第18話-3 ルルア発掘
登場人物
ナシ(な :異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。エリラの魔法でむちむち美少女キャラの体を得るが、所有権はほぼエリラ。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。
エリラ(え :魔導師
17才らしい。蒼い瞳。竜に食われて中で目玉として再生していた。同じく再生したナシとともに、1つの体を作る。ホントの姿は謎。ナシのデザインしたグラマラスボディにピンクのロングヘアはまんざらでもなさそう。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる勝ち気、前向きでキュートな元気娘。
ハチ(は :妖精族
竜の中で再生していた生存者1号。ふわっとしたなごみのオーラを持ち、明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛がステキ。わりと天然で、なにより素直でまっすぐ。格闘技に長け、異能は力持ち。見るものを幸せな気分にする「最高の笑顔」の持ち主
ミノ(み :鬼娘
第2の生存者。キューとなメガネっコ美少女で、スタイルもいい。おっぱいが自慢。偏屈気味で寡黙気味、わりと毒舌。なりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。戦闘力はめっちゃ高い。
レンダ(れ :獣人
第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。見せたがり気質。
美人で、自称学者。いろいろ自分の体を改造している。どっかポンコツ。異能は不死(笑)
●生存者?
緑の柱の一部が赤黒く染まり、女の太ももというか、太ももから先の脚が石カベから出ていた。
きれいな脚線だ。太ももの張り具合といい、ヒザも美しい。ひざ下のふくらはぎパーツ、そしてほどよく細く締まった足首、さらに、足は甲も、指も美しい。下手なモデルよりも肉感的で、それでいてすごみがあるというか… うちの女のコ達はみんなそれぞれに見事な脚線の持ち主だが、それに新たな1ページが加わったという感じだ
相変わらず見事な描写だねー(え
ちゃんとあたし達に気を使ってるところが苦労人(み
そおねえ。認めるしかないわ(れ
「だってさー。ナシくん。で、次は~」(は
えっと…この脚線の具合からいくと、中に埋まってるのはおそらく…
日記帳を引っ張り出してイメージラフを描いていく
「ふむふむ… こーやって寄っかかってるうちに、股から上が岩の中に沈み込んじゃったって感じだねー」(え
「そういえば、ほんとにギリギリ見えないねー 脚のつけ根」(は
「あたしのスカートのスソといい勝負 なんか悔しい」(み
「それにしても、素材感が独特ね。カベの赤黒さと、このエリアの岩の深緑が融合しているような…」(れ
「彫刻っぽいよね」(え
三つ目の目が開く
「これ…生物なのかしら…。組成はなんかこの埋まっている岩に近い気がする」(れ
● 神々しい足
「でも…なんかほんとに、すごくきれいな脚線ね」(れ
「うん、こんな見事な…しかも色っぽいねー」(え
「なんか、うらやましくなっちゃう」(は
と、ついふらふらと太ももにすがりつくようにほおずりしたのは、意外にもハチだった
「あたしは、このヒザが可愛い。ふくらはぎも…」(み
ミノがそっと手を出す
「このコも…パンツはいてるかしら?」(れ
全く無意識にだろう。レンダが、そこに投げ出された被害者(笑)の足をまたぐと、しゃがんで股間をのぞき込む。はたからみてるとすごく異常だ。
レンダー、それはやめたほーがいーよー。ナシくんが…(え
は! あ、いえその、こ、これは…な、なんでもないのよ!(れ
変態(み
ち、違うわよ そんなんじゃないから、あたしは(れ
「あたしが注目するのはこの足の甲と指だね。これは、ここまで足首から先を美しくケアするのは生半可な努力じゃないと思う。持って生まれたものでも、これは見事だよ!」(え
それほどか(な
「だって、ハチもミノもレンダも、みんなすごく足がきれい。それを見慣れているのに、ひけをとらないどころか、むしろ凄みさえ感じる。この足だったら、いろんなサンダルやシューズを履かせてみたいな」(え
エリラにそこまで言わせるなんて(れ
でもー、わかる気がする。正直、くやしいくらい(は
このヒザの美しさもはんぱじゃない。きれいな上に、かわいい。これはすごい(み
やっぱり、女性陣にとっても魅力的なものは魅力的と言うことか...(な
うん(え
そうね。やっぱり、美しいものは美しいわ。そのとおりよ(れ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
● 発掘開始
「じゃー、とりあえず掘りだそうか。ナシくん、出番だよ-!」(え
「あら? 何でナシくん?」(れ
「あ、そうか。レンダー、その赤いとこ掘れる?」(え
「何言ってるの? こんなのどおって…」(れ
手をあてるがびくともしない。ツメを出してかいても、傷1つできない。
「ん! いた!」(れ
パンチを繰り出すが、それでもヒビも入らない
「何なのこれ?」(れ
「これが、竜の肉。歯が立たないって言うか、ま、そーゆー感じなワケ。ハチもミノもレンダも、みんなこの中にいて、エネルギーを少しずつ吸われていたんだ。吸い尽くされてたら、たぶん完全に同化して跡形もなかったと思う。とにかく、竜に食われたあと、こーゆー感じで再生して、そのまま竜の養分とゆーか..」(え
「お菓子になってたんだって」(は
「お菓子…ねえ。なるほど…」(れ
「ハチは手だけ出ててー、ミノは足だけ。レンダはお尻」(え
「……今思い出したんだけど…あの時、誰かあたしのお尻触らなかった? というか、触ったでしょ!」(れ
目をそらして苦笑しながら、ハチがミノとエリラを指さす
「やっぱり。なでまわしたのはどっち?」(れ
「あたし。レンダのお尻、すごく柔らかくて気持ちいい。魅力的」(み
「まあ♡ ん、んん! おだててもダメ! ツンツンしたのは?」(れ
エリラとミノがハチを指さす
「へへー つい なんか可愛くってー」(は
「はあ…しょうがないわねー」(れ
「ミノとナシくんなんて、しゃがんで鑑賞してたよー」(え
「それぐらい、レンダはいいお尻。誇っていい」(み
「~~~~~~~~」ぷるぷる(れ 真っ赤になっている
「なしくん…」(れ
はい おれ?(な
ぼか☆
いやー、すまんねー犠牲になって貰っっちゃって(え
ごめんねー ナシくん(は
あとで触らせてやる(み
それはダメ!(は(み
「で、このどうにもならない竜の肉…にナシくんがどういう関係があるの?」(れ
ま、見ていて(え
例によって貫手をあてがうと、いつものように軽々と竜の肉に突き刺さしていく。海岸の砂を掘るよりも楽なくらいで、突き刺しながら手首を回し、肉をえぐり取る。薄いピンク色の液体、竜の血が激しく噴き出した。
これがナシくんの異能。増幅だけじゃなくてね。…ただのオタク文明ライブラリーバカじゃあないってこと (え
こーゆー言い方にもいい加減慣れた(な
ちなみにあたしの異能が創造。ハチの場合は羽なしの呪い-腕力、ミノとレンダは護符…と、レンダは不死もあるか。ここにこうしているって言うのは、みんな何らかの特異性の持ち主ってわけー。話してなかったっけ?(え
好むと好まざるに関わらず、脚のつけ根まわりからお腹、腰まわりの肉をとっていく。やはり体の側面にそって行きながら、前面の肉をとっていく流れになる。思ったより傾斜していない。あんまり深く掘る必要はなさそうだ。
「すごいわね…」(れ
そろそろ揺れが来るねー(え
「ゆれって?」(れ
ずしん ぐらぐら
「なに? 地震?」(れ
竜が痛い。すぐおさまる。傷口も元に戻る。そしたら、本番(み
エリラ、死のオーラ(な
うん。わかってる♡(え
みるみる穴がふさがっていくが、圧着…してる?
なに? あんなのはじめて (え
「死のオーラって?」(れ
「ああ、この赤黒い肉は再生者の生気を吸ってるから、死のオーラをまとわせることで、認識できなくなるんだよ。最初それを知らなかったから、ハチなんて触手に追っかけられて大変だったんだよ ね~~」(え
「うん こわかったー!」(は
「まー、ハチはある程度引きちぎっちゃってたけど、魔法も効かないし、結構びびったよねー。とゆーわけでね、全員に死のオーラ永続的にかけてあるんだ」(え
要するに、死んだことにする。(な
「なるほど…生者にかける死のオーラ.. 生きてるけど死んでると同じ。よくあることねクス」(れ
「わーさすが学者! 深いお言葉」(え
「歩く屍」(み
「生きてるゾンビ」(は
「あなたたち、そんなに嬉しい?」(れ
「じゃあ、ハチは右側、ミノは左… レンダもやりたい?」(え
「それは?」(れ
「ドラゴンスレイヤーから作った特性園芸道具。これなら竜の肉もさっくさくだよ。ただし、血ーあびちゃうけど」(え
「…ドラゴンスレイヤーがあるんなら、内側からやっちゃったら? ミノのミニマムで剣を巨大化して」(れ
「大胆なことゆーねー 外までどのくらい距離があるかわかるの?」(え
「あ そうね」(れ
「とゆーわけで、目の前のことから一歩一歩だよ」(え
「レンダー、やってみる~? けっこーたのしーよー」(は
「そおね。見てるだけって何か悪いし。じゃあハチ、代わってくれる?」(れ
「いいよー じゃ、よろしくね♡」(は
死のオーラで肉が離れない。それはちょっと予想外だった。ぶっちゃけ、これは死体ということか? だとしたら、なぜ肉カベはこれを求めるんだろう。中に、エネルギーの供給体…原子炉でも入ってるんだろうか
おーおー、原子炉と来たかー よくわかんないアレだったけど、なんとなくわかるね(え
当たらずとも、遠からずだと思うわ。この子を助け出したら、すぐ逃げる準備か、迎撃の準備をした方がいいと思う…(れ
なにか思い当たることがあるのか? いずれにしてもいい判断かもしれない(な
前面側の肉をだいたい取り終えた頃には、左右にも大きくタテ長の穴ができていた。頭のうしろ、首、背面に手を差し込んで、少しずつ肉カベから引きはがしていく。前に傾いていく体を、シーツを用意したハチとミノが抱き留める。レンダが足を抱え、そのまま岩柱から離れたところへ運んだ。
揺れが来て、修復が始まった。全員戦闘態勢をとったが、しかし触手は現れなかった。
「お菓子じゃなかったのかな~?」(は
ハチが不思議そうに言った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なんなんだろう。このコ…」(え
カベの赤黒さと、このエリアの岩の深緑が融合しているような…(え
発見したときのレンダの描写だが、肉カベに埋まっていた部分は、ほとんど赤黒くなっている。今までも最初はそうで、引きはがすときには普通の肌の色に戻っていたんだが(な
「しかしまいったなー また女のコだよー。どーなってんのよー」(え
「男のコの方が良かったー?」(は
「やだ」(み
「そーいわれるとねえ、善し悪しかもなんだけど。さあ、ナシくん解説をどーぞ」(え
スリムなボディだ。顔は大きく見えるが、全体にスレンダーで8頭身くらいに見える。
前髪は、一昔前に流行って、その後すっかり定着した前髪を眉間で三角形に持ってくるアレだ。銀髪のセミロング、すごくしなやかな毛質だ。鼻筋は通り、口は小さめ、唇は可愛い感じ、目は閉じているが、このコもまつげは長い。おそらくは、たれ目。
胸は、このメンバーの中ではおとなしく見えるサイズだが、ブラウスでも着せればきれいなふくらみになるだろうという、中サイズ、まあ立派というにはなんかぷっくらとした美乳。胴体も細身で、やなぎ腰というのか。骨盤…お尻は大きいのに、しなやかなウエストラインで品のいいメリハリになっている。うちのチームは基本的にボンキュッッボンのダイナミックなボディラインがそろっている分、かえって新鮮だ
「おおーボンキュッボン」(み
「だいなみっくだってー へへ」(は
「もお…///」(れ
シーツの上からよく胴体の部分わかるねー(え
発掘の時に見ておいた。ここでシーツめくったら怒るだろーが(な
そりゃまあ///(え
「それにしても、本当に彫刻みたいな体ね。これで、人間みたいに体や腕が曲がるのが不思議…」(れ
「不思議。ほんとにそう」(み
「でも、きれいなひとだねー レンダさんともまた違うタイプの美人♪」(は
「あら」(れ
美人って言われて喜んでる(え
だからレンダは可愛い(み
うるさいわねー(れ
「ねえ、見て!」(え
ふと気づくと、顔や首、肩の毒々しいような赤と緑が混ざったような色が薄れ、白っぽくなってきている。
可愛い唇が動いた
「生命体の気を感知。外部からの侵食停止・起動可能。動作可能。起動します」(謎の脚美人)
しゃべった
白い肌が、血が通ってきたように生気を帯びてくる。 ゆっくりとまつげの長い目が開く。銀色の大きな瞳がうるっと光を泳がせる。上体を起こすと、右手を出した。甲の部分が裂け、いくつかの指がない。掘り出したときには気がつかなかった。血が出ていない。
「損傷か所 右腕上腕及び下腕、右手の甲。指欠損 修復」(謎の脚美人)
近くに落ちていた緑色の岩の破片に手を伸ばし、とりあげると、岩は色を失い手に吸収されるように姿を消した。そして、裂けた傷口が見る見るふさがり、指が戻る。さすがに全員言葉もなく、そのマンガかアニメのようなシーンに見入っていた。
うわー おたくライブラリのナマライブ!(え
すごいねー こんなのはじめて見た(は
鬼族の再生ともぜんぜん違う。(み
これは…再生じゃない。修復…!(れ
いつの間にか、肌は薄いピンク色になり、半身を起こしているその姿から、異様なほどのなまめかしいムードを発していた。肌のきめ細やかさ、というか、きめの細かい肌というのはこういうのを言うのだろうか。見るからに柔らかそうな肌感は、もはや驚異に思える。また、なにげなく座っているだけなのに、首筋も、肩も、腕も、胸も、背中も、脚も、目が引きつけられるというのか、同時に包み込んでくるような優しい、穏やかな気配が俺たちを包んでいた。文字通り、全員魅入られていいるような、固唾をのんで見守ってしまっている。
「はじめまして。私は王国近衛キキしゴーレム アルルミルルとりうしみたつたつね。ここは竜の体内ですね。あなたがたはどうしてこんなところにいるのですか? うふ」(謎の脚美人)
見た目より幼いような、少し下足らずの可愛い声が耳に心地よい。
このえききし? はじめて聞く役職だわ(れ
アルルミルルとりうしみたつたつね? それが名前ー?(は
ゴーレム? ゴーレムってあの、土人形?(え
さて、どっからつこもうか… ネタだらけじゃねーか(な
謎だらけでしょ~?(は
「噛みました。私は王国近衛騎士ゴーレム アルルミルルとりうしみたつたつね」(謎の脚美人)
「噛んだんだ あれ? さっき近衛入ってたっけー?」(え
「億石近衛は装飾語。役職と身分は表しません。ダテ名称です」(謎の脚美人)
「またなんか変わったー」(は
「ダテ名称って?」(れ
ダテめがねと同じ(み
そんな言葉はじめて聞いたわ(れ
珍しい通信を受信 みなさん、通信での会話に慣れているのですね(謎の脚美人)
念話までできるのかよ
「えっと、あたしは魔導師のエリラ! よろしくね、えっと..」(え
「王国近衛騎士ゴーレム アルルミルルとりうしみたつたつね」(謎の脚美人)
「じゃあ、たっちゃん」(え
「却下 可愛くありません」(謎の脚美人)
「じゃあアルル」(え
「却下 平凡です」(謎の脚美人)
「じゃーーーーーあーーーーールルア」(え
「わかりました。よろしく。魔導師のエリラ」(る
「エリラでいーよ ねえ、アルルミルルとりうしみたつたつね ってなんのこと?」(え
「っじいいいいい …へん エリラ、へん。別の個体…あなたは、雌雄同体…ちがう 体は女性形…うふ」(る
「俺はナシ。エリラと体を共有している。基本的に念話で話す。よろしく」(な
「ナシ…いるのにナシ、いないからナシ 異性 肉体は女性 女子の肉体に異性 ナシ、あり、ろくでなし、ごでなし呼んでナシ4でなし3でもナシナシ2でもナシなし1でもなしなしなしなし…機能停止 うふ」(る
「あれ? とまっちゃった?」(え
「昨日停止って、今日だよねー今日は」(は
「どっか強打したのか?ハチ」(み
「ナシー、これがフリーズってヤツー?」(え
だれも失神とか、気絶したって思わねーのかよ...(な
「ろくでなし…くっくっく」(れ
「れんだ~~」(え
「えっと、こういときはとりあえず脈を診るんだよねー」(は
「へー、ハチ脈が診れるんだー」(え
「あ、えへへ、緊急用の基礎知識とか応急処置とかは一通り」(は
「さすが応急育ち」(み
王宮だ 今日はミノ絶好調だな(な
たまには(み
「うーん…あれ? わー、なんかすごく柔らかな腕ー ふにふにで気持ちいい」(は
「えー? どれどれ? ほんとだー ふわふわ~」(え
「どれどれ ほお」(み
「見せて見せて はあ~! しかも吸いついてくるわ これ、もち肌ってヤツよ」(れ
「なんか、抱きしめたくなって来ちゃった」(は
「はち、ずるい。あたしが先」(み
「上質・高品質・高密度の複数の気を感知、リペア必要量と密度を大幅に超過。余裕。追加設定書き込み可能。完了。異質・非常識データへの耐性、及び許容量を無限大に設定。再起動」(る
「なんだって?」(え
「失礼しました。抱擁でしたら歓迎します。順番に抱いて下さい。でも、複数一緒でも対応できます。うふ」(る
「あ、起きた」(み
「ごきげんよー 具合はどーですか?」(は
「快適です。皆さんのおかげです。ご心配をおかけしました。もう大丈夫です。うふ」(る
うふ、なんだな(な
うふ、だねー(え
「うふ♡」(は
「うふ」(み
「あら、ミノ、かわいいじゃない。うふ♪」(れ
「みなさんお上手ですね うふ」(る