第18話-4 襲撃だねーって コレやばくね?
登場人物
ナシ(な :異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。エリラの魔法でむちむち萌えもえ美少女キャラの体を得るが、所有権はほぼエリラ。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。
エリラ(え :魔導師
17才らしい。蒼い瞳。竜に食われて中で目玉として再生していた。ナシとともに1つの体を作る。ホントの姿は謎。
ナシのデザインしたグラマラスボディにピンクのロングヘアはまんざらでもなさそう。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる勝ち気、前向きでキュートな元気娘。異能は創造。魔法のお洋服やさん
ハチ(は :妖精族
竜の中で再生していた生存者1号ふわっとしたなごみのオーラを持ち、明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛がステキ。わりと天然で、なにより素直でまっすぐ。武道にたけ、異能は力持ち。見るものを幸せな気分にする「最高の笑顔」
ミノ(み :鬼娘
第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいい。おっぱいが自慢。偏屈気味で寡黙気味で、口を開くとわりと毒舌。かなりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。
レンダ(れ :獣人
第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。いろいろ自分の体を改造しているというが、どっかポンコツ。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢の、愛嬌がある大人の女性。身体能力は高く、通常は2刀流。不死だって(笑)
ルルア(る :ゴーレム 人工生命体..らしい
落ち着いた口調、常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られた使命に忠実な癒しのセクサロイド。ここ、女の子ばっかりなんだけど? 使える能力を持つが、動力を得るのにえー…まあぎりぎり15禁という歩く18禁美少女。
「ヒト族系異常種 エリラ、ナシ、認識しました。よろしくお願いします。うふ」(る
「よろしくー! でも異常種はひどくない?」(え
異常だ(み
ちょっと普通じゃないよね♡(は
変よ(れ
「皆さんこう仰っていますが うふ」(る
「ま、そか。そだね、ま、いいか。みんなどっかへんだし」(え
「ありがとうございます。えっと、こちらの変な皆さんは…ほんとにかわった構成ですね。非常識、ありえません…異種族混成傭兵部隊でも、今まで見たことがありません」(る
異酒属懇請洋平舞台...(は
ハチ、わざとやってるね(え
「妖精族…羽なし…愛は強い。精神的にも肉体的にも強い愛の一族」(る
「へー、そうなんだー。私ラギン-パイリンレンド36世の子、ハルミント・フェイン・ハチ。ハチです。よろしくね」(は
「よろしくお願いします。ハチ。王家…ですね。古い記録で、見たことがありますウフ」(る
「そーなんだー」(は
「あたしはミノタウローズ12689972の665 ミノ」
「鬼族 …愛は激しい。激しい愛の一族」(る
「間違ってはいない」(み
「私が知っている鬼族は32548の66でした」(る
「そお しらない」(み
「私は…」(れ
「獣人族。もっとも濃厚で激しい愛。狼系ですね。ウフ」(る
「ええ。カレンダ・ゼリー。学者よ。ゼリーって呼んで」(れ
「…みなさま、レンダと呼んでいますね。混乱すると思いますが、よろしいですか?ウフ」(る
「もお。..レンダでいいわ」(れ
「よろしくお願いします。レンダ ウフ」(る
「あーたまにはあたしもフルネーム! エリランエステナーゼ・エリダリシウム・シンチタノール・シュロラーダだよ」(え
「えー? エリラってそんな長い名前だったんだー」(は
「驚き」(み
「知らなかったわ」(れ
「だって、めんどーだからねー」え
言うたびにどっか違うから。あんまり本気にしなくていーぞ(な
あ、ばらすなー(え
「このヒト族は…この2人は…解析不能 まっすぐで、ゆがんだ愛 理解不能。でも、あたたかい。よろしく エリラ、ナシ。ウフ」
「ルルア、いろいろ聞きたいことがあるんだけど、あなた、『愛』の概念はどうとらえてるの?」(れ
「うわー 愛の概念」(え
「単純に、愛って何? ね」(み
「広義にはあきらめないこと、慈しむこと、与えること。しかしここでは特にセックスの傾向を意味しています。ウフ」
ぶほ(え
「やっぱりね…」(れ
愛は強い…せっくすは…(は (真っ赤
激しい…あってる(み
「どおりで、あたしが名乗る前に、性質の『濃厚で激しい…』に反応したわけね。あなた、セックス用に作られたゴーレムでしょ」(れ
「え~~~~」(全員
「ご明察です。レンダ。私は、王国騎士ゴーレム 敵も味方も癒やすのが役目」(る
「敵も?」(れ
「はい 闘って討ち滅ぼすよりも、愛し、受け入れ、共にあってこそ真の平和。その高邁な理想の元に作られました。身も心も、癒やします。ウフ」(る
なんかすごいのひろっちゃったよー(え
助けたんだってば…(は
スゴイの落ちてた(み
マジ、セクサロイドか(な
「異質の思念を検知。解析。ほぼ同意。私の製造コンセプトは王国の守護、皆の平和、安らぎです。ウフ」(る
「じゃあさー、アルルミルルとりうしみたつたつね ってなんのこと?」(え
「正式名称です」(る
「アルルミルルまでは、なんとなくわかる気がするんだけど、とりうしみ…って、なあに?」(は
…とりうしみたつたつね…酉丑巳辰辰子…十二支で…時刻表記から数字にすると684559..(な
はあ~?(え
正解です(る
そ なにどしだ?(な
馬です(る
あそ(な
ねーねーそれなーに? 何のこと~?(え
秘密の会話…いやらしい(み
えーそうなの? ナシくん、ねーねー教えてよー(は
あった、これだー オタク文明別館!(え
どれどれー へー、えりらすごーい!(は
おお、動物の絵と時間、方位…なるほど えっと..干支?(え
にぎやかなのですね(る
…はい(な
干支があんのかよ… マジ午年か?(な
ないしょです。ウフ(る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ゴーレムかー。魔道学でも常識的な存在だし、あたしだって簡単な泥人形なら作れるけど。でも…」(え
「こんなの見たことない」(み
「あたしも…このひと、ほんとに人間じゃないの?」(は
「あなた、ルルア、組成は?」(れ
「…レンダ、あとで抱いてくれますか?」(る
「いいわよ」(れ
えーーー、いいのー?(え
ほんとに~ (きゃーきゃー(は
興味ある…(み
だって、さっきの肌。あたし、こんな肌初めてで。正直いって、ずーーっとこんな蝕感になりたいって思ってたんだけど、どうしてもできなくって…。だからじゃあせめてって思うじゃない(れ
いやいやいや(え
わかる! わかるよレンダ(は
同意。次は私(み
「みなさん、ありがとうございます うふ。私の素材は…レンダはもう、薄々気づいていますね。肌化石…という鉱物です。うふ」(る
「はだかいし~~? なんだそのミもフタもないセンスのないネーミングわー!」(え
「しかたないわよ」(れ
「人間の気を浴びると人肌のように柔らかさと熱を持つ不思議な石。そのかわり、時間がたつと普通の石と同じになる。そうなると劣化は早い。ここにあるの、みんなあなたと同じコ達よね」(れ
「正解です。ここにあるのは、皆、元は近衛騎士だったもの達だと思われます。うふ」
「正直ウワサというか…あたしのいたところでは、幻か絵空事だと思われていたんだけど、ふう、世界って、広いのね…」(れ
あたしはきーたこともなかった!(え
▼来た
「話の途中だけど、…なんかへんだよー」(は
「ざわついてる やばいかも」(み
「! ごめん、気がつかなかったわ!」(れ
「……ゴーレム達が…異物認定したようですね。各個体に竜の気が満ちています 体内の異物排除…という衝動のみ。おそらく自動ホメオスタシス反応のひとつ …と推察されます。うふ」(る
「じゃー、ちゃちゃっとやっつけちゃおー」(え
「そうだね もっとお話聞きたいし」(は
「ん」(み
「しかたないわね」(れ
「あ、ルルアも闘えるんだよね?」(え
「いいえ。いわゆる……みなさん方のような戦闘力はありません」(る
「え~~」(え
「けっこーもうまわり囲まれてるよー」(は
ここは、逃げよう。ルルア、走れるか? って、抱いた方が早いかも(な
あたしが運ぶ!(は
いや、ハチは敵をかき回して、突破口を開いてもらった方がいい。ミノ、頼む。エリラは援護…だけど、逃げる方に集中しよう(な
了解(み(え(は
「来た方向は…数が多いわね あっちは」(れ
第三の目を開けて、反対側を見るレンダ
「あっちよ!」(れ
思念でレンダが誘導しながら、先頭をハチ、並んでレンダ、少し後ろにミノ、俺たちで走り出した。
ミノ、わりい判断ミスだ 俺たちが運ぶ。指弾で援護頼む(な
うん(み
四方の岩柱のかげから、異形のもの達が出てくる。石像というより、石造りのマネキンの群れだ。全体が風化しているようなものから、ほぼ完全に人間の形をしたもの、無論、四肢や胴体、頭部の欠損しているものまで…
うひゃー ゾンビだねーまるで…って、ゾンビってこんな感じだよねー(え
うわー本物ってきもちわるーい(は
いや、ちょっと違うが…すっげ近いかも(な
吹き飛ばす(み
ミノが指弾を放つ。一気に十数体に当たるが…いつものように粉砕しない。
カタイ…(み
あたしがいく!(は
ハチが青いオーラをまとった。
パンチの一撃が当たっても壊れない。
っかた! だだだだだだだだ!
ばっかーん! ようやく一体が粉砕される
なんなの? この硬さ(は
ゴーレムは重さは1/5から約2倍まで変化します。硬さは、およそ10倍以上です。うふ(る
ぎゃりーん かた! おも! ほんとに何よこれ!(れ
目の前に出てきたやつを切りつけるレンダ。自慢の剣をはねかえされて、かわりに蹴り飛ばす
ふと気がつくと、両腕にいわゆるお姫様抱っこしているルルアがものすごく軽い。
マジ軽くなるんだな。背中から、首に抱きつけるか?(な
いいですよ(る
するっと風に乗るように後ろにまわる
よし、レンダ、どっちだ(な
こっち あの岩の左(れ
ふっ(る
ひあああ~(え
どうしたの?(れ
耳を近くで見ると、どうしてもふーーってしたくなっちゃて。うふ(る
時と場合を考えろー!(え
乳房だけ重くすることも、できます うふ(る
背中にむにっというアレが来る
あ、心なしかスピードが上がった ってナシくんのバカー!(え
というありさまの一方で、状況は深刻だった。いつものように敵を砕くと言うよりも、避けるか吹き飛ばすようにして進む。少し離れたところから、落ちている腕や脚、頭部を拾って投げつけてくる奴らもいる。
うひゃ~~(え
足元や岩柱に当たって、どごーんとパーツが破裂する。スピードと重さだけなのに爆弾なみの破壊力だ。ハチのオーラも、当たるたびに黄色く光ってはね返している。
「エリラ! 上よ」(れ
レンダの叫びに上を見ると、狙って崩したのか、でかい岩が落ちてきている
「磁気バリア、オン」(る
一瞬、上の岩が停止した。その隙に駆け抜ける
「あそこ。入ったらすぐ入り口をふさぎましょう!」(れ
わかった まかせろ(み
りょーかーい(え
まるで、爆撃というか爆弾が降り注ぐような中を駆け抜ける さすがにしんどい。びゅん、ビュンと音を立てて、回転する腕や脚、頭どころか胴体まるごとが脇を飛んでいく。あたったら『いてー』じゃすまない。背を向けて逃げるってのが、こんなに怖いとは思わなかった。
あたしが盾になる まっすぐ走れ(み
ミノの声が響く
その後ろには私がいるから大丈夫だよ~(は
時速300キロが左右に蛇行しながら牽制と風圧で投擲物の軌道をそらしてくれているらしい。ミノは前を行く俺やレンダに向かうパーツを正確につぶてを当てて砕いたり、軌道を変えてくれている。頼もしさより、申し訳なくさえ思う
みんなありがとー!! もーちょっとだよー がんばろーーー!(え
エリラのちょー元気な思念が響く。正直、これにもいつも救われる思いだ
「ここよ!」(れ
目の前に口を開けた洞窟に俺たちは駆け込んだ。
ナシ、こっち!(み
洞窟へ入るなり、ミノに腕をつかまれた。そして、小石を入り口に向かって放り投げる
「ミニマム!」(み
幅は約3m、高さ4mくらいの入り口がふさがるくらいに、小石が巨大化する
「ミニマム ミニマム ミニマム ミニマム ミニマム ミニマム ミニマム」(み
石を次々放り投げながら、次々に巨大化していく
「すき間は私が埋めるね 液岩! 硬化 固定」(え
わずかなすき間に、エリラが岩を合成して埋めていく
ずしん、どかんと最初、岩にぶつかる音が続いていたが、やがてそれもしなくなる。
…落ち着いたようです。うふ みなさん、お疲れさまでした。それと、ありがとうございます。うふ(る
何か場違いにも思えるのんびりしたルルアの思念がみんなに届いた。