第13話 ミノ
登場人物
ナシ(な :異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。エリラの魔法でむちむち萌えもえ美少女キャラの体を得るが、所有権はほぼエリラ。
竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。
普段は念話で語るが、表に出てくるときは金色の瞳になる。
エリラ(え :魔導師
17才らしい。蒼い瞳。竜に食われて中で目玉として再生していた。同じく目玉として再生したナシとともに、1つの体を作る。ホントの姿は謎。ナシのデザインしたグラマラスボディにピンクのロングヘアはまんざらでもなさそう。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる勝ち気、前向きでキュートな元気娘。
異能は創造。メンバーの衣装を自在に無からつくってしまう魔法のお洋服やさん(笑)
ハチ(は :妖精族
竜の中で再生していた生存者1号。ふわっとしたなごみのオーラを持ち、明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛がステキ。わりと天然で、なにより素直でまっすぐ。武道、格闘技に長け、異能は力持ち。パワーはゴジラ、スピードは新幹線なみっぽい。
最大の魅力は、見るものを幸せな気分にする「最高の笑顔」に尽きるんじゃないかなー。
ミノ(み :鬼娘
第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいい。おっぱいが自慢。古い言葉でいう「トランジスター・グラマー」
かなり偏屈気味で寡黙気味だけど、口が悪いねー
▼石で作ったおうちの前
足を投げ出して座っているミノの横にハチが寄り添うように横ずわりになり、俺たちは…というかエリラは目の前にあぐらをかいて座った。
「さてー、気分はどーかね?」(え
「何で助けた」(み
「じゃもっぺん死ぬ?」(え
「なんで助けた」(み
「じゃ死ぬ?」(え
「なんで助けた」(み
「よし、死ね!」(え
「エリラ~~!」(は
「じゃそーゆーことでー」(え
すっと立ち上がる
「…? 殺さないのか?」(み
「? 殺すわけないじゃん。せっかくあんな苦労して掘り出したのに」
ふり向いて、肩越しに答えるエリラ
「なぜ殺さない」(み
「死にたい?」(え
「なぜ殺さない」(み
「またそれ~ いーかげんにしなさい!」(は
「ハチ」(み
「ん?」(は
「おまえ、すごいな」(み
「そー?」(は
「人間じゃない」(み
「えー」(は
「ほめてる」(み
「あ、ありがとう」(は
「いろいろじじょーを聞きたいところなんだけど… 話してくれるかな?」(え
「…」(み
ミノのそばに近づくと屈んで、ずいっと顔を近づけるえりら
「教えてくれるよネ♡(にこ」(え
「…… 」(み
わずかにたらっと(汗)が見えた気がする(な
そこ、だまってろ(み
「ミニマム、すごいね!」(え
「な…」(み
「あたし、鬼も初めてだったけどさ、ミニマムの魔法を実際に見たの初めてなんだ!」(え
「そお」(み
「でっかくするミニマムなんて、今でも信じられないよー すごいね!」(え
「…あれは、特別」(み
「?」(え
「ほかに、やってるの見たことない あたしだけ」(み
「そっか …やっぱりね」(え
「やっぱり?」(み
「竜に食われて、おなかん中で再生、それが埋め込んだ守護石のせいらしいってとこは話したよね」(え
「だから?」(み
「まだはっきりしたことはわかんないんだけどね、ここにいるあたし達、みんななんらかの異能を持ってるみたいなんだよねー」(え
「だから?」(み
「案外、守護石のせいだけじゃないかもってこと!」(え
「納得しない。でも、今はいい」(み
にこにこして聞いてるハチ
「それより、わたしも聞きたい」(み)
「なに?」(え
「わたしのミニマムは、質量にも作用する。小さくすれば軽く、大きくすれば重くなる。でも、エリラは変わらなかった」(み
「そうなの?」(え
「小さくしても、60キロのまんま」(み
「だれが60キロだー! しつれーしちゃう!」(え
「わからない。これも異能か?」(み
「……うーん..ナシくん、わかる?」(え
…さー…(な
「だってさ ごめんね」(え
「だから異界もんキライ」(み
「異界もんにこだわるねーミノは。もしかして、どっかで異界から来た人に会ったことあるの?」(え
「ない」(み
「なんだ」(え
「キライに理由はない でも」(み
「?」(え
「なんか迷惑かけた..」(み
気にするな(な
わかった 気にしない(み
「メガネ…なおってる」(み
「ははは なおっちゃった」(え
「礼はいう。ありがと。なんで」(み
「…聞きたい?」(え
「いい」(み
「なーんだ」(え
「教えろ」(み
「もったいぶるな。服と同じだ」(な
「あ~…」(え
「それがエリラの異能か」(み
「あたりー やっぱり話が早いねー」(え
「あたし、早すぎてついていけないよー」(は
「ナシは…」(み
(どきどき)(な
「存在そのものが異能」(み
「…かも、しれないね… 言い得てみょーだよ」(え
「そう..」(み
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「そろそろ、さっきの行動の理由を聞かせてもらおうか」(な
「ナシくん、キミ、こーゆー時カッコつけすぎ! あたしが聞く。入ってて」(え
じゃ、頼む どーもかわいーコ前にすると…(な
…….......(み
あ、今ナシくんに憎まれ口叩こうか感謝いおうか迷ったでしょー(え
黙れ(み
「眼が赤く光ってたな」(な
「え、そうなの?」(え
「びく おまえたち、同時に出てくるのか」(み
「時々ね」(え
「おもしろいよねー」(は
「…うん」(み
「盗賊スキル持ってるとそうなる…眼が赤くなるって話は聞いたことないんだけど」(え
「空き巣だ」(み
「あ、そーだった。やっぱり、盗賊衝動とか、なんか呪いのせい?」(え
「憑依とか、陶酔とか、無意識とか、命令されてるとか…誓約とか?」(は
「条件反射」(み
「なんだー …はあ~?」(エリラ+ハチ+ナシ)
たき火があれば、たき火を囲んでいる配置だろうか。ハチは横ずわりのまま、ミノはあぐらになった。エリラは体育ずわりだ
「闇は、奪う時。おまえたちはすごくレア。ものすごく高くうれそう」(み
「人も売るんだ」(え
「みくびらないで。人身売買、臓器売買だけはしない。矜持。モンスターにも草木や花も手をださない。人界のもの、財貨宝物で十分」(み
「じゃあなんで…」(は
「おまえたちの存在は非常識。理外の存在。人でなし。だから問題ない」(み
「人でなし…」(は)
ひどいいわれよーだね(え
面目ない(な
気にしてないって(え
仲いい。なんか…むかつく..(み
いーでしょー♡(え
こら(な
「…普通は外道や金持ちから奪って売る。下着も盗る。売れそうならなんでも」(み
「なんで盗みを?」(え
「楽しい」(み
「それだけ?」(え
「やってみるとわかる」(み
「やだ」(え
「ヤダ」(は
「やりすぎでお仕置きされた」(み
悪意がないぶん、処置なしってか(な
かも(え
「でも、刑罰もだけどさ、価値基準は地域文化すむ人たちでかわるじゃん。 絶対的なものはないけど…極刑はひどいよ~」(え
「いや。軽いほう。ひどいのは腐っても死なないとか洗脳とか」(み
「うわあ」(え
でられても、ミノが捕まった国地域には行かない方がいいかも(え
だな(な
「でも…」(え
じっとミノを見つめるエリラ。ふっと抱きつく
「助かってよかったね (泣)」(え
えりら…(み
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「そだ、ねーねー、時々そこで寝ていい? すっごく気持ちいーからさー」(え
ミノのバストを指さして
じろ(み
「あ、今のナシ」(え
「ナシか」(み
え、俺じゃない(な
「バンザイしたのが見えた 提案しなくても賛同すれば同罪」(み
「あのーあたしは?」(は
「ハチ 来い ミニマム」(み
「あ、今じゃなくても...」(は
「うわー 気持ちいい!」(は
「あたしも。ハチのメリハリ、凹凸は絶品。こうしてあげる」(み
ぐりぐり
「やーやだ~ みのったらあ~ くすぐったーいけど きもちいい~♪」
なんか…すごい絵だ(な
「あたしはどーだったー?」(え
「カラダそのものは悪くない。でも異物感がジャマ」(み
ナシくんのことだねー(え
いわんでよい(な
その晩から、条件反射が始まった。そのたびにハチが取り押さえ、抱きしめたまま外で眠っている2人をよく見かけるようになった。これは、次の生存者が発見されるまで続いた。
追記。このふたり、結局、竜の腹を脱出するまでやってたようだ(笑)