね///」(れ
とーとー遺跡かあ(笑)(え
まあ、お宝には違いないし(み
えりら、てきとーな旗みたいなの頼む(な
おっけー(え
蛇行しながら、ゆっくり、しかし確実に前に進んでいく。何もなかったところが5~6か所くらいになる。いずれも、畳3畳くらいの広さだろうか。草原全体が草に覆われているが、ワナがない部分は草の丈も低く、気持ちまばらだ。生育状態が違うと言うより、いったん更地状になったところにまた育ちはじめている…そんな印象だ。
広いドームの半分を過ぎ、後半にさしかかったあたりのことだった。
「あったわ! 赤い地面」(れ
その部分…やはり3畳くらいで、草は生えていない。ぱっと見、生存者の体の一部らしいものは見えない。ということは地面の下、ということだろうか?
とにかく、赤黒い竜の肉肌面が地面にあるというのは初めてのケースだ。これまでないつもりだった地面や床同様、ほんとに何もない可能性もある。
レンダ、四方を指示してくれ(な
こびと達というか、フィギュアたちがレンダから飛び降りると、ミノがミニマムを解除する。
ルルアはすっかりミノになついたのか、ツノにしがみついてなかなか降りようとしないので、ミノは頭に乗せたままミニマムを解除した。頭から落ちればしめしめというところだろうが、ルルアは上手にミノの首もとにしがみついて後ろに降り立った。ミノより頭1つ大きいレンダはそのままミノに抱きついている。思えば最初、命からがら逃げている最中に耳元にフーをやりやがったとんでもないヤツだが、こうしてみていると仲のよい姉妹のようだ。
レンダの指示の元、赤い地面の吟味をする前に安全地帯を確定する。草が生えている部分も含めると、およそ4畳半くらいの円形だ。5人には少し狭い。少しゆとりを持って簡単なクイを7~8本立ててロープを張る。この程度のサイズのものなら苦もなく出せるエリラの力はありがたい。
「ねー、これ、背中じゃない?」(は
中腰になって地面を見ていたハチが指さしていった。
「そう..ね。色も同化しているし、地面の起伏で気づかなかったわ!」(れ
トラップに集中するとかえってそうなるか(な
だろうな(み
「この背中のライン…まさかまた、女?」(え
「きゃしゃな男子の可能性もある」(み
「いえ、この微妙なラインに気品を感じます。間違いなく女性…だと思います」(る
なんとなく、水に背中を出して浮いているようなイメージがわく。それとも、両脚を抱えて眠るポーズか。見えるか? このイメージ(な
「見てるよー」(え
「こういう時は、イメージが見えるのは便利よね」(れ
「こういう時は」(み
「…なるほど、これが本来の…かわかりませんが、有効な使い方ですね。うふ♡」(る
「そーだね、こーゆー格好だよね」(は
と、ハチはそこにしゃがんでやってみせる。
「じゃまー、いつも通りに。なしくーん よろしくー!」(え
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発掘
例によって背中の周りから慎重に竜肉を取り除くように掘っていく。ちょっとした大石かツボを掘り出していくような感覚だ。
そばに片ヒザをついて、レンダが赤黒い地面の固さを確かめる。
「なるほど…これが掘れるってゆーのが、ナシくんのもう一つの異能..」(れ
惚れる(み
惚れてません(れ
掘れてるじゃん(え
ほ…やめておきます(る
「あたしは、とりあえず周辺に異常や変化が起こらないかに集中するわね」(れ
ハチとミノはスコップとシャベルを手にニコニコしている。怪訝そうにしてるルルアに説明しているようだ。
右肩から右腕にそって掘り進め、右脇から腰、大腿から下に向かってたどっていく。予想通り、ヒザを抱えて丸くなっている感じだ。
エリラ、死の魔法(な
うん…死のオーラね(え
続いて、左肩から左半身。結構竜肉が邪魔だ。ヒザくらいまでが見えたとき、揺れが来る。
「ああ、揺れというのはコレのこと…。痛いんですね」(る
「察しがいーね」(え
「掘り始めてからの時間の経過、一般的な神経伝達速度がわかれば、ここから脳への距離が算出できます。が……どうやら誰もその情報をお持ちでないようですね。では、この竜は大きいと言うことで」(る
一般的な神経伝達速度なんておぼえちゃいねーよ(な
ぽか(ルルアにいきなりぶたれる)
いてーな なんだよ(な
「このくらいの個体で、おおよそ0.1秒。掘り始めて揺れまでおよそ10分として、あ、ブツ場所を間違えました…が、仮に足の指先、170cmを0,1秒とすると…毎秒1700cm-...17m
60秒で17×60 それに×10…10200m 10キロです この位置を竜の中央付近と仮定すると、竜の全体像にもよりますが、尾は除外して最低でも全長20キロ」(る
東京から埼玉、千葉、多摩に届くサイズ …バカじゃね?(な
「もし、ナシよりも鈍くて、毎秒170cmとしても、半分の10キロ ということになります」(る
「そっかー、ナシくんぶったらわかったんだ!」(え
おまえでも誰でも……ま、おれでいーよ(な
ふふ 優しいのね(れ
だからナシくんスキなんだー(は
みとめる。いいヤツ(み
なるほど。あれだけ鬼畜な想像をする外道でも、皆さんが許しているわけが少しわかりました。ウフ♡(る
「うーーーん、結論として仮定がいっぱいでやっぱりよくわかんないやー…って感じだけど、ありがとルルア! この事については、またあとでゆっくり検討しよー。とりあえず、今はこのコ掘り出すのが先。いいよねー?」(え
レンダ、異常は?(な
今のところ何もないわ(れ。
「じゃあ、ハチー、ミノー、よろしくー!」(え
「はーい♡」(は
「うん」(み
「あ、ちょっと待ったー!」(え
「なーに?」(は
「さて、ここにお背中があります。キレイなお背中を見て、みんなはどう思う~?」(え
おいー、またやるのか?(な
そおねー これはやっぱりもう、儀式みたいなものよね(れ
「なんのことです?」(る
「この、しなやかな背面のライン、ルルアは何も感じない?」(え
「あ..先ほどもいいましたが、なんか気品を感じます」(る
「触りたくならない?」(え
「え? い、いいんでしょうか?」(る
「だってー、これから掘り出すんだもん」(え
「あ…実はこの背骨のラインと肩甲骨のわずかなこのラインの美しさ…実は触れたくてしかたがなかったんです。…ああ、なんてきれい…」(る
「そーなんだよね-。あたしはこの背中の面のすべすべした感じがさー」(は
愛おしそうになでなで
「うん 確かにこの曲面は…きれい。ルルアの言う通り、この背骨のラインは、すてき」(み
つーーーっと背骨にそって指を滑らす。
「ねえ、すわっても大丈夫よね」(れ
「ええ~? レンダ、まじー?」(え
「だって、ルルアもミノもハチも、絶対許してくれないじゃない。あたし、一度背中に座って見たかったんだ…。ナイショよ」(れ
言ってくれれば…(み
乗せてくれるの?(れ
やだ(み
うーん あたしもなんか(は
れんだ、それはもう、陵辱に相当するプレイです。わたしにすわりたいという方、乗せて歩いたこともありますが、あれは、かなり屈辱です。そのかわり、逆の趣味の方の場合…結構病みつきになります。交代で..なら、今度おつきあいしても構いません。うふ(る
そっと、レンダがお尻をのせて、Mじ開脚気味にすわってみせ、ヒザを閉じた。
「なんか、床にすわってるのとあまり変わらないわ」(れ
「それはそうです。それは、相手がよつんばいになっているから意味があります」(る
「そっか…。じゃあやっぱり罰ゲームね それならどう?」(れ
「レンダが望むなら…お相手します。……今思い出したのですが、みなさん、私が掘り起こされる前にも同じように…」(る
ぎく(れ
ルルアがめずらしくじと目になっている。
レンダが慌てて立ち上がり、少し後ろに下がる。
「わたしの太ももにほおずりしたのは…」(る
「あたし..。あんまりきれいで、あんまりステキだったもので、つい」(は
ハチが手を上げた。珍しくちょっとうつむき加減、上目遣いだ
「ハチでしたか.. こんど、やらせて貰います」(る
「ええ~ は、は~い」(は
「ヒザとふくらはぎをなで回されたような記憶もあります(る
「あたしだ こんなに可愛いひざとふくらはぎ…はじめてで…」(み
「ミノ……覚悟していて下さい」(る
わかった(み
「足の甲をゆびでつーっと…」(る
「それはあたしー! だってすごくきれいだったんだもん」(え
「…わかりました。レンダは、何もしなかったのですね?」(る
「え、ええ」(れ
「レンダはねー、もがもが」(え
後ろからエリラの口をふさいで抱えるように下がるレンダ
こーゆー感じだったんだよー(え
投げ出されたルルアの足をまたいで、しゃがみ込んで股間をのぞきこんでるイメージを送る
これは、単純に写真に撮られると一番恥ずかしいかもしれない(な
変態そのもの(笑)(み
「そうですか。私のここに、そんなに興味が」(る
「い、いえ、深い意味はないのよ。あんまりキレイな脚だから、その、パンツはどんなのかしらって…」(れ
じーーーーー(る
「あ、その…ごめんなさい」(れ
よーするに、ルルアの脚線が美しすぎたってことだ(な
「…よくわかりました。そうですね。そういうことならしかたありません。が」(る
びく(れ
「レンダの行為は、羞恥プレイに相当します。よって、わたしも…。覚悟はいいですね?」(る
「ふう そうね。悪いのは私。いくらでもおやりなさい」(れ
ひらきなおった~! (全員
だいたい、そもそもレンダは見せたがりだ。驚くほどのことじゃない(な
あ、そか(え
そーいえばそーだったねー(は
あの緊張感は何だったんだ(み
「当然、ご自慢の竜のパンツは脱いで頂きますからそのつもりで」(る
ぎく(れ
「わ、わかったわ」(れ
いまの、一瞬たじろいだ顔、もういっぺんみたい(み
まあ、別に知らない中じゃないし。ルルアだし。どーってことないはずよ(れ
うふ それはどうでしょう?(る
どういう意味よ(れ
その時になったらわかります うふふ(る
わー、うふふがでたー うふふがでちゃったよ-!(え
でちゃいましたねー(は
あれがでると、ルルアはひと味違う。強敵(み
レンダ、こういうのをなんてゆーか知ってるか?(な
なによ(れ
首を洗って待つという..(な
うるさいわね(れ
「レンダ。洗うのは首ではなく…わかりますね? うふふ」(る
わかってるわよー! いわなくていいわよ。(あーくやしい!)(れ
ねえエリラ、見に行きたくならない?(な
ナシくん。そういう口調の思念を送ってもムダだからね(え
見たい。リアルヘビ対カエル(み
あたしは…半々かな~見たいよーな、見たくないような…(汗)(は
ふふふ ご希望の方はご招待いたしますので、お楽しみに。ウフ♡(る
ちょっとー! きーてないわよーー!(れ
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● 発掘
そこからは、ハチとミノが馬力にものを言わせて一気に掘り進む。はい。発掘の途中でした。
左右に、人が楽に入れるくらいの穴が掘れると、あらためて死のオーラをかけて、仕上げの発掘にかかった。
一方レンダは警戒がてら、未探索の先の方のエリアを見て回っていたが、新たな発見はなかったようだ。
ミノが掘り出した肉塊が、ぽーんと跳んで近くのトラップに当たったらしく、巨石が落ちてきたのには肝を冷やしたが、ひょいっと飛び上がってそれを遠くに蹴り飛ばすハチは、もはやマンガだ。おもしろかったらしく、二人ともあちこちに肉塊を投げるのであちこちに巨石が落ち、レンダに怒られた。一応探索後の方角を選んで投げていたようだが、たまたまレンダの近くに落下するものがあり、予想外の抜刀の機会でムカついたらしい。ま、当然か
頭部や前面の腕や脚まわり、お尻の下などの竜肉をていねいに取り除く。穴の反対側に入って、ミノが手際よく手伝ってくれる。進行に対する勘がいい。実に優秀だ。
エリラがシーツを用意し、ミノが下から抱え上げるのをハチが受け取って、少し離れたところに寝かせる。…この、ミノと二人で抱え上げ、じゃなくてミノ1人ですむところが、ありがたいんだか情けないんだか…ってところだ。
1人でやってるつもりになってるからだよ~ あたしと息合わせれば楽勝じゃん(え
あ…(な
非力な意識が染みついてるのね(れ
しかたない(み
根はやはりへたれなのですね(る
ぶ、ぶきよーなんだよナシくんは! きっと.. (は
「今までの感じからすると、発掘してすぐ敵が襲ってくることはないけど…ちゃっちゃと移動しちゃった方がいいね」(え
「ミニマム」(み
レンダ、生存者、エリラを小さくして、エリラはルルアにつけた胸ポケットに入る。
出口は、だいたいここから50~60mというところだ。ハチは100m1秒前後、ミノが2秒少々、レンダが3~4秒、エリラ+ナシで5秒。仮に天井が落ちてきても、ハチとミノはたぶん余裕だろう…
掘り出した穴の修復は始まっている。完全に修復される前に、移動用のバスケットに、シーツにくるんだ生存者を入れ、レンダが乗り込む。
ふと見ると、赤黒かった地面が周りの青黒い色に変わってきている。いくつか見かけた何もないハズレのスペース。そこにも一度は生存者…再生者が現れ、吸収されて消えた跡なのかもしれない。
「じゃあ、行き先は、さっきハチと行った中広場。いいわね?」(れ
「了解」(み
「じゃあ、そこで!」(え
ふっとルルア達一行が消えると、だっとミノとハチが出口に向かってダッシュした。
ぐあああん と天井がおちてきて大音響を上げる
その時には、ミノとハチはもう通路の中に駆け込んだあとだった
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▼洞窟
「おつかえー」(え
とエリラがルルアの胸ポッケから顔を出して手を振る
「なんかすっごい音が聞こえたけどー …天井落ちた?」(え
「あ、ただいまー 落ちたよー!」(は
「フラグ通り ミニマム解除」(み
レンダ、生存者、エリラが元のサイズに戻る。えりらはポケットの中にいたままだったので、まあ、よーするにルルアの片方の胸もとが、えー、破れてしまったのは致し方ない。白い肌が…
「修復!」(え
「あ、えりら、ありがとう…。そんなに慌てなくてもいいのですが…」(る
「いやー、さっさとやんないと、アレだけのことでどれだけ詳細なレポートをされることやら想像がつかないからねー」(え
想像つくわよ…(れ
想像以上。ぜったい。たぶん。あきれる(み
すごいよねー(は
聞きたかったです…(る