第90話 解読
「こ、これは。。。。。。。。。。。。。。。」
私はシュタイズが持ち出してきた魔人語が記された書物。
書物と言っても一纏めにされているだけで、中身の一つ一つは別物だ。
「この言語に関して見覚えはありますか???」
魔人語を人目見た私は、直ぐにその魔人語を読み、理解するとが出来た。それはスキルのおかげではなく純粋な私の頭脳だけである。
「いや、見覚えはないな。どこかの国が使っていたということもなければ、過去に使っていたものもいたという記述はどこにも無いはずだ。まさか!解読出来たというのか!?」
「解読できたも何も。。。。これ。。。日本語だよ。。。」
「な、なんだ???ニホン……ご????」
魔人語としてシュタイズから見せられた書物に記されていた言語。それはスキルの力を借りずとも読めるものだった。日本語で記された言葉。この世界において日本語が存在していた事実に私は驚愕する。だが、なぜ日本語が魔人語として扱われているのかが、私には疑問でしかなかった。
「以前、私は転生者であることをお話したと思います。」
「あ、あぁ。。。王族でないがスキルが使えると言っていたな。。。」
「この魔人語として記されているこの言語。。。私が転生する前にいた世界の言語です。。。」
シュタイズは無言のまま驚きを隠せずにいた。当の本人である私も驚いたが、何故か不思議と冷静である。日本語が魔人語として使われている理由について、私は何も知らない。だが、日本語であるなら話早く、好都合なのだ。
「これなら解読できます。私がこれを読むので、シュタイズさんは、文字に起こしてください。一語一句間違えないように。」
「あぁ、分かった。準備する!」
シュタイズはそういい、自分一人だと力不足だと、数名の役所職員を連れてきた。確かにその方が解読時間も短縮されるというものだ。
「よし!解読開始!!!」
私は何故か気分は絶好調である。解読を始めると共に一人一人別の文章を文字に起こさせる。まるで小学校の音読をしているかのようだ。
「ふぅ〜。終わったーーー。」
「終わったな。よく頑張った。」
音読を始めてからどのくらいたっただろうか。およそ5時間程だろうか。それほど達成感があると言うものだ。シュタイズを含め、役所の職員たちもよく頑張ったと思う。
「解読は終了しました。内容は。。。」
魔人語で記されていた内容はそれほど新しい情報になるようなものでもなかった。ただ1つだけ有力な情報となりうるものがあった。それが、謎の日にちが記されたものである。
「この日にち……見覚えがあると思えば過去の対魔族戦争勃発日と全く同じだ。やはり魔族は予定を立てて、作戦を企てて居たんだな!?全く卑劣な奴らだ。。。」
「これがもし日程表なら、次の対魔族戦争は。。。10日後じゃないですか!?しかもこれ "×2" って書いてますよ!やはり、、、2倍という意味でとるなら話が繋がります。魔人の人数も魔族の人数も例年よりも2倍にする。。。話が見えてきましたね。。。」
次の対魔族戦争は恐らく10日後。全く今この場で魔人語を解読している暇はまるでない日数まで迫っていた。予測とは大きく外れているが、だが次の魔人戦を確立させただけでも充分といえる。
「なぁ、ソータよ。この文字はななんだ。」
シュタイズが私にそう訪ねてくる。シュタイズが指さしている場所には次に来るだろう対魔族戦争の日程が書いてある。×2という文字のそのさらに後ろをシュタイズは指を指している。
「これは。。。+αですね。。。更にこれに何か。。。。追加するという意味かと。。。」
「なんだと!?ただでさえ2倍出今回の戦闘は苦戦しそうなのに、更に何が追加してくるということか!?」
+αと記されているが、これが何を示しているのか、何を表しているのか私には理解できなかった。だが、確かに言えることは、何かしらがあるということだ。
「現時点では情報が無さすぎます。ですが、何かしら追加してくることは確かです。何が来るか予測は出来ませんが、相当の準備はしていて損は無いと思います。」
険しい顔で私が説明すると、シュタイズはそれを感じとったのか、それ以上なにか質問してくることは無かった。
「我は国王にこのことを説明してくる。」
「あ、シュタイズさん!約束通り??」
「あぁ。ここにある書物を読むことを許可するよ。」
「ありがとうございます!!」
私は正直魔人語よりも、禁じられた魔法とやらが気になりすぎて仕方が無かった。禁じられるほどの魔法ともなれば、相当の技なのだろうと期待度はMAXである。
「どれどれ???期待はずれなのはやめてくれよ??」
私は手当り次第に魔法関係と思わしき書物に手を伸ばす。期待を胸に手に取った書物を開いてみるとそこに記されていたのは、なんとも期待ハズレであった。
「透明化の魔法。。。盗みの魔法。。。人を呪う魔法。。。。なんなんだこれは。。。」
正しく悪の塊であるかのような内容である。これは禁じられた魔法と言われるだけあると納得した。人間性に欠けるような魔法ばかりであるからだ。中には卑猥な魔法も存在しており、なんとも醜い書物である。
「俺の期待を返してくれ。。。。」
シュタイズは中身を知っていてこれを見ることに許可を出したのだろうか。もし知っていたのであれば相当な悪人である。もし万が一でも私がこれを悪用でもしたら、と考えないのだろうか。いや考えたのだろう。あのシュタイズの目を見る限り、私を信用しているめであった。私はシュタイズに認められているのだろうと、自負することにした。
「違う!私はこんなのが見たかった訳では無い!!あわよくば、戦闘に使えるような強力な魔法が知りたかったのだ!」
一人私は残念な意を叫ぶが、それに誰かが答えてくれることも無く、少し残った期待と希望を胸に、私は再度手当り次第に書物を漁り始める。




