第17話：7日目-2 文化って違うねー
登場人物
ナシ（な ：異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。エリラの魔法でむちむち萌えもえ美少女キャラの体を得るが、所有権はほぼエリラ。
竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとＨな絵師もどき。
エリラ（え ：魔導師
17才らしい。蒼い瞳。竜に食われて中で目玉として再生していた。同じく目玉として再生したナシとともに、1つの体を作る。ホントの姿は謎。ナシのデザインしたグラマラスボディにピンクのロングヘアはまんざらでもなさそう。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる勝ち気、前向きでキュートな元気娘。
ハチ（は ：妖精族
竜の中で再生していた生存者1号。ふわっとしたなごみのオーラを持ち、明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛がステキ。わりと天然で、なにより素直でまっすぐ。武道、格闘技に長け、異能は力持ち。パワーはゴジラ、スピードは新幹線なみっぽい。見るものを幸せな気分にする「最高の笑顔」の持ち主
ミノ（み ：鬼娘
第2の生存者。キューとなメガネっコ美少女で、スタイルもいい。おっぱいが自慢。偏屈気味で寡黙気味、わりと毒舌。なりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。戦闘力はめっちゃ高い。
レンダ（れ ：獣人
第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。見せたがり気質（笑）
美人で、自称学者。いろいろ自分の体を改造している。どっかポンコツ。異能は不死（笑）
▼お昼寝から起きて
うーん…（な
「どーしたの？」（え
いや、ここじゃー、昼も夜もないから、寝たら夜が明けたことにして、日付カウントしてたじゃん。お昼寝…で、夜が明けたことにするか？（な
「べつにいーじゃん だいたい、どのくらい寝たかなんてわかんないしさー。ミノもハチもまだ寝てるし」（え
「不思議なところよね」（れ
「あ、レンダも起きた？」（え
「ええ あら、日記つけてるんだ」（れ
「日記ってゆーか、ナシがね」（え
「見せてもらっていい？ …ふーん マップも描いてるのね …こんな感じなの…」（れ
おーよその目安に（な
「指輪していーよ」（え
「あ、そうね」（れ
厳密ってわけにはいかねーけど、目安にはなると思って いまんところだけど、上り坂になってる。
今はここで…。ただ言えんのは、生き物の腹ン中とは思えないってところかな。少なくとも…（な
既知の生物の基本概念の枠で考えるわけにはいかないってことね「（れ
ほー さすが学者！ むずかしー言葉使うねー」（え
ごめんなさい」（れ
まー、マジでこっからでられるのかもわからないんだけどねー（え
「おはよー みんな早いねー」（は
「ハチ起きたんだー」（え
「なんか爆乳しちゃったー」（は
「はい～～？ いや、そりゃ、でもそれはむしろミノ…」（え
「あたしは巨乳レベル 爆じゃない」（み
「み…みんな何の話しているの？」（れ
「あのね、ナシくんのライブラリーがね、異世界の文化の宝庫なんだよー それでね、みんなでちょくちょく見に行っててー」（え
「その中に、バストサイズの記述があった。目立たない、ふつう、ちょっとめだつ、かなりめだつ、すごい、ものすごい…とか、それを、板、山、大山とか、微乳、貧乳、巨乳、爆乳など、その分類と表記は驚愕に値する。レンダは、美乳、CかDカップたれなしという、かなり特異な部類になる。たぶん。ハチは、爆睡と言おうとしただけ」（み
「あははは だってー、ナシくんのらいぶらりーって知らないことばっかりなんだもーん」（は
「魔法のない世界なのに、魔法のことすごくよく知ってるし、いろんな解釈がもう無数にあるんだー。魔法の構築の参考になるし。レンダも今度一緒に見ない？」（え
「ええ～ いいの？ でも…そんなに膨大な情報…どっから手をつければいいのか」（れ
「大丈夫大丈夫！ こないだインデックス作ったから。だいたい、魔法、戦闘、オシャレ・ファッション、その他 みたいな感じかな」（え。
「エリラのニーズか」（み
「あ、パスワード教えるね…って、ナシくんが聞いてるからダメ。こんどね」（え
おめーら、ひとの意識の中で何やってんだおい（な
「だいじょーぶ！ 無意識の方だから」（え
かえって、やばくね？（な
「錯乱、記憶障害、情緒不安定、発狂…の可能性があるわ」（れ
れ、れんださん、冷静に分析せんといてくれんと（な
「あれ？ また聞いたことない言語だ。方言だっけ？」（え
「だいじょうぶだよー ナシくんだもん ねー♡？」（は
「ナシだからな 心配してない」（み
「だってさー♡ みんな信頼してるし。とゆーわけでレンダー、こんどねー♡」（え
「え、…ええ」（れ
ほ、ほんとに大丈夫なのかしら… いいのかしら… 異文化のファッション…美容に関する情報もあるんなら…是非見たい…。いいえ、見ないわけには行かないわ！（れ
ほーほー。ナシくーん、レンダさん興味津々でーす♪ よろしくねー（え
「ちょ、なによ きこえたの今の！ 聞こえちゃうの？」（れ
そりゃそうだ（な
なーんでも筒抜けだよー だからあたしナシくんだーいスキって、告白もしちゃう あ（は
しってるよ（え
いまさら（み
「み、みんなすごいのね …だめ、考えちゃダメ…」（れ
ほー、れんだ、やっぱり面白いねー。がんばってるよー（え
がんばれー（み
がんばってー♡（は
がんばらんでいーぞー（な
ひどい！ 最後のナシくんでしょ！ どうしてそーゆーことゆーの？（れ
だって俺、一番被害者だしー 思考だだ漏れ出しー、えりら思考遮蔽教えてくれないしー（な
「思考遮蔽 そんなのあるんだ。えりら、教えなさい！」（れ
「え？ 教えなさい？ ほー」（え
「わわかったわよ 教えて下さい！」（れ
「おっけー レンダ素直でいー人だねー」（え
あのー 俺にも何とぞ教えて下さい（な
こんどねー（え
教える気、ナシ（み
説明する気、ナシ だね～（汗）（は
いじわるする気、アリアリね （れ
でも、最初の印象…へたれ、それにものすごい埋蔵知識量…そういうことだったのね（れ
レンダが、そーゆー感覚が鋭いから、補助リングで話せてるんだよ。ハチもそう。まーみんな女のコだから、もともと勘は鋭いのかもしれないけどねー（え
じぇんだーふりーって、やっぱどっかずるいぜ（な
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「これ、レンダのポシェット。そのファッションだと、肩からかけるのよりベルトにつけるのがいーと思ってポーチタイプにしてみたよ」（え
「まあ！ ありがとう」（れ
「それに、普段使わない剣もしまっとくといーよ」（え
「ああ ほんとにこんな小さなのに入るのかしら……入ったわね」（れ
「でしょでしょ？ おもしろいでしょー。ハチなんて竜の胃から木、まるごと1本入れて来ちゃうんだもん」（え
「まるごと1本…す、すごいわね」（れ
「ミノはつぶて使いだから、石ころとかいっぱいいれてるみたいだし」（え
「すごく助かる。乱れ五月雨撃ち2時間以上分やっても大丈夫」（み
「それって…」（れ
「毎秒5発。両手で10発」（み
「えっと…そお、すごくたくさんなのね（れ
あれ？ 数が出てこない…（え
意外と数学ってか、計算苦手なんじゃね？（な
うるさいわね 好きじゃないだけよ！ 誰にだって得手不得手があるわよ（れ
おお、図星（み
なーんだー レンダも苦手なものあるんだー なんだか安心しちゃったー（は
変にカンペキに見えるもんな（な
うんうん、才色兼備ー、無敵の才女ー みたいなー（え
「変にって何？ 失礼じゃない？」（れ
「愛情表現」（み
「信頼♡」（は
「尊敬～！」（え
「うそおっしゃい！ クス」（え
で、毎秒5発。両手で10発、2時間だと何個ぐらい？（え
えー、俺計算するのヤだよ。めんどくさい（な
じゃ、まいっか。たくさんってことでー …でもさ、拾うの大変じゃなかった？（え
大変。ハチに手伝って貰った（み
楽しかったよー。拾っても拾ってもしまえちゃうんだもん（は
ほんとにすごいバッグなのね…（れ
まねー♡ にしし～＾＾（え
「それにしても、文化って随分違うのね」（れ
「そーだね。みんなの衣装も、基本的にナシくんの知識、イメージをベースに作らせて貰ってる。あたしが、黒ビキニベース+赤じゃん、ハチがピンク、ミノがオレンジ。レンダは、何色系にする？ とりあえず上着を白+薄く青系を基調にしてみたんだけど」（え
「黒一色もカッコ良いと思う」（み
「そうねー。ブラウンとグレーっていうのもあると思うんだけど、難易度高いのよね」（れ
「うわーしぶー！ 基本的におばさんカラーじゃん」（え
「なんですって？」（れ
「レンダさんってー、怒っても可愛いよね。なんか」（は
「うん。楽しい」（み
「あのねー あなたたち…」（れ
「まーまー、じゃ、カラーリングについては、なにか思いついたら教えてね。ちなみに、あたしほんとはショートパンツなんかも似合うと思うんだけどさ」（え
本人がパンツ見せたいって言うんだから無理だろ（な
「失礼ねー！ だったら最初から服なんて着ないわよ」（れ
「じゃあなんで着てるの？」（え
「チラっていうのがいいにきまってるじゃない。本来、見えないはずのもの、隠してるものが時々姿を現す。これってロマンよ」（れ
「じゃー、なんでパンツはくのー？ もっと本来見えないものが絶対見えないじゃない」（え
「そうね。そうだったわ。じゃあ..」（れ
「れ、レンダそれはダメー！」（は
「ノーパンでチラリ…究極の奥義かも」（み
「冗談よ＾＾」（れ
えっとー、さっきから息をひそめてどきどきしているのがいまーす（え
…冗談といいながら、半分本気だったひとがいまーす（な
どっちもわかってまーす！（は
当然（み
あなたたちって…（れ
「そういえばさっき、このリングをあたしが薬指にはめたら、婚約か？ってエリラ言ったわよね」（れ
「違うの？」（え
「あたし達の国では、親指以外片手全部にはめないと婚約にはならないわ」（れ
「えー！ そーなのー？」（え
「鬼族は中指」（み
「妖精族は小指です」（は
「へー そーなんだー ナシくんは？」（え
一応、左手の薬指ってのが一般的だ。結婚してる場合もそうだな（な
「そーなんだ。ナシくん、レンダと婚約結婚おめでとー！」（え
「おめでとーーー」（は
「おめでとう」（み
「ちょっと あなたたち」（れ
いつものことだ 気にするな。ここは、娯楽がないしな（な
そ、そーね（れ
ほー、さりげなくフォローにまわってるねー（は
でも、なんか嬉しそう（は
あたしもそんな感じがする。ナシくん、今度指輪プレゼントするから、おそろいにしよ（れ
なんかモテモテだな（み
モテモテだねー（え
文化の違いと言えば、挨拶のしかたとかも違うのか？ あっちじゃ、会釈や握手ってのがあるが（な
「さりげなくスルーしてきたね。でも、面白いネタだねー そういえばあんまり考えてなかった」（え
「そーだねー もう、目がさめたらこんにちわー、おともだちーって」（は
「…たしかに、最初から」（み
「ミノはウソだー！ 最初めっちゃくちゃひねくれてとぼけてひどいヤツだった！」（え
「気のせい」（み
「あはははは おもしろかったねー」（は
「あたしも…なんか普通に朝起きたらみんながいて、あら、お客さんって感じだった… エリラとナシくんは？」（れ
「ああ～ あれはもう、非常識のきわみというか。今度話すよ」（え
「その方がいいな。あれはひどい」（な
「そーかな？ ドラマティックだと思うけどー」（は
「挨拶かー。宮廷では…一応基本的な作法から入るけど…妖精族はわりと耳を合わせる感じかな？」（は
「へー？」（え
「こんな感じー」（は
すっとエリラに近づいて体をくっつけると、頬と耳を軽くすりつける」
あったかいね..（え
あったかくて…いい香りだ。む、胸が（な
またそれかキミは。ま、いいけど（え
「鬼は、こぶしや手でタッチって言うのが多いけど…」（み
と、近づいてきて、胸と胸をあわせる
「親しい間柄だと、こんな感じで胸と胸、乳首を触れあわせる。闘いや、セックスの前も同じだ」（み
ハチが顔を真っ赤にしている。ま、そーだな。
「みみみみのー そんなこと今まで一度も」（え
「あたりまえだ。外の世界が長い。普通は皆驚くからしない。それほどの相手もいなかったし」（み
「そ、そーなんだ」（え
「エリラは、ナシはいいやつ。これから毎朝しようか？」（み
「え？ ちょおおっっっっと...」（え
「冗談」（み
半分本気だったでしょ（え
わかる？（み
そりゃあ、もう長いこと一緒だし（え
じゃあ、ときどきね ナシも楽しみにしていろ（み
は、はい（な
う～～～....なんか…（え
ふふ（み
ちょっとミノー なによそのふふってー！（え
「あたしたちは…当然、同種族の間のことだけど」（れ
目伏せて、目線はそらしながらレンダが話し始めた
「やっぱり相手に近づいて…」（れ
と、デカ目のまつ毛バチバチがまっすぐ顔を近づけてくる
「おはよ」（れ
鼻先を鼻先にちょんっとくっつける。
ネコの挨拶って聞いたことがあるが…人間同士というか、女のコ相手のこれはまた…（な
あは、くすぐったいね..（え
「恋人同士なら…」（れ
いきなり唇をあわせてくる
「あーーー！ れんだずるーい！」（は
「ずるい。それは」（み
えりらの思考が爆発している。おれも…なんて柔らかな唇だ
すっと唇が離れる エリラはまだぼーっとしている ただの屍のようだ（笑）
「ふふ こんな感じかな？」（れ
くったくのない笑顔を見せるレンダ。
「ちょっとれんだー、ずるいよー そんなのあり？」（は
「ぬけがけにもほどがある」（み
「じゃあ、あなたたちもすれば？ 見ててあげるわ」（れ
「～～～～」（は（み
ふたりともかたまった。レンダは…こういうのがオトナの余裕というヤツか
「ぷはーーーーー！ れれれれれんだー！ いきなりなにすんのよー！ お、お、女のコ同士できき、き、き、キスなんてー！」（え
「あら、はじめて？ あたしは、これが楽しくて。相手が殿方でも、女のコでも、気が合えばいつだって」（れ
「し、色情狂だったんだー」（え
「失礼ね。相手は選ぶわよ。身をまかせるにたる相手のために、わたし、自分を磨き上げてるんだし。あなたたちは…合格って言ったら失礼だけど…ステキよ。エリラ、ナシ♡」（れ
エリラはもう言葉をなくして真っ赤になって手を振り回している。ま、そーなるわな
「ハチ、ミノ、あなたたちもあたし、とても好きよ。機会があったら…」（れ
「あ、あたしは遠慮するかもー」（は
「拒否 でも、闘いなら受けて立つ」（み
「あ、あたしも格闘の練習相手なら…」（は
そ、それはこっちがお断りよ（れ
なんだ、残念（み
あーあ 二刀流相手ってすごく興味あったのにー（は
…真剣がこわくないの？（れ
こわいよー。だから、どんなかんじかなーって（は
うん（み
なるほど…（れ
「って、念話でずっとしゃべってたらこっちで黙ってる意味ないじゃない！」（れ
「へへー」（は
「気にするな」（み
「気にするわよ！」（れ
「で、どーするのー？」（え
なにが？（な
「夜が明けたことにする～？（え
「…忘れてた …昼寝ってことにして、日付は変わんないことにしておこう… まだ7日目です」（な
「うーん…じゃーそーゆーことで……おやつにしたいひとー！」（え
「はーい♡」（は（み（れ
