第42話-5:外へ...
▼登場人物
ナシ(な :異界もん
竜への生け贄としてこっちの世界から召還され、はかない命を閉じたあと竜の腹の中で再生した。成り行き上エリラの体に入っている。竜の肉を掘る力と、仲間の能力を増幅する「増幅」の異能を持つ、ちょっとHな絵師もどき。
エリラ(え :魔導師
17才らしい。蒼い瞳。ナシとともに1つの体を作る。あでやかなピンクのゴージャスヘアはナシのデザイン。4大の魔法ほか、けっこー色々つかえる。前向きでキュートな元気娘。異能は創造。
ハチ(は :妖精族
竜の中で再生していた生存者1号。明るく優しくほがらかで、スタイルもいい。ゴージャスな黄色い髪の毛。わりと天然。素直でまっすぐ。格闘技にたけ、異能は力持ち。
ミノ(み :鬼娘
第2の生存者。かわいいメガネっこで、スタイルもいいプチグラマー。おっぱいが自慢。寡黙気味。かなりの切れ者。自称空き巣。特技は指弾、異能はミニマム。縮小と巨大化の魔法を操る。
レンダ(れ :獣人
第3の生存者。蒼いロングヘアーのイケイケおねーさん。美人で、自称学者。どっかポンコツ。鼻がきく。大人の落ち着きとお色気が自慢。身体能力は高く、通常は2刀流。不死だってー。
ルルア(る :ゴーレム
4人目。落ち着いた口調、常に冷静。Hをもって全てを癒す…というコンセプトの元に作られた使命に忠実な癒しのセクサロイド。転移や治癒などの能力を持つが、その動力源はぎりぎり15禁という歩く18禁美少女。
メイ(め :驚くほど普通の子女…だったんんだけどねえ。
5番目に発掘された。赤銅色の肌に黒髪、均整のとれたプロポーション。常識人で堅いくらいのまじめなひと...だった。索敵能力を持つ。異能は物理・魔法攻撃無効がウリの万能繭。
リム(り :ぬえ
歩く「ぬえの擬人化キャラ」明るく陽気、元気で素直。物事やヒトの本質を見抜く力に長けている。雷を落としたり凍結魔法つかったりするうえに雲に乗って空を飛ぶ。
キラ(き 魔人
魔族とは違うが強大な魔力を誇る。スタイル抜群でセンスもいい超スタイリッシュなかっこいい系おねーさん。勝ち気で物知り、思ったことは何でも言うし思ったように動く自由人。空も飛ぶよー
ラウラ(ら 竜人
8番目に発掘された。明るくて元気でわりと口も減らない。
グラビティ系の魔法が使える。空も飛ぶ。いたずら好きのやんちゃ娘。
マチ(ま 天翼人 9番目の生存者。
美人でやさしそうだけど、性格的にけっこうあくが強い。
空を飛びます。凶悪最強のオーラの持ち主。どっか好戦的というか、ケンカ好きだねー
▼かぶりつき:敵の怪物
竜の体内で、エリラ達を襲ってくるモンスター。ホメオスタシスの一環か、白血球みたいなもんっぽいが、意外と散発。犠牲者の発掘後にはほぼ必ず現れる。
ちょ、ちょっとー いきなり出たら危なくない?(え
といっているうちに、ヤツの真上にいた。見下ろしたヤツの頭のあたりにぽっかり、レーザーで貫かれたような穴が開いている。
あれ? 意外と小さくない?(え
こっちが…マチが3倍サイズあるからじゃねーか? マチ、違和感は?(な
平気よ。あ、くる…(ま
マチを食うはずの空間撃が、逆にマチのオーラに食われたのか。すぐそこに部分の1/3くらいが欠損した捕食器が現れ、塵になって消えた。次々斬撃のような気配がしては、同じように現れては消えていく。本体が空間ごと食らうのとどっか違うのか、或いはサイズ的なもののせいか。
オーラも最大限だし、ナシの増幅も最大限でしょ。でも長居無用だよー(き
そだね、マチ、戻ろう。つっこんで(え
そうね。このサイズだったら、大きな穴が開きそう(ま
▼一方その頃
ちょっと、かなり揺れるわね(れ
ハチー、そろそろもどろー(き
りょーかーい(は
氷にヒビが入った。めんどーだな。リム(み
じゃあ、どーん あれ? あんまり効果ない?(り
ナシくんの増幅がないからですよーきっと(ら
かえって氷が溶けたぞ(み
お客さん、奥で大量に開店をお待ちかねよー もういっぺん凍らせて(め
わかったー(り
ただいまー(ま
みんなー、無事みたいだねー(え
当然(み
ただいまー! エリラおかえりー(は
おつかれー 結構イイ感じだったみたいじゃない?(き
ちょっと、マチが開けた穴から血の滝よ(れ
じゃあ、全員メイとルルアの巣の中へ。エリラ、複合全体魔法(な
なるほど ラウラもお待たせー。グラビティカオスものっけよー!(え
待ってましたー!(ら
ベースは、ホラヘリやった時のような大爆発みたいな感じにしようか(な
あー、あれ! そうか、うまくやったら丸ごと内側から吹き飛ばせるかも(え
あの時は、エリラの岩ガードだけだったわね(れ
メイ、万能繭、頼りにしてるよー。ルルアの電磁シールドも(め
まかせて(め
おまかせ下さい(る
メイの敵のビジョン…この真っ赤なの全部コイツか 吹っ飛ばすなら上半分からってところだが(な
よし、エリラ、巨大化してやる(み
おおおー、こりゃあ、なんかすごい魔法できそー! なしくーん、いくよー!(え
落ち着け。俺らの現在位置が中央から背中寄り、半分より少し下…か。吹き飛ばすならこの位置から上ってのが効きそうだが、逆張りして下半分…いや、右半分に集中か…(な
と、無理矢理略図を描きながら作戦会議。
繭の外側に余裕をもたせてルルアの電磁シールドがはってあるはずだが、メイのビジョンでは少しずつ浸蝕されているように見える。ルルア、異常は?(な
少しずつ分解吸収されている感じです。中和、というのでしょうか。まもなく突破されそうです(る
やべーな。急ぐぞ(な
メイのビジョンによるとこっちのさー、平らな部分が竜にへばりついてるとこでしょ? この反対側に向かって爆発するよーにやろってみたら?(え
そだな。となると…爆発より、消滅っていうビジョンの方がいーかもな。この、繭ガードしてるとこを中心に下方向にラウラのグラビティカオス、この、カベにへばりついてるとこ一帯から斜め上に向けて消滅のイメージでボン、みたいな感じか(な
あ、だねー。竜の体傷つけちゃうもんねー。で、このあたし達のセーフティエリアを巻き込まないように…か。ナシくんのビジョンまかせになるねー(え
そゆことだ(な
まもなく突破されます。メイ、繭シールドの増強が可能なら、お願いします(る
わかったわ(め
後ろからエリラの左腕に手をかけてくるメイ。ルルアも、右腕に触れた。あらためてシールドを張り直すつもりらしい。よし、エリラ、消滅爆発とグラビティカオス同時は無理だ。竜の気も巻き込む感覚で、増幅効果と魔法ビジョン最大に持って行く。発動のタイミングは任せる。いくぞ(な
あいよー!(え
ふーーーーー……(な
ほー、めずらしいねー、ナシくんが集中してるっぽいよー(き
ほんとね。いつもなら へーい とかなのに(れ
だよねー なしくんがんばってー!(は
あたしにはおーえんないのー(え
えりらさーん よろしくおねがいしまーす!(ら
やれ(み
がんばって ふたりとも(ま
いけーーーー!(り
指向性の浸蝕分解、光の旋風をヤツの腹の内側に発生させる。感覚的には圧縮したカベを二重に、ひとつはシールド、それを蹴ってというか発射台に見立てて、浸蝕消滅させる光を放つようなイメージか。
繭の上空に右から光の柱が斜めによぎる。ほぼ同時に、繭の下にあるヤツの肉体全体に向けて巨大なグラビティカオスのイメージを解放。
繭の中は安定しているが、かなり激しく揺れているのだろう。外側のイメージがめちゃくちゃにうねり、大小の渦のような爆発が起こるのが目に入る。そして、外の風景が上に向かって流れる。落下しているようだ。
それも、実際にはほぼ一瞬のことだったのか。
外が明るくなり…というのもへんだが…「ヤツの内部」が消え、視界に映るものが竜の、紫のエリアになっていた。
「消滅したわね。あと…まわりにかぶりつきが…あら?」(め
どしたのー?(え
「いなくなっちゃったみたい」(め
繭がゆっくり消える。目の前に竜肉がそびえ、ヤツに削り取られていた部分がゆっくり修復していっている。
「再生者は…いないみたいね」(れ
「なんか久しぶりだねー。竜肉がむき出しになってるのって」(え
「こんな大きいのはみたことがない」(み
「竜肉というと... …踏まれたわねー」(ま
「座られちゃったわ」(め
「お尻触られたわ」(れ
「エリラ、握手! にこにこ」(は
「あ、いやー これやったのナシくんだからー」(え
「エリラ、ほれ」(み
と脚をあげて突き出すミノ
「おまえだ」(み
「あ、あはははは ごめーんミノー」(え
「メイ、ラスボスの気配は?」(き
「ん…大丈夫。ないわ」(め
「となると…このあとはどうなるのかしら。マチ、洞窟の気配は?」(れ
「うーん 最初にあたし達が来た小さい穴だけかしら…」(ま
「あそこに滝がありますけど、あーゆーのってお約束にありません?」(ら
「滝の裏かー。前も見に行ったねー」(き
りむ、行かないのか?(な
「ん? うん。違う気がする」(り
「やっぱり? あたしもそんな気がして…」(ら
静かな、妙に落ち着いた感じが皆を覆っている感じだ。たちの悪い、というか、出来の良い映画なんかだと、ここでどぎゃー! っとなんか現れるっていうのもお約束の1つだが(な
「アレはなんでしょう?」(る
見ると、天井…といっていいのか。上に、亀裂のような線が入って光が漏れはじめた。
「あ…あれ…開いているの?」(れ
音もなく、静かにそこが開いて、青い空が見える。あのまぶしいのは、太陽か?
「お…お日様だ…」(は
ふと気づくと、まわりに大小のアワが浮いている。地面から次々生まれてきている。
「何? きれい…」(え
「ちょっと、なに?」(き
1人ずつ、大きなアワが包み込んでゆく。
割れないよー(は
なんなんですかこれー(ら
どういうこと…(る
ナシくん(え
………(な
大小のアワとと共に、ゆっくり宙にのぼってゆく。
出してくれる…ってこと?(は
じゃない?(き
《行け》って…(り
なんか綺麗…(れ
青空と太陽。みな、言葉を失っている。見下ろすと、竜の背中がゆっくり閉じていっている。
でかいねー(き
こんなに大きかったなんて(れ
わたしたちどーなっちゃうんでしょー?(ら
アワがいきなり消えた。
「ぎゃー なによいきなりー!」(え
「ひゃあ」(る
「きゃあ」(め
飛行チーム…キラ、マチ、ラウラ、リムがすぐ対応し、それぞれに向かう。キラがレンダをかかえ、マチがメイを姫抱っこ、リムの雲にミノが降り立ち、そのミノが落ちてくるルルアをキャッチした。ラウラが背中でハチを受け止める。慣れたもんだ。
エリラ、風魔法(な
「あ、そか、そだったー!」(え
空気の層に包まれるように姿勢をととのえ、そっと下に降りる。草原だ。
仲間たちも次々まわりに降り立ってくる。
「あら? なにかしら」(れ
そばに、大きなアワが降りてきたのにレンダが気づいた。
「これ…ポシェット!」(れ
パチン と泡が消えて、失ったと思っていた皆のポシェットが落ちた。
あたりを見まわし、空を仰ぐ。
青い空。太陽。そして、自然の風がそよぐ。
カベのない、草原と木々、遠くに見える山々。間違いなく、外だ。
考えてみたら、こっちに来てはじめて見る…異世界の風景じゃねーか?
ナシくん たいへんだったね..(え
「ふー.....。 出られたね。終わったんだねー」(き
空を仰ぎ、そしてよっこいしょというように腰を下ろすキラ。
そしてあらためて空を仰いでつぶやくようにいう。
「出られたんだね…」
「そうね… 出られたのね。わたしたち」(れ
それぞれにへたり込むように、あるいはいつものように腰を下ろす。
あらためてみると、結構衣装に被害が出ている。太陽の光の下でみるその姿は新鮮なんだが…
「なんか食べよっか。ポシェット帰ってきたし」(え
「そーだね おなかすいたねー」(は
「そうしましょう! 話はそれからです!」(ら
「それがいいねー ちょっとつかれたよ」(き
「ほんと でも、なんか夢みたい…」(れ
「大地だ」(み
踏みしめてる喜びの感じが伝わってくる
「なんか…やっぱり落ち着くわね」(ま
「このポシェットエリラのでしょー」(り
「あ、ありがとー。みんな、自分の分かるんだー」(え
「ヒモの長さとか、つけかたとか、好みがあったものね」(れ
「ああ、本物の風です。空気が…心地よいです」(る
「草や木が…あたりまえにあるって…(泣)」(め
ここがどこで、これからどうするか。
竜とは一体なんなのか。俺たちは、やはり…。
そして、オレは…いまだにエリラの…
「そんなことあとあと! さ、たべよ! みんな、おつかれー! ほんとにあたしたち、竜からでられたんだよー! マジなんだよまじー! 脱出、おめでとー!!!」(え
「おめでとーーーーーーーーーーーー!」(一同)
魔導師エリラと異界もん
竜のお腹ン中から出よーって旅なんだけどさー、どっかHなのはキミのせいかな?
第1部 完
次回、「第2部 第1話 異世界」(な
ちょっと、本当なの?(れ
聞いてないわよ(め
マジだ(み
未回収の謎だらけです。十分推測可能です(る
とゆーわけでー、次回から第2部が始まるよー!(は
『魔導師エリラと異界モン2 竜の娘たち』(ら
お楽しみにー(り
…まともすぎない? あのタイトル(め
よりパワーアップした新たな愛欲の日々の始まりです(る
違うから(え
また毎日更新か?(み
申し訳ないけど、当分は週一ペースになるみたいよ(ま
妥当だな(み
よゆーができたら週2くらいになるんじゃないかなー(き
第一部のご愛読、どうもありがとうございました。
おかげさまで、一同、竜の中から無事脱出いたしました。
今度は、元の世界に戻ってからのお話です。
ナシくんにとっては、初めてのホントの異世界になるわね。
これからもどうぞよろしくお願いいたします(れ
レンダーそつないねー ありがとー(え
これからもどうぞよろしくお願いいたしまーす!!!(一同)
魔導師エリラと異界モン2 異世界はHな娘さんがいっぱいなのは俺のせいか?
ルルア、俺の声でそれはないだろ(な
ばれましたか うふ♡(る
第2部:URL : https://ncode.syosetu.com/n6728hl/
2022.2.8 23時より〜